土地区画整理法

# 昭和二十九年法律第百十九号 #

第七十八条 # 移転等に伴う損失補償

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十三号

1項

前条第一項の規定により施行者が建築物等を移転し、若しくは除却したことにより他人に損失を与えた場合 又は同条第二項の照会を受けた者が自ら建築物等を移転し、若しくは除却したことによりその者が損失を受け、若しくは他人に損失を与えた場合においては、施行者(施行者が国土交通大臣である場合においては国。次項第百一条第一項から第三項まで 及び第百四条第十一項において同じ。)は、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。

2項

前条第一項の規定により施行者が移転し、若しくは除却した建築物等 又は同条第二項の照会を受けた者が自ら移転し、若しくは除却した建築物等が、第七十六条第四項 若しくは第五項都市計画法第八十一条第一項 若しくは第二項 又は建築基準法昭和二十五年法律第二百一号第九条の規定により移転 又は除却を命ぜられているものである場合においては、施行者は、前項の規定にかかわらず、これらの建築物等の所有者に対しては、移転 又は除却により生じた損失を補償することを要しないものとし、前条第一項の規定によりこれらの建築物等を移転し、又は除却した場合におけるその移転 又は除却に要した費用は、これらの建築物等の所有者から徴収することができるものとする。

3項

第七十三条第二項から第四項までの規定は、第一項の規定による損失の補償について準用する。


この場合において、

同条第四項
「国土交通大臣、都道府県知事、市町村長 若しくは機構理事長等 又は前条第一項後段に掲げる者」とあるのは
「施行者」と、

「同項 又は同条第六項」とあるのは
第七十七条第一項」と

読み替えるものとする。

4項

行政代執行法昭和二十三年法律第四十三号第五条 及び第六条の規定は施行者(個人施行者、組合 及び区画整理会社を除く)が第二項の規定により費用を徴収する場合について、第四十一条の規定は組合 又は区画整理会社が同項の規定により徴収する徴収金を滞納する者がある場合について準用する。

この場合において、

同条第一項から第三項までの規定中
「組合」とあるのは
「組合 又は区画整理会社」と、

同条第二項
「定款」とあるのは
「定款 又は規準」と、

同条第四項
「組合の理事」とあるのは
「組合の理事 又は区画整理会社の代表者」と

読み替えるものとする。

5項

施行者は、前条第一項の規定により除却した建築物等に対する補償金を支払う場合において、その建築物等について先取特権、質権 又は抵当権があるときは、その補償金を供託しなければならない。


ただし、先取特権、質権 又は抵当権を有する債権者から供託をしなくてもよい旨の申出があつた場合においては、この限りでない。

6項

前項に規定する先取特権、質権 又は抵当権を有する債権者は、同項の規定により供託された補償金についてその権利を行うことができる。