森林法

# 昭和二十六年法律第二百四十九号 #

第十条の十五 # 公益的機能維持増進協定

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十三号による改正

1項

森林管理局長は、第七条の二第一項の森林計画に定められた公益的機能別施業森林区域内に存する国有林の有する公益的機能の維持増進を図るため必要があると認めるときは、当該国有林と一体として整備 及び保全を行うことが相当と認められる市町村森林整備計画に定められた公益的機能別施業森林区域内に存する民有林の森林所有者等 又は当該森林所有者等 及び当該民有林の土地の所有者と次に掲げる事項を定めた協定(以下「公益的機能維持増進協定」という。)を締結して、当該公益的機能維持増進協定の目的となる森林の区域(以下「公益的機能維持増進協定区域」という。)内に存する森林の整備 及び保全を行うことができる。

一 号
公益的機能維持増進協定区域 及び その面積
二 号
森林管理局 又は森林所有者等が行う森林施業の種類 並びにその実施の方法 及び時期 その他公益的機能維持増進協定区域内に存する森林の整備 及び保全に関する事項
三 号

前号に掲げる事項を実施するために必要な林道の開設 及び改良 並びに作業路網 その他の施設の設置 及び維持運営に関する事項

四 号

前二号に掲げる事項の実施に要する費用の負担

五 号
公益的機能維持増進協定の有効期間
六 号
公益的機能維持増進協定に違反した場合の措置
2項
公益的機能維持増進協定については、公益的機能維持増進協定区域内に存する民有林の森林所有者等 及び当該民有林の土地の所有者の全員の合意がなければならない。
3項

公益的機能維持増進協定の有効期間は、十年を超えてはならない。

4項
公益的機能維持増進協定の内容は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
一 号
国有林の有する公益的機能の維持増進を図るために有効かつ適切なものであること。
二 号
民有林の有する公益的機能の維持増進に寄与するものであること。
三 号
森林の利用を不当に制限するものでないこと。
四 号

公益的機能維持増進協定区域内に存する民有林 又は当該公益的機能維持増進協定区域に近接する民有林において、都道府県が治山事業(第四十一条第三項に規定する保安施設事業 及び地すべり等防止法(昭和三十三年法律第三十号)第五十一条第一項第二号に規定する地すべり地域 又はぼた山に関して同法第三条 又は第四条の規定によつて指定された地すべり防止区域 又はぼた山崩壊防止区域における同法第二条第四項に規定する地すべり防止工事 又は同法第四十一条のぼた山崩壊防止工事に関する事業をいう。以下 この号 及び次項において同じ。)を行い、又は行おうとしているときは、当該治山事業の実施に関する計画との整合性に配慮したものであること。

五 号

第一項各号に掲げる事項について農林水産省令で定める基準に適合するものであること。

5項

森林管理局長は、公益的機能維持増進協定を締結しようとする場合において、当該公益的機能維持増進協定区域内に存する民有林 又は当該公益的機能維持増進協定区域に近接する民有林において都道府県が治山事業を行い、又は行おうとしているときは、あらかじめ、当該都道府県の知事の意見を聴かなければならない。