武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律

# 平成十六年法律第百十二号 #
略称 : 国民保護法 

第二十九条 # 都道府県対策本部長及び市町村対策本部長の権限

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第三十六号による改正

1項

都道府県対策本部長は、当該都道府県の区域に係る国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、当該都道府県 及び関係市町村 並びに関係指定公共機関 及び指定地方公共機関が実施する当該都道府県の区域に係る国民の保護のための措置に関する総合調整を行うことができる。

2項

前項の場合において、関係市町村長等 又は関係指定公共機関 若しくは指定地方公共機関は、当該関係市町村 又は関係指定公共機関 若しくは指定地方公共機関が実施する当該都道府県の区域に係る国民の保護のための措置に関して都道府県対策本部長が行う総合調整に関し、当該都道府県対策本部長に対して意見を申し出ることができる。

3項

都道府県対策本部長は、国民の保護のための措置の実施に関し、指定行政機関 又は指定公共機関と緊密な連絡を図る必要があると認めるときは、当該連絡を要する事項を所管する指定地方行政機関の長(当該指定地方行政機関がないときは、当該指定行政機関の長)又は当該指定公共機関に対し、その指名する職員を派遣するよう求めることができる。

4項

都道府県対策本部長は、特に必要があると認めるときは、対策本部長に対し、指定行政機関 及び指定公共機関が実施する国民の保護のための措置に関する総合調整を行うよう要請することができる。


この場合において、対策本部長は、必要があると認めるときは、所要の総合調整を行わなければならない。

5項

市町村対策本部長は、当該市町村の区域に係る国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施するため必要があると認めるときは、当該市町村が実施する当該市町村の区域に係る国民の保護のための措置に関する総合調整を行うことができる。

6項

市町村対策本部長は、特に必要があると認めるときは、都道府県対策本部長に対し、都道府県 並びに指定公共機関 及び指定地方公共機関が実施する国民の保護のための措置に関する総合調整を行うよう要請することができる。


この場合において、都道府県対策本部長は、必要があると認めるときは、所要の総合調整を行わなければならない。

7項

市町村対策本部長は、特に必要があると認めるときは、都道府県対策本部長に対し、指定行政機関 及び指定公共機関が実施する国民の保護のための措置に関する第四項の規定による要請を行うよう求めることができる。

8項

都道府県対策本部長 又は市町村対策本部長は、第一項 又は第五項の規定による総合調整を行うため必要があると認めるときは、対策本部長 又は都道府県対策本部長に対し、それぞれ当該都道府県 又は市町村の区域に係る国民の保護のための措置の実施に関し必要な情報の提供を求めることができる。

9項

都道府県対策本部長 又は市町村対策本部長は、第一項 又は第五項の規定による総合調整を行うため必要があると認めるときは、当該総合調整の関係機関に対し、それぞれ当該都道府県 又は市町村の区域に係る国民の保護のための措置の実施の状況について報告 又は資料の提出を求めることができる。

10項

都道府県対策本部長 又は市町村対策本部長は、都道府県対策本部長にあっては当該都道府県警察 及び当該都道府県の教育委員会に対し、市町村対策本部長にあっては当該市町村の教育委員会に対し、それぞれ当該都道府県 又は市町村の区域に係る国民の保護のための措置を実施するため必要な限度において、必要な措置を講ずるよう求めることができる。

11項

都道府県知事等 又は市町村長等は、都道府県対策本部 又は市町村対策本部の設置の有無にかかわらず、この法律で定めるところにより、国民の保護のための措置を実施することができる。