児童福祉法

# 昭和二十二年法律第百六十四号 #
略称 : 児福法 

第二十八条

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十三号による改正

1項

保護者が、その児童を虐待し、著しく その監護を怠り、その他保護者に監護させることが著しく当該児童の福祉を害する場合において、第二十七条第一項第三号の措置を採ることが児童の親権を行う者 又は未成年後見人の意に反するときは、都道府県は、次の各号の措置を採ることができる。

一 号

保護者が親権を行う者 又は未成年後見人であるときは、家庭裁判所の承認を得て、第二十七条第一項第三号の措置を採ること。

二 号

保護者が親権を行う者 又は未成年後見人でないときは、その児童を親権を行う者 又は未成年後見人に引き渡すこと。


ただし、その児童を親権を行う者 又は未成年後見人に引き渡すことが児童の福祉のため不適当であると認めるときは、家庭裁判所の承認を得て、第二十七条第一項第三号の措置を採ること。

○2項

前項第一号 及び第二号ただし書の規定による措置の期間は、当該措置を開始した日から二年を超えてはならない。


ただし、当該措置に係る保護者に対する指導措置(第二十七条第一項第二号の措置をいう。以下この条 並びに第三十三条第二項 及び第九項において同じ。)の効果等に照らし、当該措置を継続しなければ保護者がその児童を虐待し、著しくその監護を怠り、その他著しく当該児童の福祉を害するおそれがあると認めるときは、都道府県は、家庭裁判所の承認を得て、当該期間を更新することができる。

○3項

都道府県は、前項ただし書の規定による更新に係る承認の申立てをした場合において、やむを得ない事情があるときは、当該措置の期間が満了した後も、当該申立てに対する審判が確定するまでの間、引き続き当該措置を採ることができる。


ただし、当該申立てを却下する審判があつた場合は、当該審判の結果を考慮してもなお当該措置を採る必要があると認めるときに限る

○4項

家庭裁判所は、第一項第一号 若しくは第二号ただし書 又は第二項ただし書の承認(以下「措置に関する承認」という。)の申立てがあつた場合は、都道府県に対し、期限を定めて、当該申立てに係る保護者に対する指導措置を採るよう勧告すること、当該申立てに係る保護者に対する指導措置に関し報告 及び意見を求めること、又は当該申立てに係る児童 及びその保護者に関する必要な資料の提出を求めることができる。

○5項

家庭裁判所は、前項の規定による勧告を行つたときは、その旨を当該保護者に通知するものとする。

○6項

家庭裁判所は、措置に関する承認の申立てに対する承認の審判をする場合において、当該措置の終了後の家庭 その他の環境の調整を行うため当該保護者に対する指導措置を採ることが相当であると認めるときは、都道府県に対し、当該指導措置を採るよう勧告することができる。

○7項

家庭裁判所は、第四項の規定による勧告を行つた場合において、措置に関する承認の申立てを却下する審判をするときであつて、家庭 その他の環境の調整を行うため当該勧告に係る当該保護者に対する指導措置を採ることが相当であると認めるときは、都道府県に対し、当該指導措置を採るよう勧告することができる。

○8項

第五項の規定は、前二項の規定による勧告について準用する。