商法

# 明治三十二年法律第四十八号 #

附 則

平成二年六月二九日法律第六四号

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和二年四月一日 ( 2020年 4月1日 )
@ 最終更新 : 平成二十九年法律第四十五号による改正
最終編集日 : 2024年 05月30日 09時33分


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# 第一条 @ 施行期日

1項

この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

# 第二条 @ 経過措置の原則

1項

この法律による改正後の商法 及び有限会社法の規定(罰則を除く)は、特別の定めがある場合を除いては、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし改正前のこれらの法律によって生じた効力を妨げない。

# 第三条 @ 業務執行停止等の仮処分に関する経過措置

1項

この法律の施行前に社員の業務 若しくは取締役、監査役 若しくは清算人の職務の執行を停止し、又は社員の業務代行者 若しくは取締役、監査役 若しくは清算人の職務代行者を選任する仮処分の申請があった場合においては、その仮処分の事件 及び仮処分に関する登記 並びにその業務代行者 又は職務代行者の権限に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第四条 @ 設立に関する経過措置

1項

この法律の施行前に定款の認証を受けた場合においては、その定款に係る株式会社 又は有限会社の設立に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第五条 @ 株式会社の資本の額の制限に関する経過措置

1項

この法律の施行の際現に存する株式会社 又はこの法律の施行前に定款の認証を受け、この法律の施行後に成立する株式会社で、その資本の額が千万円に満たないものについては、改正後の商法第百六十八条ノ四の規定は、この法律の施行後五年間は、適用しない

2項

前項に規定する株式会社は、同項の期間内に限り、株主総会の決議によりその組織を変更して合名会社 又は合資会社とすることができる。

3項

法務大臣は、第一項の期間が満了したときは、登記された資本の額が千万円に満たない株式会社は次条第一項に規定する登記の申請をしないときは同項の規定により解散したものとみなされることとなる旨を官報で公告しなければならない。この場合において、登記所は、その株式会社に対し、その公告があったことの通知を発しなければならない。

4項

商法第百条、有限会社法第六十一条第一項 及び第六十六条 並びに改正後の有限会社法第六十四条第一項ただし書、第二項、第三項 及び第五項、第六十四条ノ二 並びに第六十四条ノ三の規定は、第二項の規定による組織変更について準用する。この場合において、有限会社法第六十六条中「有限会社ニ付テハ第十三条第二項ニ定ムル登記」とあるのは、「合名会社ニ付テハ商法第六十四条第一項ニ定ムル登記、合資会社ニ付テハ同法第百四十九条第一項ニ定ムル登記」と読み替えるものとする。

5項

改正後の商法第二百十条第四号 及び商法第二百十一条の規定は、前項において準用する改正後の有限会社法第六十四条ノ二の規定による株式の買取りについて準用する。

# 第六条 @ 株式会社が最低資本金に達しない場合の措置

1項

前条第三項に規定する株式会社が同項の公告の日から起算して二月を経過する日までに資本の額を千万円以上とする変更の登記 又 は有限会社、合名会社 若しくは合資会社に組織を変更した場合にすべき登記の申請をしないときは、その株式会社は、その日に解散したものとみなす。

2項

前項の規定により解散したものとみなされた会社は、そのみなされた日から起算して三年内に限り、商法第三百四十三条に定める決議により会社を継続することができる。この場合において、その会社は、資本の額を千万円以上とし、又は組織を変更して有限会社、合名会社 若しくは合資会社とするまでの間は、当該資本の額 又は組織の変更の目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。

3項

前項の規定による会社の継続は、同項の期間内に、その資本の額を千万円以上とせず、かつ、その組織を変更して有限会社、合名会社 又は合資会社としなかったときは、その効力を失う。

4項

前条第二項、第四項 及び第五項の規定は、第二項の規定により継続した会社が同項の期間内にその組織を変更して合名会社 又は合資会社とする場合について準用する。

5項

第二項の規定による継続の登記の申請と資本の額の変更の登記 又は組織を変更した場合にすべき登記の申請とは、同時にしなければならない。

6項

商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第九十一条の二の規定は、第一項の規定による解散の登記について準用する。

