日本国憲法の改正手続に関する法律 抄

# 平成十九年法律第五十一号 #

第六十一条 # 不在者投票

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第五十二号による改正

1項

前条第一項の投票人の投票については、同項の規定によるほか、政令で定めるところにより、第五十三条第一項ただし書、第五十五条第五十六条第一項第五十七条第一項第五十九条 及び第六十三条の規定にかかわらず、不在者投票管理者の管理する投票を記載する場所において、投票用紙に投票の記載をし、これを封筒に入れて不在者投票管理者に提出する方法により行わせることができる。

2項

投票人で身体に重度の障害があるもの(身体障害者福祉法(昭和二十四年法律第二百八十三号)第四条に規定する身体障害者、戦傷病者特別援護法(昭和三十八年法律第百六十八号)第二条第一項に規定する戦傷病者 又は介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第七条第三項に規定する要介護者であるもので、政令で定めるものをいう。)の投票については、前条第一項 及び前項の規定によるほか、政令で定めるところにより、第五十三条第一項ただし書、第五十五条第五十六条第一項第五十七条第一項第五十九条 及び第六十三条の規定にかかわらず、その現在する場所において投票用紙に投票の記載をし、これを郵便 又は民間事業者による信書の送達に関する法律平成十四年法律第九十九号第二条第六項に規定する一般信書便事業者、同条第九項に規定する特定信書便事業者 若しくは同法第三条第四号に規定する外国信書便事業者による同法第二条第二項に規定する信書便(以下「郵便等」という。)により送付する方法により行わせることができる。

3項

前項の投票人で同項に規定する方法により投票をしようとするもののうち自ら投票の記載をすることができないものとして政令で定めるものは、第八十二条の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、あらかじめ市町村の選挙管理委員会の委員長に届け出た者(国民投票の投票権を有する者に限る)をして投票に関する記載をさせることができる。

4項

特定国外派遣組織に属する投票人で国外に滞在するもののうち国民投票の当日前条第一項第一号に掲げる事由に該当すると見込まれるものの投票については、同項 及び第一項の規定によるほか、政令で定めるところにより、第五十三条第一項ただし書、第五十五条第五十六条第一項第五十七条第一項第五十九条 及び第六十三条の規定にかかわらず、国外にある不在者投票管理者の管理する投票を記載する場所において、投票用紙に投票の記載をし、これを封筒に入れて不在者投票管理者に提出する方法により行わせることができる。

5項

前項の特定国外派遣組織とは、法律の規定に基づき国外に派遣される組織のうち次の各号いずれにも該当する組織であって、当該組織において同項に規定する方法による投票が適正に実施されると認められるものとして政令で定めるものをいう。

一 号

当該組織の長が当該組織の運営について管理 又は調整を行うための法令に基づく権限を有すること。

二 号

当該組織が国外の特定の施設 又は区域に滞在していること。

6項

特定国外派遣組織となる組織を国外に派遣することを定める法律の規定に基づき国外に派遣される投票人(特定国外派遣組織に属するものを除く)で、現に特定国外派遣組織が滞在する施設 又は区域に滞在しているものは、この法律の規定の適用については、当該特定国外派遣組織に属する投票人とみなす。

7項

投票人で船舶安全法(昭和八年法律第十一号)にいう遠洋区域を航行区域とする船舶 その他これに準ずるものとして総務省令で定める船舶(以下この項 及び第九項第二号において「指定船舶」という。)に乗って本邦以外の区域を航海する船員(船員法(昭和二十二年法律第百号)第一条に規定する船員をいい、実習を行うため航海する学生、生徒 その他の者であって船員手帳に準ずる文書の交付を受けているもの(以下この項において「実習生」という。)を含む。)であるもの 又は投票人で指定船舶以外の船舶であって指定船舶に準ずるものとして総務省令で定めるものに乗って本邦以外の区域を航海する船員(船員法第一条に規定する船員をいい、船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第九十二条第一項の規定により船員法第二条第二項に規定する予備船員とみなされる者 及び船員の雇用の促進に関する特別措置法(昭和五十二年法律第九十六号)第十四条第一項の規定により船員法第二条第二項に規定する予備船員とみなされる者 並びに実習生を含む。)であるもののうち国民投票の当日前条第一項第一号に掲げる事由に該当すると見込まれるものの投票については、同項 及び第一項の規定によるほか、政令で定めるところにより、第五十三条第一項ただし書、第五十五条第五十六条第五十七条第一項第五十九条 及び第六十三条の規定にかかわらず、不在者投票管理者の管理する場所において、総務省令で定める投票送信用紙に投票の記載をし、これを総務省令で指定する市町村の選挙管理委員会の委員長にファクシミリ装置を用いて送信する方法により、行わせることができる。

8項

前項の規定は、同項の投票人で同項の不在者投票管理者の管理する場所において投票をすることができないものとして政令で定めるものであるもののうち国民投票の当日前条第一項第一号に掲げる事由に該当すると見込まれるものの投票について準用する。


この場合において、

前項
不在者投票管理者の管理する場所」とあるのは、
「その現在する場所」と

読み替えるものとする。

9項

国が行う南極地域における科学的調査の業務を行う組織(以下この項において「南極地域調査組織」という。)に属する投票人(南極地域調査組織に同行する投票人で当該南極地域調査組織の長の管理の下に南極地域における活動を行うものを含む。)で次の各号に掲げる施設 又は船舶に滞在するもののうち国民投票の当日前条第一項第一号に掲げる事由に該当すると見込まれるものの投票については、同項 及び第一項の規定によるほか、政令で定めるところにより、第五十三条第一項ただし書、第五十五条第五十六条第五十七条第一項第五十九条 及び第六十三条の規定にかかわらず、その滞在する次の各号に掲げる施設 又は船舶の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める場所において総務省令で定める投票送信用紙に投票の記載をし、これを総務省令で指定する市町村の選挙管理委員会の委員長にファクシミリ装置を用いて送信する方法により、行わせることができる。

一 号

南極地域にある当該科学的調査の業務の用に供される施設で国が設置するもの

不在者投票管理者の管理する場所

二 号

本邦と前号に掲げる施設との間において南極地域調査組織を輸送する船舶で前項の総務省令で定めるもの

この項に規定する方法による投票を行うことについて不在者投票管理者が当該船舶の船長の許可を得た場所

10項

不在者投票管理者は、市町村の選挙管理委員会が選定した者を投票に立ち会わせること その他の方法により、不在者投票の公正な実施の確保に努めなければならない。