海上保安庁法

# 昭和二十三年法律第二十八号 #

第二十条

@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正

1項

海上保安官 及び海上保安官補の武器の使用については、警察官職務執行法昭和二十三年法律第百三十六号第七条の規定を準用する。

2項

前項において準用する警察官職務執行法第七条の規定により武器を使用する場合のほか、第十七条第一項の規定に基づき船舶の進行の停止を繰り返し命じても乗組員等がこれに応ぜずなお海上保安官 又は海上保安官補の職務の執行に対して抵抗し、又は逃亡しようとする場合において、海上保安庁長官が当該船舶の外観、航海の態様、乗組員等の異常な挙動 その他周囲の事情 及びこれらに関連する情報から合理的に判断して次の各号のすべてに該当する事態であると認めたときは、海上保安官 又は海上保安官補は、当該船舶の進行を停止させるために他に手段がないと信ずるに足りる相当な理由のあるときには、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度において、武器を使用することができる。

一 号

当該船舶が、外国船舶(軍艦 及び各国政府が所有し 又は運航する船舶であつて非商業的目的のみに使用されるものを除く)と思料される船舶であつて、かつ、海洋法に関する国際連合条約第十九条に定めるところによる無害通航でない航行を我が国の内水 又は領海において現に行つていると認められること(当該航行に正当な理由がある場合を除く)。

二 号
当該航行を放置すればこれが将来において繰り返し行われる蓋然性があると認められること。
三 号

当該航行が我が国の領域内において死刑 又は無期 若しくは長期三年以上の懲役 若しくは禁錮に当たる凶悪な罪(以下「重大凶悪犯罪」という。)を犯すのに必要な準備のため行われているのではないかとの疑いを払拭することができないと認められること。

四 号
当該船舶の進行を停止させて立入検査をすることにより知り得べき情報に基づいて適確な措置を尽くすのでなければ将来における重大凶悪犯罪の発生を未然に防止することができないと認められること。