スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律

# 令和六年法律第五十八号 #

第一節 指定事業者の禁止行為

分類 法律
カテゴリ   産業通則
最終編集日 : 2026年 10月14日 16時56分


1項

指定事業者は、その指定に係る次の各号に掲げる特定ソフトウェアについて、当該各号に定める行為を行ってはならない。

一 号

基本動作ソフトウェア

他の個別アプリ事業者による個別ソフトウェアの提供に係る当該基本動作ソフトウェアの利用に伴い当該指定事業者が取得した当該個別ソフトウェアの利用状況に係るデータ、当該個別ソフトウェアの作動状況に係るデータ その他の公正取引委員会規則で定めるデータ(既に公開されているデータを除く。)について、これを当該他の個別アプリ事業者が提供する商品 又は役務と競争関係にある商品 又は役務の提供のために自ら使用し、又はその子会社等(独占禁止法第二条の二第二項に規定する子会社等をいう。以下同じ。)に使用させること。

二 号

アプリストア

他の個別アプリ事業者による個別ソフトウェアの提供に係る当該アプリストアの利用に伴い当該指定事業者が取得した当該個別ソフトウェアの売上げに係るデータ、当該個別ソフトウェアの仕様に係るデータ その他の公正取引委員会規則で定めるデータ(既に公開されているデータを除く。)について、これを当該他の個別アプリ事業者が提供する商品 又は役務と競争関係にある商品 又は役務の提供のために自ら使用し、又はその子会社等に使用させること。

三 号

ブラウザ

他のウェブサイト事業者が提示するウェブページの当該ブラウザによる表示に伴い当該指定事業者が取得した当該ウェブページの閲覧履歴(スマートフォンの利用者がブラウザを利用してウェブページを閲覧する際に当該ブラウザに記録される閲覧日時 その他の履歴をいう。第十条第一項第三号において同じ。)に係るデータ、当該ウェブページの作動状況に係るデータ その他の公正取引委員会規則で定めるデータ(既に公開されているデータを除く。)について、これを当該他のウェブサイト事業者が提供する商品 又は役務と競争関係にある商品 又は役務の提供のために自ら使用し、又はその子会社等に使用させること。

1項

指定事業者(基本動作ソフトウェア 又はアプリストアに係る指定を受けたものに限る。)は、その指定に係る基本動作ソフトウェア 又はアプリストアに関し、個別アプリ事業者に対し、当該個別アプリ事業者が提供する個別ソフトウェアの作動中に表示される当該個別ソフトウェアの仕様等の表示の方法等に係る条件 その他の個別アプリ事業者による当該基本動作ソフトウェア 又はアプリストアの利用に係る条件 及び当該条件に基づく取引の実施について、不当に差別的な取扱い その他の不公正な取扱いをしてはならない。

1項

指定事業者(基本動作ソフトウェアに係る指定を受けたものに限る。)は、その指定に係る基本動作ソフトウェアに関し、次に掲げる行為を行ってはならない。


ただし、当該基本動作ソフトウェアが組み込まれたスマートフォンについて、サイバーセキュリティの確保等(スマートフォンの利用に係るサイバーセキュリティ基本法(平成二十六年法律第百四号)第二条に規定するサイバーセキュリティの確保、スマートフォンの利用に伴い取得される氏名、性別 その他のスマートフォンの利用者に係る情報の保護、スマートフォンの利用に係る青少年の保護 その他政令で定める目的をいう。次条において同じ。)のために必要な行為を行う場合であって、他の行為によってその目的を達成することが困難であるときは、この限りでない。

一 号
当該基本動作ソフトウェアを通じて提供されるアプリストアについて、次に掲げる行為を行うこと。
イ

当該基本動作ソフトウェアを通じて提供されるアプリストアを当該指定事業者(その子会社等を含む。次号において同じ。)が提供するものに限定すること。

ロ

イに掲げるもののほか、他の事業者が当該基本動作ソフトウェアを通じてアプリストアを提供し、又はスマートフォンの利用者が当該基本動作ソフトウェアを通じて他の事業者が提供するアプリストアを利用することを妨げること。

二 号

当該基本動作ソフトウェアにより制御される音声を出力する機能 その他のスマートフォンの動作に係る機能であって、当該指定事業者が個別ソフトウェアの提供に利用するものについて、同等の性能で他の事業者が個別ソフトウェアの提供に利用することを妨げること。

