公益信託に関する法律

# 令和六年法律第三十号 #

第三節 公益信託事務の処理等

分類 法律
カテゴリ   民事
最終編集日 : 2026年 07月23日 10時20分


1項

公益信託(特定資産公益信託を除く次項 及び次条において同じ。)の受託者は、その公益信託事務を処理するに当たっては、内閣府令で定めるところにより、当該公益信託事務に係る収入を その実施に要する適正な費用(当該公益信託事務を充実させるため将来において必要となる資金として内閣府令で定める方法により積み立てる資金を含む。)に充てることにより、内閣府令で定める期間において、その収支の均衡が図られるようにしなければならない。

2項

公益信託の受託者は、公益事務割合が基準割合以上となるように公益信託事務を処理しなければならない。

1項

公益信託の毎信託事務年度の末日における使途不特定財産額は、当該公益信託の受託者が公益信託事務を翌信託事務年度においても処理するために必要な額として、当該信託事務年度前の信託事務年度において行った公益信託事務の処理に要した費用の額(その保有する信託財産の状況 及び公益信託事務の態様に応じ当該費用の額に準ずるものとして内閣府令で定めるものの額を含む。)を基礎として内閣府令で定めるところにより算定した額を超えてはならない。

2項

前項に規定する「使途不特定財産額」とは、公益信託の受託者による信託財産の管理の状況 又は当該信託財産の性質に鑑み、公益信託事務のために現に使用されておらず、かつ、引き続き公益信託事務のために使用されることが見込まれない信託財産(災害 その他の予見し難い事由が発生した場合においても公益信託事務を継続的に行うため必要な限度において保有する必要があるものとして内閣府令で定める要件に該当するもの(次項において「公益信託事務継続予備財産」という。)を除く)として内閣府令で定めるものの価額の合計額をいう。

3項

公益信託の受託者は、毎信託事務年度の末日において公益信託事務継続予備財産を保有している場合には、翌信託事務年度開始後速やかに、内閣府令で定めるところにより、当該公益信託事務継続予備財産を保有する理由 及び その額 その他内閣府令で定める事項を公表しなければならない。

1項
公益信託の受託者 又は信託管理人は、寄附の募集に関して、次に掲げる行為をしてはならない。
一 号
寄附の勧誘 又は要求を受け、寄附をしない旨の意思を表示した者に対し、寄附の勧誘 又は要求を継続すること。
二 号
粗野 若しくは乱暴な言動を交えて、又は迷惑を覚えさせるような方法で、寄附の勧誘 又は要求をすること。
三 号
寄附をする財産の使途について誤認させるおそれのある行為をすること。
四 号

前三号に掲げるもののほか、寄附の勧誘 若しくは要求を受けた者 又は寄附者の利益を不当に害するおそれのあるものとして内閣府令で定める行為をすること。

1項

公益信託報酬は、第八条第十一号に規定する支払基準に従って支払われなければならない。

1項

公益信託の受託者は、毎信託事務年度開始の日の前日までに(公益信託認可を受けた日の属する信託事務年度にあっては、当該公益信託認可を受けた後遅滞なく)、内閣府令で定めるところにより、当該信託事務年度の事業計画書、収支予算書 その他の内閣府令で定める書類を作成し、当該信託事務年度の末日までの間、当該書類を その住所(当該受託者が法人である場合にあっては、その主たる事務所)に備え置かなければならない。

2項

公益信託の受託者は、毎信託事務年度経過後三月以内に(公益信託認可を受けた日の属する信託事務年度にあっては、当該公益信託認可を受けた後遅滞なく)、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる書類を作成し、五年間、当該書類を前項に規定する住所に備え置かなければならない。

一 号
信託財産に係る財産目録
二 号

受託者等名簿(受託者 及び信託管理人の氏名 又は名称 及び住所を記載した名簿をいう。第五項 及び次条第二項において同じ。

三 号

第八条第十一号に規定する支払基準を記載した書類

四 号

前三号に掲げるもののほか、内閣府令で定める書類

3項

第一項に規定する書類 及び前項各号に掲げる書類は、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして内閣府令で定めるものをいう。次項第二号 及び第四十七条第二号において同じ。)をもって作成することができる。

4項

何人も、公益信託の受託者の業務時間内は、いつでも、第一項に規定する書類、第二項各号に掲げる書類、信託行為の内容を証する書面 並びに信託法第三十七条第一項 及び第二項に規定する書類(以下「財産目録等」という。)について、次に掲げる請求をすることができる。


この場合においては、当該公益信託の受託者は、正当な理由がないのにこれを拒んではならない。

一 号
財産目録等が書面をもって作成されているときは、当該書面 又は当該書面の写しの閲覧の請求
二 号
財産目録等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
5項

前項の規定にかかわらず、公益信託の受託者は、受託者等名簿について当該公益信託の信託管理人以外の者から同項の請求があった場合には、これに記載され、又は記録された事項中、個人(受託者であるものを除く次条第二項において同じ。)の住所に係る記載 又は記録の部分を除外して、前項各号の閲覧をさせることができる。

1項

公益信託の受託者は、財産目録等(信託行為の内容を証する書面を除く)について、前条第一項に規定する書類にあっては毎信託事務年度開始の日の前日までに(公益信託認可を受けた日の属する信託事務年度にあっては、当該公益信託認可を受けた後遅滞なく)、その他の書類にあっては毎信託事務年度の経過後三月以内に(公益信託認可を受けた日の属する信託事務年度にあっては、同条第二項各号に掲げる書類を当該公益信託認可を受けた後遅滞なく)、内閣府令で定めるところにより、行政庁に提出しなければならない。

2項

行政庁は、内閣府令で定めるところにより、この法律 又はこの法律に基づく命令の規定により公益信託の受託者から提出を受けた財産目録等(受託者等名簿にあっては、当該受託者等名簿に記載された事項中、個人の住所に係る記載の部分を除く)を公表するものとする。