特定複合観光施設区域整備法

# 平成三十年法律第八十号 #
略称 : IR法  IR整備法 

第九条 # 区域整備計画の認定

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第九十七号

1項

都道府県等は、設置運営事業等を行おうとする民間事業者と共同して、基本方針 及び実施方針に即して、特定複合観光施設区域の整備に関する計画(以下「区域整備計画」という。)を作成し、国土交通大臣の認定を申請することができる。


この場合において、当該民間事業者がまだ設立されていないときは、発起人 その他の当該民間事業者を設立しようとする者と区域整備計画を共同して作成し国土交通大臣の認定を申請するものとする。

2項

区域整備計画には、国土交通省令で定めるところにより、次に掲げる事項を定めるものとする。

一 号

区域整備計画の意義 及び目標に関する事項

二 号

特定複合観光施設区域を整備しようとする区域の位置 及び規模に関する事項

三 号

設置運営事業者等の名称 及び住所 並びに代表者の氏名

四 号

特定複合観光施設を構成する施設の種類、機能 及び規模に関する事項 並びに設置運営事業等 及び設置運営事業者等に関する事項 その他の設置運営事業等の基本となる事項に関する計画(以下この章において「事業基本計画」という。

五 号

前各号に掲げるもののほか、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する施策 及び措置に関する事項

六 号

前各号に掲げるもののほか、カジノ事業の収益を活用して地域の創意工夫及び民間の活力を生かした特定複合観光施設区域の整備を推進することにより我が国において国際競争力の高い魅力ある滞在型観光を実現するための施策及び措置に関する事項

七 号

カジノ施設の設置及び運営に伴う 有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策 及び措置に関する事項

八 号

区域整備計画の実施により見込まれる経済的社会的効果に関する事項

九 号

第百七十九条第一項に規定する認定都道府県等入場料納入金の使途に関する事項

十 号

第百九十三条第一項に規定する認定都道府県等納付金の使途(当該認定都道府県等納付金を立地市町村等 その他の関係地方公共団体に交付する場合には、その条件を含む。)に関する事項

3項

前項第五号から第七号までに掲げる事項には、都道府県等が実施する施策 及び措置に係るもの(公安委員会が実施する施策 及び措置に係るものを含む。)を記載するほか、必要に応じ、立地市町村等が実施する施策 及び措置に係るもの(公安委員会が実施する施策 及び措置に係るものを除く)を記載することができる。

4項

事業基本計画は、設置運営事業等を行おうとする民間事業者が作成する案に基づいて作成するものとする。

5項

都道府県等は、区域整備計画を作成しようとするときは、第十二条第一項に規定する協議会が組織されている場合には当該協議会における協議を、


同項に規定する協議会が組織されていない場合には立地市町村等 及び公安委員会との協議をしなければならない。

6項

都道府県等は、区域整備計画に定める次の各号に掲げる事項については、あらかじめ当該各号に定める者の同意を得なければならない。---この場合において、第二号に定める者の同意については、地方自治法第九十六条第二項の規定の適用を妨げない。

一 号

公安委員会が実施する施策 及び措置に係る事項

公安委員会

二 号

立地市町村等が実施する施策 及び措置に係る事項(前号に掲げるものを除く

立地市町村等

7項

都道府県等は、区域整備計画を作成しようとするときは、公聴会の開催その他の住民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。

8項

都道府県等は、第一項の規定による申請をしようとするときは、その議会の議決を経なければならない。

9項

前項の場合において、当該都道府県等が都道府県であるときは、当該都道府県は、あらかじめ、当該特定複合観光施設区域を整備しようとする区域をその区域に含む市町村 及び特別区の同意を得なければならない。


この場合において、当該同意については、地方自治法第九十六条第二項の規定の適用を妨げない。

10項

第一項の規定による申請は、基本方針の公表後の政令で定める期間内にしなければならない。

11項

国土交通大臣は、第一項の規定による申請があった場合において、その区域整備計画が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をすることができる。

一 号

基本方針に適合するものであること。

二 号

国内外の主要都市との交通の利便性その他の経済的社会的条件からみて、特定複合観光施設区域の整備を推進することが適切と認められる地域であること。

三 号

事業基本計画が次に掲げる基準に適合するものであること。

カジノ事業の収益が設置運営事業の実施に活用されることにより、設置運営事業が一の設置運営事業者により一体的かつ継続的に行われると 認められるものであること。

施設供用事業が行われる場合には、設置運営事業等が設置運営事業者と施設供用事業者との適切な責任分担及び相互の緊密な連携により行われると認められるものであること。

設置運営事業者等が会社法に規定する会社であって、専ら設置運営事業(施設供用事業者にあっては、施設供用事業)を行うものとされていること。

設置運営事業者が特定複合観光施設を所有するものとされていること(施設供用事業が行われる場合には、施設供用事業者が所有する特定複合観光施設を設置運営事業者が使用するものとされていること。)。

設置運営事業者等がカジノ施設の設置 及び運営に伴う 有害な影響の排除を適切に行うために必要な措置を講ずると 認められるものであること。

イからホまでに掲げるもののほか、設置運営事業等が円滑かつ確実に行われると 見込まれること。

四 号

前三号に掲げるもののほか、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する施策 及び措置が適切に実施されると 認められるものであること。

五 号

国際競争力の高い魅力ある滞在型観光の実現を図ることにより、観光 及び地域経済の振興に寄与すると 認められるものであること。

六 号

カジノ施設の設置 及び運営に伴う 有害な影響の排除を適切に行うために必要な施策 及び措置が実施されると 認められるものであること。

七 号

その認定をすることによって、認定区域整備計画の数がを超えることとならないこと。

12項

国土交通大臣は、前項の認定をしようとするときは、関係行政機関の長に協議し、これらの同意を得るとともに、特定複合観光施設区域整備推進本部の意見を聴かなければならない。

13項

国土交通大臣は、特定複合観光施設区域の適正な整備を確保するため必要があると認めるときは、第十一項の認定に条件を付し、及びこれを変更することができる。

14項

国土交通大臣は、第十一項の認定をしたときは、遅滞なく、その旨 及びその内容を公示しなければならない。


前項の規定により新たに条件を付し、又は変更したときも、同様とする。