刑事訴訟法

# 昭和二十三年法律第百三十一号 #
略称 : 刑訴法 

附 則

平成二八年六月三日法律第五四号

分類 法律
カテゴリ   刑事
@ 施行日 : 令和六年二月十五日 ( 2024年 2月15日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十六号による改正
最終編集日 : 2024年 04月28日 03時04分


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# 第一条 @ 施行期日

1項

この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一 号
附則第九条第三項の規定 公布の日
二 号

第一条(刑事訴訟法第九十条、第百五十一条 及び第百六十一条の改正規定に限る)、第三条、第五条 及び第八条の規定 並びに附則第三条 及び第五条の規定公布の日から起算して二十日を経過した日

三 号

第一条(前号に掲げる改正規定を除く)及び第六条の規定 並びに次条 並びに附則第四条、第六条、第八条、第十条、第十一条(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号)第六十四条第一項の表第四十三条第四項、第六十九条、第七十六条第二項、第八十五条、第百八条第三項、第百二十五条第一項、第百六十三条第一項、第百六十九条、第二百七十八条の二第二項、第二百九十七条第二項、第三百十六条の十一の項 及び第六十五条第四項の改正規定に限る) 及び第十二条から第十五条までの規定公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日

四 号

第二条(刑事訴訟法第三百一条の次に一条を加える改正規定を除く) 及び第四条の規定 並びに附則第七条 及び第十一条(前号に掲げる改正規定を除く)の規定公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日

# 第二条 @ 第一条の規定による刑事訴訟法の一部改正に伴う経過措置

1項

裁判所は、前条第三号に掲げる規定の施行の際現に勾引状により留置されている被告人に対し、速やかに、第一条の規定による改正後の刑事訴訟法(以下「第一条による改正後の法」という。)第七十六条第二項に規定する事項を教示しなければならない。ただし、被告人に弁護人があるとき又は被告人が釈放されたときは、この限りでない。

2項

裁判所は、前条第三号に掲げる規定の施行の際現に勾留されている被告人(次項に規定する被告人を除く)に対し、速やかに、第一条による改正後の法第七十七条第二項に規定する事項を教示しなければならない。ただし、被告人に弁護人があるとき又は被告人が釈放されたときは、この限りでない。

3項

裁判所は、前条第三号に掲げる規定の施行の際現に勾留されている被告人(逮捕 又は勾引に引き続き勾留されている者に限る)に対し、速やかに、第一条による改正後の法第七十七条第一項に規定する事項を告げるとともに、同条第二項に規定する事項を教示しなければならない。ただし、被告人に弁護人があるとき又は被告人が釈放されたときは、この限りでない。

4項

第一条による改正後の法第七十六条第三項 及び第四項の規定は前条第三号に掲げる規定の施行の際現に勾引状により留置されている被告人に対する第一項の規定による教示について、第一条による改正後の法第七十六条第三項の規定は同号に掲げる規定の施行の際現に勾留されている被告人に対する第二項の規定による教示 並びに前項の規定による告知 及び教示について、それぞれ準用する。

# 第三条

1項

裁判所は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日以下「第三号施行日」という。)前においても、勾引された被告人に対し、弁護士、弁護士法人 又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨 及び その申出先を教示することができる。この場合においては、第一条の規定による改正前の刑事訴訟法(以下「第一条による改正前の法」という。)第七十六条第二項 及び第三項の規定を準用する。

2項

前項の規定による教示をされた被告人については、当該事件について重ねて前条第一項の規定による教示をすることを要しない。

3項

裁判所は、第三号施行日前においても、第一条による改正前の法第六十一条本文の規定により被告事件を告げられる被告人(勾引に引き続き同条本文の規定により被告事件を告げられる被告人を除く)又は勾留されている被告人(逮捕 又は勾引に引き続き勾留されている被告人を除く)に対し、弁護士、弁護士法人 又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨 及び その申出先を教示することができる。この場合においては、第一条による改正前の法第七十六条第二項の規定を準用する。

4項

前項の規定による教示をされた被告人については、当該事件について重ねて前条第二項の規定による教示をすることを要しない。

5項

裁判官は逮捕に引き続き第一条による改正前の法第二百八十条第二項の規定により被告事件を告げられる被告人に対し、裁判所は勾引に引き続き第一条による改正前の法第六十一条本文の規定により被告事件を告げられる被告人 又は勾留されている被告人(逮捕 又は勾引に引き続き勾留されている者に限る)に対し、それぞれ、第三号施行日前においても、第一条による改正前の法第七十七条第一項に規定する事項を告げるとともに、弁護士、弁護士法人 又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨 及び その申出先を教示することができる。この場合においては、第一条による改正前の法第七十六条第二項の規定を準用する。

6項

前項の規定による告知 及び教示をされた被告人については、当該事件について重ねて前条第三項の規定による告知 及び教示をすることを要しない。

# 第四条

1項

司法警察員は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の際現に逮捕されている被疑者(第三号施行日前に検察官に送致する手続をした者を除く)に対し、速やかに、第一条による改正後の法第二百三条第三項に規定する事項を教示しなければならない。ただし、被疑者に弁護人があるとき又は被疑者が釈放されたときは、この限りでない。

2項

検察官は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の際現に逮捕されている被疑者(前項に規定する被疑者を除く)に対し、速やかに、第一条による改正後の法第二百四条第二項に規定する事項を教示しなければならない。ただし、被疑者に弁護人があるとき又は被疑者が釈放されたときは、この限りでない。

3項

検察官は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の際現に第一条による改正後の法第三十七条の二第一項に規定する事件について勾留されている被疑者に対し、速やかに、弁護士、弁護士法人 又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨 及び その申出先を教示しなければならない。ただし、被疑者に弁護人があるとき又は被疑者が釈放されたときは、この限りでない。

