領事官は、前条第一項の規定により船長に対し帰国者の送還を命ずることができない場合には、帰国者に対し、外務大臣の承認を経て、その帰国のため必要な旅費(以下「帰国費」という。)を貸し付けることができる。
前項の規定により帰国費の貸付を受けようとする帰国者は、政令で定めるところにより、領事官に対し、帰国費の貸付を申請しなければならない。
第一項の規定において帰国費とは、帰国者の在留地 又は外務大臣が指定する地から本邦までの船賃、航空賃、鉄道賃、車賃 並びに旅行中必要と認められる宿泊料 及び食費で、帰国者が帰国するため必要な最低限度のものをいい、当該在留地 又は外務大臣が指定する地から帰国のため出発するまでの間において帰国者の生活 又は医療処置のため必要があると認められる場合にあつては、帰国者のその間における生活費 又は緊急を要する医療処置のため必要な最低限度の費用を含むものとする。