居住者に対し国内において第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等(以下この章において「給与等」という。)又は第三十条第一項(退職所得)に規定する退職手当等(以下この章において「退職手当等」という。)の支払をする者(第百八十四条(源泉徴収を要しない給与等の支払者)に規定する者を除く。)は、当該支払をする者の事務所、事業所 その他 これらに準ずるものでその支払事務を取り扱うもの(給与等の支払を受ける者が常時十人未満であるものに限る。以下この章において「事務所等」という。)につき、当該事務所等の所在地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、一月から 六月まで及び七月から 十二月までの各期間(当該各期間のうちその承認を受けた日の属する期間については、その日の属する月から 当該期間の最終月までの期間とする。以下この条において同じ。)に当該事務所等において支払つた給与等 及び退職手当等(非居住者に対して支払つた給与等 及び退職手当等 並びに第二百四条第一項第二号(源泉徴収をされる報酬 又は料金)に掲げる報酬 又は料金を含む。以下この条において同じ。)について第二章から 前章まで(給与所得等に係る源泉徴収)の規定により徴収した所得税の額を、これらの規定にかかわらず、一月から 六月までの期間に係る給与等 及び退職手当等について徴収した所得税の額にあつては当該期間の属する年の七月十日までに、七月から 十二月までの期間に係る給与等 及び退職手当等について徴収した所得税の額にあつては当該期間の属する年の翌年一月二十日までに国に納付することができる。
所得税法
第六章 源泉徴収に係る所得税の納期の特例
前条の承認の申請をしようとする者は、その承認を受けようとする事務所等の所在地、当該事務所等において給与等の支払を受ける者の数 その他財務省令で定める事項を記載した申請書を同条に規定する税務署長に提出しなければならない。
税務署長は、前項の申請書の提出があつた場合において、その申請書を提出した者につき次の各号の一に該当する事実があるときは、その申請を却下することができる。
その承認を受けようとする事務所等において給与等の支払を受ける者が常時十人未満であると認められないこと。
次項の規定による取消し(その者について前号に該当する事実が生じたことのみを理由としてされたものを除く。)の通知を受けた日以後一年以内にその申請書を提出したこと。
その者につき現に国税の滞納があり、かつ、その滞納税額の徴収が著しく困難であること その他 その申請を認める場合には前条に規定する所得税の納付に支障が生ずるおそれがあると認められる相当の理由があること。
税務署長は、前条の承認を受けた者について前項第一号 又は第三号に該当する事実が生じたと認めるときは、その承認を取り消すことができる。
税務署長は、第一項の申請書の提出があつた場合において、その申請につき承認 若しくは却下の処分をするとき、又は前項の規定による承認の取消しの処分をする場合には、その申請をした者 又は承認を受けていた者に対し、書面によりその旨を通知する。
第一項の申請書の提出があつた場合において、その申請書の提出があつた日の属する月の翌月末日までにその申請につき承認 又は却下の処分がなかつたときは、同日においてその承認があつたものとみなす。
第二百十六条(源泉徴収に係る所得税の納期の特例)の承認を受けた者は、その承認に係る事務所等において給与等の支払を受ける者が常時十人未満でなくなつた場合には、遅滞なく、その旨 その他財務省令で定める事項を記載した届出書を当該事務所等の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。
この場合において、その届出書の提出があつたときは、その提出の日の属する同条に規定する期間以後の期間については、その承認は、その効力を失うものとする。
第二百十七条第三項(納期の特例に関する承認の取消し)の規定による承認の取消し又は前条の届出書の提出があつた場合には、その取消し又は提出の日の属する第二百十六条(源泉徴収に係る所得税の納期の特例)に規定する期間に係る同条に規定する所得税のうち同日の属する月分以前の各月分に係るものについては、同日の属する月の翌月十日をその納期限とする。