# 第七条 @ 組織変更の登記の申請書の添付書類等

1項

附則第五条第二項(前条第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定により合名会社に組織を変更した場合の合名会社についてする登記の申請書には、次の書類を添付しなければならない。

一 号
定款
二 号
商業登記法第六十七条第二号 及び第九十三条第一項第五号に掲げる書面
2項

附則第五条第二項の規定により合資会社に組織を変更した場合の合資会社についてする登記の申請書には、前項各号に掲げる書類のほか、商業登記法第七十四条の書面を添付しなければならない。

3項

商業登記法第七十一条 及び第七十三条の規定は、前二項に規定する場合について準用する。

# 第八条 @ 組織変更に係る罰則

1項

会社の業務を執行する社員 若しくはその業務代行者 又は株式会社の取締役 若しくは商法第二百五十八条第二項、改正前の商法第二百七十条第一項 若しくは改正後の商法第百八十八条第三項において準用する商法第六十七条ノ二の取締役の職務代行者が次の各号の一に該当するときは、百万円以下の過料に処する。ただし、その行為について刑を科すべきときは、この限りでない。

一 号

附則第五条第四項(附則第六条第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)において準用する有限会社法第六十六条の規定に違反して登記をすることを怠ったとき。

二 号

附則第五条第四項において準用する改正後の有限会社法第六十四条第二項 又は第六十四条ノ三の規定に違反して公告 若しくは通知をすることを怠り、又は不正の公告 若しくは通知をしたとき。

三 号

附則第五条第四項において準用する商法第百条の規定に違反して組織変更をしたとき。

四 号

附則第五条第五項(附則第六条第四項において準用する場合を含む。)において準用する商法第二百十一条の規定に違反して株式の処分をすることを怠ったとき。

# 第九条 @ 株式等の譲渡承認請求等に関する経過措置

1項

この法律の施行前にその譲渡につき取締役会の承認を要する株式 又は有限会社の持分の譲渡の承認 又は取得に係る買受人指定の請求があった場合においては、その請求に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第十条 @ 質権に関する経過措置

1項

この法律の施行前に到来した最終の決算期以前の決算期に関する定時総会において改正前の商法第二百九十三条ノ二第一項の規定による株式をもってする配当の決議があった場合 又はこの法律の施行前に同法第二百九十三条ノ三第二項 若しくは第二百九十三条ノ三ノ二第一項の規定による株式の発行の決議があった場合においては、その決議の前に株式について設定された質権に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第十一条 @ 株式分割等に関する経過措置

1項

この法律の施行前に決議があった株式の分割 又は準備金の全部 若しくは一部を資本に組み入れた場合 若しくは額面株式の発行価額中券面額を超えて資本に組み入れた部分がある場合の株式の発行に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第十二条 @ 無記名式の株券に関する経過措置

1項

この法律の施行前に発行されている無記名式の株券に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第十三条 @ 議決権のない株式に関する経過措置

1項

定款をもって議決権がないものとされる株式については、この法律の施行前に到来した最終の決算期以前の決算期に関する定時総会に係る議決権に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第十四条 @ 株主の新株引受権等に関する経過措置

1項

この法律の施行前に株式の譲渡につき取締役会の承認を要する会社において新株、転換社債 又は新株引受権付社債の発行の決議があった場合においては、その会社の株主に係る引受権に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第十五条 @ 新株発行の場合の現物出資に関する経過措置

1項

この法律の施行前に新株の発行の決議があった場合においては、その新株に係る現物出資に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第十六条 @ 利益準備金の積立てに関する経過措置

1項

この法律の施行前に到来した最終の決算期以前の決算期に株式会社 又は有限会社が利益準備金として積み立てるべき金額に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第十七条 @ 利益の処分に関する経過措置

1項

この法律の施行前に到来した最終の決算期以前の決算期に係る株式会社の利益の処分に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第二十三条 @ 組織変更に関する経過措置

1項

この法律の施行前に決議があった株式会社 又は有限会社の組織変更に関しては、この法律の施行後も、なお従前の例による。

# 第二十五条 @ 罰則の適用に関する経過措置

1項

この法律の施行前にした行為 及びこの法律附則の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。