漁業法

# 昭和二十四年法律第二百六十七号 #

第七十二条 # 免許についての適格性

@ 施行日 : 令和六年七月十六日 ( 2024年 7月16日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第六十六号による改正

1項

個別漁業権の内容たる漁業の免許について適格性を有する者は、次の各号いずれにも該当しない者とする。

一 号

漁業 又は労働に関する法令を遵守せず、かつ、引き続き遵守することが見込まれない者であること。

二 号
暴力団員等であること。
三 号

法人であつて、その役員 又は政令で定める使用人のうちに前二号いずれかに該当する者があるものであること。

四 号

暴力団員等がその事業活動を支配する者であること。

2項

団体漁業権の内容たる漁業の免許について適格性を有する者は、当該団体漁業権の関係地区の全部 又は一部をその地区内に含む漁業協同組合 又は漁業協同組合連合会であつて、次の各号に掲げる団体漁業権の種類に応じ、当該各号に定めるものとする。

一 号

現に存する区画漁業権の存続期間の満了に際し、漁場の位置 及び区域 並びに漁業の種類が当該現に存する区画漁業権とおおむね等しいと認められるものとして設定される団体漁業権 その組合員(漁業協同組合連合会の場合には、その会員たる漁業協同組合の組合員)のうち関係地区内に住所を有し当該漁業を営む者の属する世帯の数が、関係地区内に住所を有し当該漁業を営む者の属する世帯の数の三分の二以上であるもの

二 号

団体漁業権(前号に掲げるものを除く) その組合員(漁業協同組合連合会の場合には、その会員たる漁業協同組合の組合員)のうち関係地区内に住所を有し一年に九十日以上沿岸漁業(海面における漁業のうち総トン数二十トン以上の動力漁船を使用して行う漁業以外の漁業をいう。以下この条 及び第百六条第四項において同じ。)を営む者(河川以外の内水面における漁業を内容とする漁業権にあつては当該内水面において一年に三十日以上漁業を営む者、河川における漁業を内容とする漁業権にあつては当該河川において一年に三十日以上水産動植物の採捕 又は養殖をする者。以下この号 及び第五項において同じ。)の属する世帯の数が、関係地区内に住所を有し一年に九十日以上沿岸漁業を営む者の属する世帯の数の三分の二以上であるもの

3項

前項の規定により世帯の数を計算する場合において、当該漁業を営む者が法人であるときは、当該法人(株式会社にあつては、公開会社(会社法平成十七年法律第八十六号第二条第五号に規定する公開会社をいう。)でないものに限る。以下この項において同じ。)の組合員、社員 若しくは株主 又は当該法人の組合員、社員 若しくは株主である法人の組合員、社員 若しくは株主のうち当該漁業の漁業従事者である者の属する世帯の数により計算するものとする。

4項

第二項の規定は、二以上の漁業協同組合 又は漁業協同組合連合会が共同してした申請について準用する。


この場合において、

同項
その組合員」とあるのは
「それらの組合員」と、

その会員」とあるのは
「それらの会員」と

読み替えるものとする。

5項

第二項第一号に掲げる団体漁業権の関係地区内に住所を有し当該団体漁業権の内容たる漁業を営む者を組合員とする漁業協同組合 若しくはその漁業協同組合を会員とする漁業協同組合連合会が同号に定める漁業協同組合 若しくは漁業協同組合連合会に対して当該漁業の免許を共同して申請することを申し出た場合 又は同項第二号に掲げる団体漁業権の関係地区内に住所を有し一年九十日以上沿岸漁業を営む者を組合員とする漁業協同組合 若しくはその漁業協同組合を会員とする漁業協同組合連合会が同号に定める漁業協同組合 若しくは漁業協同組合連合会に対して当該漁業の免許を共同して申請することを申し出た場合には、申出を受けた漁業協同組合 又は漁業協同組合連合会は、正当な事由がなければ、これを拒むことができない

6項

第二項第四項において準用する場合を含む。)の規定により適格性を有する漁業協同組合 又は漁業協同組合連合会が団体漁業権の内容たる漁業の免許を受けた場合には、その免許の際に当該団体漁業権の関係地区内に住所を有し当該漁業を営む者であつた者を組合員とする漁業協同組合 又はその漁業協同組合を会員とする漁業協同組合連合会は、都道府県知事の認可を受けて、当該免許を受けた漁業協同組合 又は漁業協同組合連合会に対し当該団体漁業権を共有すべきことを請求することができる。


この場合には、第七十九条第一項の規定は、適用しない

7項

前項の認可の申請があつたときは、都道府県知事は、海区漁業調整委員会の意見を聴かなければならない。

8項

漁業協同組合 又は漁業協同組合連合会が第一種共同漁業 又は第五種共同漁業を内容とする共同漁業権を取得した場合においては、海区漁業調整委員会は、当該漁業協同組合 又は漁業協同組合連合会と関係地区内に住所を有する漁業者(個人に限る)又は漁業従事者であつてその組合員(漁業協同組合連合会の場合には、その会員たる漁業協同組合の組合員)でないものとの関係において当該共同漁業権の行使を適切にするため、第百二十条第一項の規定に従い、必要な指示をするものとする。