地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律

# 平成二十年法律第四十号 #
略称 : 歴史まちづくり法 

第十五条 # 増築等の届出及び勧告等

@ 施行日 : 令和三年六月十四日 ( 2021年 6月14日 )
@ 最終更新 : 令和三年法律第二十二号による改正

1項

歴史的風致形成建造物の増築、改築、移転 又は除却をしようとする者は、当該増築、改築、移転 又は除却に着手する日の三十日前までに、主務省令で定めるところにより、行為の種類、場所、着手予定日 その他主務省令で定める事項を市町村長に届け出なければならない。


ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。

一 号
通常の管理行為、軽易な行為 その他の行為で政令で定めるもの
二 号
非常災害のため必要な応急措置として行う行為
三 号

都市計画法第四条第十五項に規定する都市計画事業の施行として行う行為 又はこれに準ずる行為として政令で定める行為

四 号

前三号に掲げるもののほか、これらに類するものとして政令で定める行為

2項

前項の規定による届出をした者は、その届出に係る事項のうち主務省令で定める事項を変更しようとするときは、当該事項の変更に係る行為に着手する日の三十日前までに、主務省令で定めるところにより、その旨を市町村長に届け出なければならない。

3項

市町村長は、第一項 又は前項の規定による届出があった場合において、その届出に係る行為が当該歴史的風致形成建造物の保全に支障を来すものであると認めるときは、その届出をした者に対し、認定歴史的風致維持向上計画に記載された第五条第二項第五号に掲げる事項を勘案して、その届出に係る行為に関し設計の変更 その他の必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

4項

市町村長は、前項の規定による勧告をしようとする場合において、当該歴史的風致形成建造物が第十二条第三項の規定による通知がなされた建造物であるときは、あらかじめ、当該市町村の教育委員会の意見を聴かなければならない。


ただし、当該市町村が特定地方公共団体であるときは、この限りでない。

5項

市町村長は、第三項の規定による勧告を受けた者の申出があった場合において、当該歴史的風致形成建造物の保全を図るために必要があると認めるときは、その者に対し、当該歴史的風致形成建造物に関する権利の処分についてのあっせん その他の必要な措置を講ずるものとする。

6項

国の機関 又は地方公共団体が行う行為については、前各項の規定は、適用しない


この場合において、第一項の規定による届出を要する行為をしようとする者が国の機関 又は地方公共団体であるときは、当該国の機関 又は地方公共団体は、あらかじめ、その旨を市町村長に通知しなければならない。

7項

市町村長は、前項の規定による通知があった場合において、当該歴史的風致形成建造物の保全を図るために必要があると認めるときは、その必要な限度において、当該国の機関 又は地方公共団体に対し、認定歴史的風致維持向上計画に記載された第五条第二項第五号に掲げる事項を勘案して、当該歴史的風致形成建造物の保全のため講ずべき措置について協議を求めることができる。