資産の流動化に関する法律

# 平成十年法律第百五号 #
略称 : 資産流動化法 

第三十六条 # 募集特定出資の発行等

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第七十九号による改正

1項

特定目的会社は、その発行する特定出資を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集特定出資(当該募集に応じて特定出資の引受けの申込みをした者に対して割り当てる特定出資をいう。以下この条において同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。

一 号
募集特定出資の口数
二 号

募集特定出資の払込金額(募集特定出資一口と引換えに払い込む金銭 又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この条において同じ。)又はその算定方法

三 号

金銭以外の財産を出資の目的とするときは、その旨 並びに当該財産の内容 及びその価額

四 号

募集特定出資と引換えにする金銭の払込み 又は前号の財産の給付の期日 又はその期間

2項

前項各号に掲げる事項(以下この条において「募集事項」という。)は、社員総会の決議によって定めなければならない。

3項

第一項第二号の払込金額が募集特定出資を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、取締役は、前項の社員総会において、当該払込金額でその者の募集をすることを必要とする理由を開示しなければならない。

4項

募集事項は、第一項の募集ごとに、均等に定めなければならない。

5項

会社法第二百二条から第二百十三条の三まで第二百二条第三項第二百二条の二第二百五条第三項から第五項まで第二百六条の二第二百七条第九項第三号 及び第五号第二百九条第四項 並びに第二百十三条第一項第三号除く)(株主に株式の割当てを受ける権利を与える場合、募集株式の申込み、募集株式の割当て、募集株式の申込み 及び割当てに関する特則、募集株式の引受け、金銭以外の財産の出資、出資の履行、株主となる時期等、募集株式の発行等をやめることの請求、引受けの無効 又は取消しの制限、不公正な払込金額で株式を引き受けた者等の責任、出資された財産等の価額が不足する場合の取締役等の責任、出資の履行を仮装した募集株式の引受人の責任、出資の履行を仮装した場合の取締役等の責任)、第八百六十八条第一項非訟事件の管轄)、第八百七十条第一項第一号 及び第四号に係る部分に限る)(陳述の聴取)、第八百七十一条理由の付記)、第八百七十二条第四号に係る部分に限る)(即時抗告)、第八百七十四条第一号に係る部分に限る)(不服申立ての制限)、第八百七十五条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条最高裁判所規則)の規定は、第一項の特定目的会社の募集特定出資について準用する。


この場合において、

これらの規定(同法第二百十三条の二第二項除く)中
株主」とあるのは
「特定社員」と、

株式」とあるのは
「特定出資」と、

」とあるのは
「口数」と、

第百九十九条第一項第三号」とあるのは
資産流動化法第三十六条第一項第三号」と、

第百九十九条第一項第四号」とあるのは
資産流動化法第三十六条第一項第四号」と、

同法第二百二条第一項
募集事項」とあるのは
「社員総会の決議により、募集事項」と、

同条第二項
一株」とあるのは
「一口」と、

同条第五項
第百九十九条第二項から第四項まで及び前二条」とあるのは
資産流動化法第三十六条第二項 及び第三項」と、

同法第二百四条第二項 及び第二百五条第二項
株主総会」とあるのは
「社員総会」と、

法第二百七条第九項第一号
発行済株式の総数」とあるのは
「特定出資の総口数」と、

同法第二百十条
自己株式」とあるのは
「自己特定出資(資産流動化法第五十九条第二項に規定する自己特定出資をいう。)」と、

同条第一号
法令 又は定款」とあるのは
「法令、資産流動化計画 又は定款」と、

同法第二百十三条第一項第一号
業務執行取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役。以下この号において同じ。)その他当該業務執行取締役」とあるのは
「取締役 その他当該取締役」と、

同項第二号
株主総会」とあるのは
「社員総会」と、

同法第二百十三条の二第二項
総株主」とあるのは
「総社員」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

6項

特定目的会社は、第一項第四号の期日(同号の期間を定めた場合にあっては、その期間の末日)に、払込み 又は給付がされた財産の額に相当する額の特定資本金の額を増加する定款の変更をしたものとみなす。

