少年法

# 昭和二十三年法律第百六十八号 #

第二十二条の四 # 被害者等による少年審判の傍聴

@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正

1項

家庭裁判所は、最高裁判所規則の定めるところにより第三条第一項第一号に掲げる少年に係る事件であつて次に掲げる罪のもの 又は同項第二号に掲げる少年(十二歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年を除く次項において同じ。)に係る事件であつて次に掲げる罪に係る刑罰法令に触れるもの(いずれも被害者を傷害した場合にあつては、これにより生命に重大な危険を生じさせたときに限る)の被害者等から、審判期日における審判の傍聴の申出がある場合において、少年の年齢 及び心身の状態、事件の性質、審判の状況 その他の事情を考慮して、少年の健全な育成を妨げるおそれがなく相当と認めるときは、その申出をした者に対し、これを傍聴することを許すことができる。

一 号

故意の犯罪行為により被害者を死傷させた罪

二 号

刑法明治四十年法律第四十五号第二百十一条業務上過失致死傷等)の罪

三 号

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律平成二十五年法律第八十六号第四条第五条 又は第六条第三項 若しくは第四項の罪

2項

家庭裁判所は、前項の規定により第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件の被害者等に審判の傍聴を許すか否かを判断するに当たつては、同号に掲げる少年が、一般に、精神的に特に未成熟であることを十分考慮しなければならない。

3項

家庭裁判所は、第一項の規定により審判の傍聴を許す場合において、傍聴する者の年齢、心身の状態 その他の事情を考慮し、その者が 著しく不安 又は緊張を覚えるおそれがあると認めるときは、その不安 又は緊張を緩和するのに適当であり、かつ、審判を妨げ、又はこれに不当な影響を与えるおそれがないと認める者を、傍聴する者に付き添わせることができる。

4項

裁判長は、第一項の規定により審判を傍聴する者 及び前項の規定により この者に付き添う者の座席の位置、審判を行う場所における裁判所職員の配置等を定めるに当たつては、少年の心身に及ぼす影響に配慮しなければならない。

5項

第五条の二第三項の規定は、第一項の規定により審判を傍聴した者 又は第三項の規定により この者に付き添つた者について、準用する。