1項

指定事業者(アプリストアに係る指定を受けたものに限る。)は、その指定に係るアプリストアに関し、個別アプリ事業者に対し、次に掲げる行為を行ってはならない。


ただし、第一号から第三号までに掲げる行為(同号の個別ソフトウェアがブラウザである場合を除く。)にあっては、当該アプリストアが組み込まれたスマートフォンについて、サイバーセキュリティの確保等のために必要な行為を行う場合であって、他の行為によってその目的を達成することが困難であるときは、この限りでない。

一 号

当該個別アプリ事業者がその提供する個別ソフトウェアを通じて商品 又は役務を提供する場合においてスマートフォンの利用者による当該商品 又は役務の対価の支払の用に供する前払式支払手段(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第三条第一項に規定する前払式支払手段をいう。)その他の支払手段(以下この号において単に「支払手段」という。)に関し、次に掲げる行為を行うこと。

イ

当該指定事業者(その子会社等を含む。以下この条において同じ。)が提供する支払管理役務(スマートフォンの利用者が個別ソフトウェアの作動中に支払手段を用いることができるようにする役務をいう。以下この号において同じ。)以外の支払管理役務を当該個別アプリ事業者が利用しないことを当該アプリストアを通じて個別ソフトウェアを提供する際の条件とすること。

ロ

イに掲げるもののほか、当該指定事業者が提供する支払管理役務以外の支払管理役務を当該個別アプリ事業者が利用すること 又は当該個別アプリ事業者が支払管理役務を利用せずにスマートフォンの利用者に対して支払手段を用いることができるようにすることを妨げること。

二 号

当該個別アプリ事業者がその提供する個別ソフトウェア(以下この号において「本個別ソフトウェア」という。)を通じて商品 又は役務を提供し、これと同一の商品 又は役務をウェブページ 又は本個別ソフトウェア以外の個別ソフトウェア(以下この号において「関連ウェブページ等」という。)を通じて提供する場合(これに準ずるものとして政令で定める場合を含む。)において、次に掲げる行為を行うこと。

イ

関連ウェブページ等を通じて提供する商品 又は役務の価格 その他の情報について、本個別ソフトウェアの作動中に表示されないようにすることを当該アプリストアを通じて本個別ソフトウェアを提供する際の条件とすること(本個別ソフトウェアを経由して関連ウェブページ等を閲覧できる機能として公正取引委員会規則で定めるものの利用を拒み、又は制限する条件を付することを含む。)。

ロ

イに掲げるもののほか、本個別ソフトウェアを利用するスマートフォンの利用者に対して関連ウェブページ等を通じて商品 又は役務を提供することを妨げること。

三 号

当該個別アプリ事業者が提供する個別ソフトウェアの構成要素であるブラウザエンジン(ブラウザの一部を構成するソフトウェアであって、ウェブページに係る情報を閲覧することができる状態に処理するものをいう。以下この号において同じ。)について、次に掲げる行為を行うこと。

イ
当該指定事業者が提供するブラウザエンジンを当該個別ソフトウェアの構成要素とすることを当該アプリストアを通じて個別ソフトウェアを提供する際の条件とすること。
ロ

イに掲げるもののほか、当該指定事業者が提供するブラウザエンジン以外のブラウザエンジンを当該個別ソフトウェアの構成要素とすることを妨げること。

四 号

当該個別アプリ事業者が提供する個別ソフトウェアに係る利用者確認(スマートフォンの利用者が個別ソフトウェアを利用する際に符号 その他の情報により当該スマートフォンの利用者を他の者と区別して識別することをいう。)の方法について、当該指定事業者が提供するものを当該個別ソフトウェアの作動中に表示することを当該アプリストアを通じて個別ソフトウェアを提供する際の条件とすること。

1項

指定事業者(検索エンジンに係る指定を受けたものに限る。)は、その指定に係る検索エンジンを用いて提供する検索役務において、スマートフォンの利用者が検索により求める商品 又は役務に係る情報を表示する際に、当該指定事業者(その子会社等を含む。)が提供する商品 又は役務を、正当な理由がないのに、これと競争関係にある他の商品 又は役務よりも優先的に取り扱ってはならない。