検疫法

# 昭和二十六年法律第二百一号 #

第二十一条 # 検疫港以外の港における検疫

@ 施行日 : 令和四年十二月十九日 ( 2022年 12月19日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第九十六号による改正

1項

次に掲げる要件のすべてを満たしている船舶の長は、第四条の規定にかかわらず、検疫を受けるため、当該船舶を検疫港以外の港に入れることができる。


ただし、あらかじめその港の最寄りの検疫所の長の許可を受けた場合に限る

一 号

検疫感染症が現に流行し、又は流行するおそれのある地域として厚生労働省令で指定する外国の地域を発航し、又は その地域に寄航して来航したものでないこと。

二 号

航行中に、前号に規定する外国の地域を発航し又は その地域に寄航した他の船舶 又は航空機(検疫済証 又は仮検疫済証の交付を受けている船舶 又は航空機を除く)から人を乗り移らせ、又は物を運び込んだものでないこと。

三 号

航行中に検疫感染症の患者が発生しなかつたこと。

四 号

医師 又は外国の法令によりこれに相当する資格を有する者が船医として乗り組んでいること。

五 号

ねずみ族の駆除が十分に行われた旨 又はねずみ族の駆除を行う必要がない状態にあることを確認した旨を証する証明書(検疫所長 又は外国のこれに相当する機関が六箇月内に発行したものに限る)を有すること。

2項

船舶の長は、前項ただし書の許可を受けようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、同項各号に掲げる事項 その他厚生労働省令で定める事項を通報して申請しなければならない。

3項

検疫所長は、第一項ただし書の許可の申請を受けたときは、すみやかに、許可するかどうかを決定し、これを当該船舶の長に通知しなければならない。

4項

第一項の船舶の長は、当該船舶を検疫港以外の港に入れたときは、直ちに、当該船舶をその港の区域内の検疫所長が指示する場所に入れなければならない。

5項

第九条 及び第十条の規定は、第一項の船舶が前項の規定により指示された場所に入つた場合に準用する。

6項

検疫所長は、第一項の船舶が検疫感染症の病原体に汚染し、若しくは汚染したおそれがあると認めるとき、又は当該船舶を検疫港に回航させた上更に第十三条に規定する診察 若しくは検査を行う必要があると認めるときは、当該船舶の長に対し、その理由を示して、その港における検疫を打ち切ることができる。

7項

前項の規定により検疫港以外の港における検疫が打ち切られたときは、当該船舶の長は、直ちに、当該船舶を港外に退去させなければならない。

8項

第二十条の規定は、検疫所長が第六項の規定により検疫を打ち切つた場合に準用する。