第六条第二項(第七条第八項において準用する場合を含む。第五項 及び第六項において同じ。)の規定により後方支援活動としての自衛隊の役務の提供の実施を命ぜられ、又は第七条第一項の規定により捜索救助活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、自己 又は自己と共に現場に所在する他の自衛隊員(自衛隊法第二条第五項に規定する隊員をいう。第六項において同じ。)若しくは その職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者の生命 又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器(自衛隊が外国の領域で当該後方支援活動 又は当該捜索救助活動を実施している場合については、第四条第二項第三号ニ 又は第四号ニの規定により基本計画に定める装備に該当するものに限る。以下この条において同じ。)を使用することができる。
重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律
第十一条 # 武器の使用
前項の規定による武器の使用は、当該現場に上官が在るときは、その命令によらなければならない。
ただし、生命 又は身体に対する侵害 又は危難が切迫し、その命令を受けるいとまがないときは、この限りでない。
第一項の場合において、当該現場に在る上官は、統制を欠いた武器の使用によりかえって生命 若しくは身体に対する危険 又は事態の混乱を招くこととなることを未然に防止し、当該武器の使用が同項 及び次項の規定に従いその目的の範囲内において適正に行われることを確保する見地から必要な命令をするものとする。
第一項の規定による武器の使用に際しては、刑法(明治四十年法律第四十五号)第三十六条 又は第三十七条に該当する場合のほか、人に危害を与えてはならない。
第六条第二項の規定により後方支援活動としての自衛隊の役務の提供の実施を命ぜられ、又は第七条第一項の規定により捜索救助活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、外国の領域に設けられた当該部隊等の宿営する宿営地(宿営のために使用する区域であって、囲障が設置されることにより他と区別されるものをいう。以下 この項において同じ。)であって合衆国軍隊等の要員が共に宿営するものに対する攻撃があった場合において、当該宿営地以外にその近傍に自衛隊の部隊等の安全を確保することができる場所がないときは、当該宿営地に所在する者の生命 又は身体を防護するための措置をとる当該要員と共同して、第一項の規定による武器の使用をすることができる。
この場合において、同項から 第三項まで 及び次項の規定の適用については、
第一項中
「現場に所在する他の自衛隊員(自衛隊法第二条第五項に規定する隊員をいう。第六項において同じ。)若しくは その職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者」とあるのは
「その宿営する宿営地(第五項に規定する宿営地をいう。次項 及び第三項において同じ。)に所在する者」と、
「その事態」とあるのは
「第五項に規定する合衆国軍隊等の要員による措置の状況をも踏まえ、その事態」と、
第二項 及び第三項中
「現場」とあるのは
「宿営地」と、
次項中
「自衛隊員」とあるのは
「自衛隊員(同法第二条第五項に規定する隊員をいう。)」と
する。
自衛隊法第九十六条第三項の規定は、第六条第二項の規定により後方支援活動としての自衛隊の役務の提供(我が国の領域外におけるものに限る。)の実施を命ぜられ、又は第七条第一項の規定により捜索救助活動(我が国の領域外におけるものに限る。)の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官については、自衛隊員以外の者の犯した犯罪に関しては適用しない。