気象業務法

# 昭和二十七年法律第百六十五号 #

第一章 総則

分類 法律
カテゴリ   文化
@ 施行日 : 令和六年四月二十五日 ( 2024年 4月25日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第二十号による改正
最終編集日 : 2024年 07月21日 17時06分


1項
この法律は、気象業務に関する基本的制度を定めることによつて、気象業務の健全な発達を図り、もつて災害の予防、交通の安全の確保、産業の興隆等公共の福祉の増進に寄与するとともに、気象業務に関する国際的協力を行うことを目的とする。
1項

この法律において「気象」とは、大気(電離層を除く)の諸現象をいう。

2項

この法律において「地象」とは、地震 及び火山現象 並びに気象に密接に関連する地面 及び地中の諸現象をいう。

3項

この法律において「水象」とは、気象、地震 又は火山現象に密接に関連する陸水 及び海洋の諸現象をいう。

4項

この法律において「気象業務」とは、次に掲げる業務をいう。

一 号
気象、地象、地動 及び水象の観測 並びにその成果の収集 及び発表
二 号

気象、地象(地震にあつては、発生した断層運動による地震動(以下単に「地震動」という。)に限る)及び水象の予報 及び警報

三 号
気象、地象 及び水象に関する情報の収集 及び発表
四 号
地球磁気 及び地球電気の常時観測 並びにその成果の収集 及び発表
五 号

前各号の事項に関する統計の作成 及び調査 並びに統計 及び調査の成果の発表

六 号

前各号の業務を行うに必要な研究

七 号

前各号の業務を行うに必要な附帯業務

5項

この法律において「観測」とは、自然科学的方法による現象の観察 及び測定をいう。

6項

この法律において「予報」とは、観測の成果に基づく現象の予想の発表をいう。

7項

この法律において「警報」とは、重大な災害の起こるおそれのある旨を警告して行う予報をいう。

8項

この法律において「気象測器」とは、気象、地象 及び水象の観測に用いる器具、器械 及び装置をいう。

1項

気象庁長官は、第一条の目的を達成するため、次に掲げる事項を行うように努めなければならない。

一 号
気象、地震 及び火山現象に関する観測網を確立し、及び維持すること。
二 号
気象、地震動、火山現象、津波 及び高潮の予報 及び警報の中枢組織を確立し、及び維持すること。
三 号
気象、地震動 及び火山現象の観測、予報 及び警報に関する情報を迅速に交換する組織を確立し、及び維持すること。
四 号

地震(地震動を除く)の観測の成果を迅速に交換する組織を確立し、及び維持すること。

五 号

気象の観測の方法 及びその成果の発表の方法について統一を図ること。

六 号
気象の観測の成果、気象の予報 及び警報 並びに気象に関する調査 及び研究の成果の産業、交通 その他の社会活動に対する利用を促進すること。