第十五条第一項の規定による通知を受けた者は、第八条第二項に規定する課徴金対象期間において当該商品 又は役務の取引を行つた一般消費者であつて政令で定めるところにより特定されているものからの申出があつた場合に、当該申出をした一般消費者の取引に係る商品 又は役務の政令で定める方法により算定した購入額に百分の三を乗じて得た額以上の金銭を交付する措置(以下 この条 及び次条において「返金措置」という。)を実施しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その実施しようとする返金措置(以下この条において「実施予定返金措置」という。)に関する計画(以下この条において「実施予定返金措置計画」という。)を作成し、これを第十五条第一項に規定する弁明書の提出期限までに内閣総理大臣に提出して、その認定を受けることができる。
不当景品類及び不当表示防止法
第十条 # 返金措置の実施による課徴金の額の減額等
実施予定返金措置計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
実施予定返金措置の内容 及び実施期間
実施予定返金措置の対象となる者が当該実施予定返金措置の内容を把握するための周知の方法に関する事項
実施予定返金措置の実施に必要な資金の額 及びその調達方法
実施予定返金措置計画には、第一項の認定の申請前に既に実施した返金措置の対象となつた者の氏名 又は名称、その者に対して交付した金銭の額 及び その計算方法 その他の当該申請前に実施した返金措置に関する事項として内閣府令で定めるものを記載することができる。
第一項の認定の申請をした者は、当該申請後これに対する処分を受けるまでの間に返金措置を実施したときは、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、当該返金措置の対象となつた者の氏名 又は名称、その者に対して交付した金銭の額 及びその計算方法 その他の当該返金措置に関する事項として内閣府令で定めるものについて、内閣総理大臣に報告しなければならない。
内閣総理大臣は、第一項の認定の申請があつた場合において、その実施予定返金措置計画が次の各号のいずれにも適合すると認める場合でなければ、その認定をしてはならない。
当該実施予定返金措置計画に係る実施予定返金措置が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
当該実施予定返金措置計画に係る実施予定返金措置の対象となる者(当該実施予定返金措置計画に第三項に規定する事項が記載されている場合 又は前項の規定による報告がされている場合にあつては、当該記載 又は報告に係る返金措置が実施された者を含む。)のうち特定の者について不当に差別的でないものであること。
当該実施予定返金措置計画に記載されている第二項第一号に規定する実施期間が、当該課徴金対象行為による一般消費者の被害の回復を促進するため相当と認められる期間として内閣府令で定める期間内に終了するものであること。
第一項の認定を受けた者(以下 この条 及び次条において「認定事業者」という。)は、当該認定に係る実施予定返金措置計画を変更しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
第五項の規定は、前項の認定について準用する。
内閣総理大臣は、認定事業者による返金措置が第一項の認定を受けた実施予定返金措置計画(第六項の規定による変更の認定があつたときは、その変更後のもの。次条第一項 及び第二項において「認定実施予定返金措置計画」という。)に適合して実施されていないと認めるときは、第一項の認定(第六項の規定による変更の認定を含む。次項 及び第十項ただし書において単に「認定」という。)を取り消さなければならない。
内閣総理大臣は、認定をしたとき 又は前項の規定により認定を取り消したときは、速やかに、これらの処分の対象者に対し、文書をもつてその旨を通知するものとする。
内閣総理大臣は、第一項の認定をしたときは、第八条第一項の規定にかかわらず、次条第一項に規定する報告の期限までの間は、認定事業者に対し、課徴金の納付を命ずることができない。
ただし、第八項の規定により認定を取り消した場合には、この限りでない。