納税者が消費税等(消費税を除く。)を滞納した場合において、その後 その者に課すべきその国税の徴収を確保することができないと認められるときは、税務署長は、その国税の担保として、金額 及び期限を指定して、その者に国税通則法第五十条各号(担保の種類)に掲げるものの提供を命ずることができる。
国税徴収法
第百五十八条 # 保全担保
前項の規定により指定する金額は、その提供を命ずる月の前月分の当該国税の額の三倍に相当する金額(その金額が前年におけるその提供を命ずる月に対応する月分 及びその後二月分の当該国税の金額に満たないときは、その額)を限度とする。
税務署長は、第一項の規定により当該国税(酒税を除く。)の担保の提供を命じた場合において、納税者がその指定された期限までにその命ぜられた担保を提供しないときは、当該国税に関し、その者の財産で抵当権の目的となるものにつき、同項の規定により指定した金額を限度として抵当権を設定することを書面で納税者に通知することができる。
前項の通知があつたときは、その通知を受けた納税者は、同項の抵当権を設定したものとみなす。
この場合において、税務署長は、抵当権の設定の登記を関係機関に嘱託しなければならない。
前項後段の場合(次項に規定する場合を除く。)においては、その嘱託に係る書面には、第三項の書面が同項の納税者に到達したことを証する書面を添付しなければならない。
第四項後段の場合において、不動産登記法第十六条第二項(嘱託による登記)(他の法令において準用する場合を含む。)において準用する同法第十八条(登記の申請方法)の規定による嘱託をするときは、その嘱託情報と併せて第三項の書面が同項の納税者に到達したことを証する情報を提供しなければならない。
この場合においては、同法第百十六条第一項(官庁の嘱託による登記)の規定にかかわらず、登記義務者の承諾を得ることを要しない。
税務署長は、第一項の規定による担保の提供 又は第四項の規定による抵当権の設定(以下「担保の提供等」という。)があつた場合において、第一項の命令に係る国税の滞納がない期間が継続して三月に達したときは、その担保を解除しなければならない。
税務署長は、担保の提供等があつた納税者の資力 その他の事情の変化により担保の提供等の必要がなくなつたと認めるときは、前項の規定にかかわらず、直ちにその解除をすることができる。