犯罪捜査共助規則

# 昭和三十二年国家公安委員会規則第三号 #

第九条 # 身柄引渡しの原則


1項

指名手配があつた被疑者を逮捕した都道府県警察(以下「逮捕警察」という。)は、次の各号いずれかに該当する場合を除き被疑者の身柄をその指名手配をした都道府県警察(以下「手配警察」という。)に引き渡さなければならない。

一 号

逮捕警察が、手配を受けた犯罪より法定刑が重い別の犯罪をその管轄区域において犯した被疑者を逮捕したとき。

二 号

逮捕警察が、手配を受けた犯罪と法定刑が同等以上の別の犯罪で手配をしていた被疑者を逮捕したとき。

三 号

逮捕警察が、手配被疑者に関連する犯罪で、既にその正犯 又は共同正犯である被疑者の一部を逮捕しているとき。

2項

同一被疑者について、二以上の手配警察がある場合には、次の各号に定める手配警察にその身柄を引き渡さなければならない。

一 号

手配を受けた犯罪について、その法定刑に軽重があるとき(次号に規定する場合に該当する場合を除く)は、重い犯罪を手配した警察

二 号
手配を受けた犯罪で、既にその正犯 又は共同正犯である被疑者の一部を逮捕している警察があるときは、その警察
三 号

前二号に規定する場合のほかは、先に手配をした警察

3項

前二項に規定する身柄引渡しの原則により難い事情があるときは、逮捕警察と手配警察 又は手配警察相互間の協議により決するものとする。

4項

前項の協議が整わないときは、警察庁 又は管区警察局の決するところによるものとする。