家内労働法

# 昭和四十五年法律第六十号 #

第一章 総則

分類 法律
カテゴリ   労働
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正
最終編集日 : 2024年 04月26日 10時36分


1項

この法律は、工賃の最低額、安全 及び衛生 その他家内労働者に関する必要な事項を定めて、家内労働者の労働条件の向上を図り、もつて家内労働者の生活の安定に資することを目的とする。

2項

この法律で定める家内労働者の労働条件の基準は最低のものであるから、 委託者 及び家内労働者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。

1項

この法律で「委託」とは、次に掲げる行為をいう。

一 号

他人に物品を提供して、その物品を部品、附属品 若しくは原材料とする物品の製造 又はその物品の加工、改造、修理、浄洗、選別、包装 若しくは解体(以下「加工等」という。)を委託すること。

二 号

他人に物品を売り渡して、その者がその物品を部品、附属品 若しくは原材料とする物品を製造した場合 又はその物品の加工等をした場合にその製造 又は加工等に係る物品を買い受けることを約すること。

2項

この法律で「家内労働者」とは、物品の製造、加工等 若しくは販売 又はこれらの請負を業とする者 その他これらの行為に類似する行為を業とする者であつて厚生労働省令で定めるものから、主として労働の対償を得るために、その業務の目的物たる物品(物品の半製品、部品、附属品 又は原材料を含む。)について委託を受けて、物品の製造 又は加工等に従事する者であつて、その業務について同居の親族以外の者を使用しないことを常態とするものをいう。

3項

この法律で「委託者」とは、物品の製造、加工等 若しくは販売 又はこれらの請負を業とする者 その他前項の厚生労働省令で定める者であつて、その業務の目的物たる物品(物品の半製品、部品、附属品 又は原材料を含む。)について家内労働者に委託をするものをいう。

4項

この法律で「補助者」とは、家内労働者の同居の親族であつて、当該家内労働者の従事する業務を補助する者をいう。

5項

この法律で「工賃」とは、次に掲げるものをいう。

一 号

第一項第一号に掲げる行為に係る委託をする場合において物品の製造 又は加工等の対償として委託者が家内労働者に支払うもの

二 号

第一項第二号に掲げる行為に係る委託をする場合において同号の物品の買受けについて委託者が家内労働者に支払うものの価額と同号の物品の売渡しについて家内労働者が委託者に支払うものの価額との差額

6項

この法律で「労働者」とは、労働基準法昭和二十二年法律第四十九号第九条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業 又は事務所に使用される者 及び家事使用人を除く)をいう。