武力紛争の際の文化財の保護に関する法律

# 平成十九年法律第三十二号 #

第六条 # 特殊標章の使用等

@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正

1項

何人も、次項から第四項までに規定する場合を除くほか、武力攻撃事態(武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律平成十五年法律第七十九号第二条第二号に規定する武力攻撃事態(条約の締約国 又は条約適用国(条約第十八条3の規定により条約の規定を受諾し、かつ、適用する条約の非締約国をいう。)からの武力攻撃に係るものに限る)をいう。以下同じ。)において、特殊標章(これに類似する標章を含む。第十一条において同じ。)を使用してはならない。

2項

国内文化財を正当な権原に基づき管理する者は、武力攻撃事態において、当該国内文化財 又は当該国内文化財の輸送(条約第十二条 又は第十三条に定める条件に従って行われるものに限る)のために使用する車両 その他の輸送手段を識別させるため、文部科学省令で定めるところにより、特殊標章を使用することができる。


ただし、不動産である国内文化財を識別させるため特殊標章を使用しようとする場合(当該国内文化財を文部科学大臣が管理している場合を除く)においては、文部科学大臣の許可(当該国内文化財を文部科学大臣以外の各省各庁の長(国有財産法昭和二十三年法律第七十三号第四条第二項に規定する各省各庁の長をいう。)が管理している場合にあっては、文部科学大臣の同意)を受けなければならない。

3項

文部科学大臣は、国内文化財の保護に関する職務を行う国 又は地方公共団体の職員、利益保護国の代表(施行規則第三条の規定により任命された者をいう。以下 この項において同じ。)、文化財管理官(施行規則第四条1の規定により選定され、又は同条2の規定により任命された者をいう。以下 この項において同じ。)、査察員(施行規則第七条1の規定により文化財管理官がその派遣先の国に対し推薦し、その承認を得て任命した者をいう。以下 この項において同じ。)及び専門家(同条2の規定により利益保護国の代表、文化財管理官 又は査察員がそれらの派遣先の国に対し推薦し、その承認を得て任命した者をいう。)に対し、武力攻撃事態において、これらの者を識別させるため、文部科学省令で定めるところにより、特殊標章を表示した腕章 及び身分証明書を交付するものとする。

4項

前項の規定により特殊標章を表示した腕章 及び身分証明書の交付を受けた者は、その職務を行うに際し、当該腕章を着用し、かつ、当該身分証明書を携帯するものとする。

5項

前三項に規定するもののほか、特殊標章の使用に関する手続 その他必要な事項は、文部科学省令で定める。