漁船損害等補償法

# 昭和二十七年法律第二十八号 #
略称 : 漁船損害等補償法 

第百十二条 # 付保義務の発生

@ 施行日 : 令和四年九月一日 ( 2022年 9月1日 )
@ 最終更新 : 令和元年法律第七十一号

1項

都道府県知事が当該都道府県の区域のうち漁業協同組合の地区となつている地域を分けて指定する地域(以下「加入区」という。)ごとに、その加入区の区域内に住所を有し、かつ、指定漁船(一年を通じて六十日以上漁業に従事する総トン数百トン未満一トン以上の動力漁船であつて、当該加入区の区域内に主たる根拠地を有するもののうち政令で定めるものをいう。以下同じ。)を所有する者の総員の三分の二以上の者が、政令で定める手続により、当該加入区の区域内に住所を有する指定漁船の所有者(以下「指定漁船所有者」という。)は全てその所有する指定漁船の全部を普通損害保険に付すべきことにつき同意をした場合において、当該同意のあつたことにつき次条第三項の規定による公示があつたときは、指定漁船所有者(当該公示があつた後に指定漁船所有者となつた者を含む。)は、その所有する指定漁船の全部を、政令で定める金額を下らない額を保険金額として、普通損害保険に付さなければならない。


当該漁船についての保険期間が満了したときも、同様とする。

2項

都道府県知事は、前項の規定により加入区を指定するに当たつては、一の漁業協同組合の地区の区域の全部が一の加入区の区域の全部となるように当該指定をしなければならない。


ただし、一の漁業協同組合の地区の区域の一部が他の漁業協同組合の地区の区域の全部 又は一部となつている場合におけるその一の漁業協同組合の地区の区域、その地区の区域が著しく広い漁業協同組合の地区の区域 その他特別の事情のある地域については、漁業協同組合の地区の区域の一部を加入区として指定することができる。

3項

都道府県知事は、次に掲げる場合には、政令で定める場合を除き、当該加入区に係る部分につき、第一項の規定による指定を変更するものとする。

一 号

一の漁業協同組合の地区の区域の全部がその区域の全部となつている加入区について、当該漁業協同組合につき、合併、解散 又は地区の変更があつたことによりその加入区の区域の全部が一の漁業協同組合の地区の区域の全部でなくなつた場合

二 号

一の漁業協同組合の地区の区域の一部がその区域の全部となつている加入区について、その加入区の指定の基礎となつた事情に変更(軽微な変更を除く)があつた場合

4項

都道府県知事は、前項に規定する場合のほか、特に必要があるときは、その必要の限度において、変更を必要とする加入区に係る部分につき、第一項の規定による指定を変更することができる。

5項

第二項の規定は、前二項の規定により加入区についての指定を変更する場合に準用する。

6項

加入区についての第一項の規定による指定 及び第三項 又は第四項の規定による指定の変更は、告示をもつてしなければならない。

7項

第一項の規定により普通損害保険に付すべき漁船が、同項の規定により普通損害保険に付すべきこととなつた場合において、現に普通損害保険、満期保険 若しくは保険会社の普通海上保険に付されているとき、又はその後において満期保険に付され、若しくは当該漁船の使用者により普通損害保険に付されたときには、同項の規定の適用については、当該保険の保険金額の限度において同項の規定により普通損害保険に付されたものとみなす。