地方自治法

# 昭和二十二年法律第六十七号 #
略称 : 地自法 

第二節 包括外部監査契約に基づく監査

分類 法律
カテゴリ   地方自治
@ 施行日 : 令和六年六月二十六日 ( 2024年 6月26日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第六十五号による改正
最終編集日 : 2024年 11月07日 11時44分


1項

次に掲げる普通地方公共団体の長は、政令で定めるところにより、毎会計年度、当該会計年度に係る包括外部監査契約を、速やかに、一の者と締結しなければならない。


この場合においては、あらかじめ監査委員の意見を聴くとともに、議会の議決を経なければならない。

一 号

都道府県

二 号

政令で定める市

2項

前項第二号に掲げる市以外の市 又は町村で、契約に基づく監査を受けることを条例により定めたものの長は、同項の政令で定めるところにより、条例で定める会計年度において、当該会計年度に係る包括外部監査契約を、速やかに、一の者と締結しなければならない。


この場合においては、あらかじめ監査委員の意見を聴くとともに、議会の議決を経なければならない。

3項

前二項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。

4項

第一項 又は第二項の規定により包括外部監査契約を締結する場合には、第一項各号に掲げる普通地方公共団体 及び第二項の条例を定めた第一項第二号に掲げる市以外の市 又は町村(以下「包括外部監査対象団体」という。)は、連続して四回、同一の者と 包括外部監査契約を締結してはならない。

5項

包括外部監査契約には、次に掲げる事項について定めなければならない。

一 号

包括外部監査契約の期間の始期

二 号

包括外部監査契約を締結した者に支払うべき監査に要する費用の額の算定方法

三 号

前二号に掲げる事項のほか、包括外部監査契約に基づく監査のために必要な事項として政令で定めるもの

6項

包括外部監査対象団体の長は、包括外部監査契約を締結したときは、前項第一号 及び第二号に掲げる事項 その他政令で定める事項を直ちに告示しなければならない。

7項

包括外部監査契約の期間の終期は、包括外部監査契約に基づく監査を行うべき会計年度の末日とする。

8項

包括外部監査対象団体は、包括外部監査契約の期間を十分に確保するよう努めなければならない。

1項

包括外部監査人は、包括外部監査対象団体の財務に関する事務の執行 及び包括外部監査対象団体の経営に係る事業の管理のうち、第二条第十四項 及び第十五項の規定の趣旨を達成するため必要と認める特定の事件について監査するものとする。

2項

包括外部監査人は、前項の規定による監査をするに当たつては、当該包括外部監査対象団体の財務に関する事務の執行 及び当該包括外部監査対象団体の経営に係る事業の管理が第二条第十四項 及び第十五項の規定の趣旨にのつとつてなされているかどうかに、特に、意を用いなければならない。

3項

包括外部監査人は、包括外部監査契約で定める包括外部監査契約の期間内に少なくとも一回以上第一項の規定による監査をしなければならない。

4項

包括外部監査対象団体は、当該包括外部監査対象団体が第百九十九条第七項に規定する財政的援助を与えているものの出納 その他の事務の執行で当該財政的援助に係るもの、当該包括外部監査対象団体が出資しているもので同項の政令で定めるものの出納 その他の事務の執行で当該出資に係るもの、当該包括外部監査対象団体が借入金の元金 若しくは利子の支払を保証しているものの出納 その他の事務の執行で当該保証に係るもの、当該包括外部監査対象団体が受益権を有する信託で同項の政令で定めるものの受託者の出納 その他の事務の執行で当該信託に係るもの 又は当該包括外部監査対象団体が第二百四十四条の二第三項の規定に基づき公の施設の管理を行わせているものの出納 その他の事務の執行で当該管理の業務に係るものについて、包括外部監査人が必要があると認めるときは監査することができることを条例により定めることができる。

5項

包括外部監査人は、包括外部監査契約で定める包括外部監査契約の期間内に、監査の結果に関する報告を決定し、これを包括外部監査対象団体の議会、長 及び監査委員並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会 若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会 その他法律に基づく委員会 又は委員に提出しなければならない。

1項

包括外部監査人は、監査のため必要があると認めるときは、監査委員と協議して、関係人の出頭を求め、若しくは関係人について調査し、若しくは関係人の帳簿、書類 その他の記録の提出を求め、又は学識経験を有する者等から意見を聴くことができる。

2項

包括外部監査人は、監査の結果に基づいて必要があると認めるときは、当該包括外部監査対象団体の組織 及び運営の合理化に資するため、監査の結果に関する報告に添えてその意見を提出することができる。

3項

監査委員は、前条第五項の規定により監査の結果に関する報告の提出があつたときは、これを公表しなければならない。

4項

監査委員は、包括外部監査人の監査の結果に関し必要があると認めるときは、当該包括外部監査対象団体の議会 及び長 並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会 若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会 その他法律に基づく委員会 又は委員にその意見を提出することができる。

5項

第一項の規定による協議 又は前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。

6項

前条第五項の規定による監査の結果に関する報告の提出があつた場合において、当該監査の結果に関する報告の提出を受けた包括外部監査対象団体の議会、長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会 若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会 その他法律に基づく委員会 又は委員は、当該監査の結果に基づき、又は当該監査の結果を参考として措置を講じたときは、その旨を監査委員に通知するものとする。


この場合においては、監査委員は、当該通知に係る事項を公表しなければならない。