4項

検察官は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の際現に勾留されている被疑者(前項に規定する被疑者を除く)に対し、速やかに、弁護人を選任することができる旨を告げるとともに、弁護士、弁護士法人 又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨 及び その申出先を教示しなければならない。ただし、被疑者に弁護人があるとき又は被疑者が釈放されたときは、この限りでない。

# 第五条

1項

検察官 又は司法警察員は、第三号施行日前においても、逮捕されている被疑者に対し、弁護士、弁護士法人 又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨 及び その申出先を教示することができる。

2項

前項の規定による教示をされた被疑者については、当該事件について重ねて前条第一項 又は第二項の規定による教示をすることを要しない。

3項

検察官は、第三号施行日前においても、第一条による改正前の法第三十七条の二第一項に規定する事件について勾留されている被疑者に対し、弁護士、弁護士法人 又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨 及び その申出先を教示することができる。

4項

前項の規定による教示をされた被疑者については、当該事件について重ねて前条第三項 及び附則第二条第二項の規定による教示をすることを要しない。

5項

検察官は、第三号施行日前においても、勾留されている被疑者(第三項に規定する被疑者を除く)に対し、弁護人を選任することができる旨を告げるとともに、弁護士、弁護士法人 又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨 及び その申出先を教示することができる。

6項

前項の規定による告知 及び教示をされた被疑者については、当該事件について重ねて前条第四項の規定による告知 及び教示 並びに附則第二条第二項の規定による教示をすることを要しない。

# 第六条

1項

第一条による改正後の法第三百五十条の十二の規定は、第三号施行日以後に第一条による改正後の法第三百五十条の二第二項の同意があった事件について適用する。

# 第七条 @ 第二条の規定による刑事訴訟法の一部改正に伴う経過措置

1項

司法警察員は、附則第一条第四号に掲げる規定の施行の際現に第二条の規定による改正前の刑事訴訟法(以下「第二条による改正前の法」という。)第三十七条の二第一項に規定する事件以外の事件について逮捕されている被疑者(同号に掲げる規定の施行の日以下「第四号施行日」という。)前に検察官に送致する手続をした者を除く)に対し、速やかに、第二条の規定による改正後の刑事訴訟法(以下この条において「第二条による改正後の法」という。)第二百三条第四項に規定する事項を教示しなければならない。ただし、被疑者に弁護人があるとき又は被疑者が釈放されたときは、この限りでない。

2項

検察官は、附則第一条第四号に掲げる規定の施行の際現に第二条による改正前の法第三十七条の二第一項に規定する事件以外の事件について逮捕されている被疑者(前項 及び次項に規定する被疑者 並びに第二条による改正前の法第二百五条第五項において準用する第二条による改正前の法第二百四条第三項の規定による教示をされた被疑者を除く)に対し、速やかに、第二条による改正後の法第二百四条第三項に規定する事項を教示しなければならない。ただし、被疑者に弁護人があるとき又は被疑者が釈放されたときは、この限りでない。

3項

検察官は、附則第一条第四号に掲げる規定の施行の際現に第二条による改正前の法第三十七条の二第一項に規定する事件以外の事件について勾留状が発せられている被疑者に対し、速やかに、貧困 その他の事由により自ら弁護人を選任することができないときは裁判官に対して弁護人の選任を請求することができる旨 並びに裁判官に対して弁護人の選任を請求するには資力申告書を提出しなければならない旨 及びその資力が基準額以上であるときは、あらかじめ、弁護士会(第二条による改正後の法第三十七条の三第二項の規定により第二条による改正後の法第三十一条の二第一項の申出をすべき弁護士会をいう。次条第一項において同じ。)に弁護人の選任の申出をしていなければならない旨を教示しなければならない。ただし、被疑者に弁護人があるとき又は被疑者が釈放されたときは、この限りでない。

# 第八条

1項

検察官 又は司法警察員は、第四号施行日前においても、第二条による改正前の法第三十七条の二第一項に規定する事件以外の事件について逮捕され、又は勾留状が発せられている被疑者に対し、第四号施行日を告げ、第四号施行日以後、勾留を請求され、又は勾留状が発せられている被疑者が貧困 その他の事由により自ら弁護人を選任することができないときは裁判官に対して弁護人の選任を請求することができる旨 並びに裁判官に対して弁護人の選任を請求するには資力申告書を提出しなければならない旨 及びその資力が基準額以上であるときは、あらかじめ、弁護士会に弁護人の選任の申出をしていなければならない旨を教示することができる。

2項

前項の規定による教示をされた被疑者については、当該事件について重ねて前条の規定による教示をすることを要しない。

# 第九条 @ 検討

1項

政府は、取調べの録音・録画等(取調べにおける被疑者の供述 及び その状況を録音 及び録画の方法により記録媒体に記録し、並びにこれを立証の用に供することをいう。以下この条において同じ。)が、被疑者の供述の任意性 その他の事項についての的確な立証を担保するものであるとともに、取調べの適正な実施に資することを踏まえ、この法律の施行後三年を経過した場合において、取調べの録音・録画等の実施状況を勘案し、取調べの録音・録画等に伴って捜査上の支障 その他の弊害が生じる場合があること等に留意しつつ、取調べの録音・録画等に関する制度の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

2項

前項に定めるもののほか、政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

3項

政府は、この法律の公布後、必要に応じ、速やかに、再審請求審における証拠の開示、起訴状等における被害者の氏名の秘匿に係る措置、証人等の刑事手続外における保護に係る措置等について検討を行うものとする。

# 第十五条 @ 調整規定

1項

第三号施行日が刑法等の一部を改正する法律の施行の日以後となる場合には、前条の規定は、適用しない