7項

会社法第六十四条払込金の保管証明)の規定は、第五項において準用する同法第二百八条第一項の払込みの取扱いをした銀行等について準用する。


この場合において、

同法第六十四条第一項
第五十七条第一項」とあるのは
資産流動化法第三十六条第一項」と、

発起人」とあるのは
「取締役」と、

同条第二項
成立後の株式会社」とあるのは
「特定目的会社」と

読み替えるものとする。

8項

会社法第八百二十八条第一項第二号に係る部分に限る)及び第二項第二号に係る部分に限る)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第八百三十四条第二号に係る部分に限る)(被告)、第八百三十五条第一項訴えの管轄 及び移送)、第八百三十六条第一項 及び第三項担保提供命令)、第八百三十七条から第八百四十条まで弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効 又は取消しの判決の効力、新株発行の無効判決の効力)、第八百四十六条原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第九百三十七条第一項第一号ロに係る部分に限る)(裁判による登記の嘱託)の規定は特定目的会社の成立後における特定出資の発行の無効の訴えについて、同法第八百六十八条第一項非訟事件の管轄)、第八百七十一条本文(理由の付記)、第八百七十二条第二号に係る部分に限る)(即時抗告)、第八百七十三条本文(原裁判の執行停止)、第八百七十五条から第八百七十七条まで非訟事件手続法の規定の適用除外、最高裁判所規則、審問等の必要的併合)及び第八百七十八条第一項裁判の効力)の規定はこの項において準用する同法第八百四十条第二項の申立てについて、それぞれ準用する。


この場合において、

同法第八百二十八条第一項第二号
六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、株式の発行の効力が生じた日から一年以内)」とあるのは
一年以内」と、

同条第二項第二号
株主等」とあるのは
「社員、取締役、監査役 又は清算人」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

9項

会社法第八百二十九条第一号に係る部分に限る)(新株発行等の不存在の確認の訴え)、第八百三十四条第十三号に係る部分に限る)(被告)、第八百三十五条第一項訴えの管轄 及び移送)、第八百三十六条から第八百三十八条まで担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲)及び第八百四十六条原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第九百三十七条第一項第一号ホに係る部分に限る)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定目的会社の成立後における特定出資の発行の不存在の確認の訴えについて準用する。


この場合において、

同法第八百三十六条第一項
株主 又は設立時株主」とあるのは
「社員」と、

同項ただし書中
当該株主」とあるのは
「当該社員」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

10項

第九十七条第三項 及び会社法第七編第二章第二節第八百四十七条第二項第八百四十七条の二第八百四十七条の三第八百四十九条第二項第三項 及び第六項から第十一項まで第八百四十九条の二第八百五十一条 並びに第八百五十三条第一項第二号 及び第三号除く)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は第五項において準用する同法第二百十二条第一項の規定による支払を求める訴え、第五項において準用する同法第二百十三条第一項の規定による同項に規定する取締役等の責任を追及する訴え、第五項において準用する同法第二百十三条の二第一項の規定による支払 又は給付を求める訴え 及び第五項において準用する同法第二百十三条の三第一項の規定による同項に規定する取締役の責任を追及する訴えについて、第九十七条第四項の規定は第五項において準用する同法第二百十三条第一項の規定による同項に規定する取締役等の責任を追及する訴え 及び第五項において準用する同法第二百十三条の三第一項の規定による同項に規定する取締役の責任を追及する訴えについて、それぞれ準用する。


この場合において、

同法第八百四十七条第一項
六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは
「特定社員 又は六箇月これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、

同条第三項
株主」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同条第四項
株主」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と、

同条第五項
株主」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同法第八百四十七条の四第二項
株主等(株主、適格旧株主 又は最終完全親会社等の株主をいう。以下この節において同じ。)」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

当該株主等」とあるのは
「当該特定社員 又は優先出資社員」と、

同法第八百四十九条第一項
株主等」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と、

同条第四項
株主等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同条第五項
株主」とあるのは
「特定社員 及び優先出資社員」と、

同法第八百五十条第三項 及び第八百五十二条
株主等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同法第八百五十三条第一項第一号
株主」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。