組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律

# 平成十一年法律第百三十六号 #
略称 : 組織的犯罪処罰法  組織犯罪対策三法  組織犯罪処罰法 

第十三条 # 犯罪収益等の没収等

@ 施行日 : 令和六年七月十四日 ( 2024年 7月14日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第四十八号による改正

1項
次に掲げる財産は、没収することができる。
一 号

犯罪収益(第六号に掲げる財産に該当するものを除く

二 号

犯罪収益に由来する財産(第六号に掲げる財産に該当する犯罪収益の保有 又は処分に基づき得たものを除く

三 号

第九条第一項の罪に係る株主等の地位に係る株式 又は持分であって、不法収益等(薬物犯罪収益、その保有 若しくは処分に基づき得た財産 又はこれらの財産とこれらの財産以外の財産とが混和した財産であるもの(第四項において「薬物不法収益等」という。)を除く。以下この項において同じ。)を用いることにより取得されたもの

四 号

第九条第二項 又は第三項の罪に係る債権であって、不法収益等を用いることにより取得されたもの(当該債権がその取得に用いられた不法収益等である財産の返還を目的とするものであるときは、当該不法収益等

五 号

第十条 又は第十一条の罪に係る犯罪収益等

六 号

不法収益等を用いた第九条第一項から第三項までの犯罪行為 又は第十条 若しくは第十一条の犯罪行為により生じ、若しくはこれらの犯罪行為により得た財産 又はこれらの犯罪行為の報酬として得た財産

七 号

第三号から前号までの財産の果実として得た財産、これらの各号の財産の対価として得た財産、これらの財産の対価として得た財産 その他これらの各号の財産の保有 又は処分に基づき得た財産

2項

前項各号に掲げる財産が犯罪被害財産(次に掲げる罪の犯罪行為によりその被害を受けた者から得た財産 又は当該財産の保有 若しくは処分に基づき得た財産をいう。以下同じ。)であるときは、これを没収することができない


同項各号に掲げる財産の一部が犯罪被害財産である場合において、当該部分についても、同様とする。

一 号
財産に対する罪
二 号

刑法第二百二十五条の二第二項の罪に係る第三条組織的な拐取者身の代金取得等)の罪

三 号

刑法第二百二十五条の二第二項拐取者身の代金取得等)又は第二百二十七条第四項後段(収受者身の代金取得等)の罪

四 号

出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律昭和二十九年法律第百九十五号第五条第一項後段(高金利の受領)、第二項後段(業として行う高金利の受領) 若しくは第三項後段(業として行う著しい高金利の受領)、第五条の二第一項後段(高保証料の受領) 若しくは第五条の三第一項後段(保証料がある場合の高金利の受領)、第二項後段(保証があり、かつ、変動利率による利息の定めがある場合の高金利の受領) 若しくは第三項後段(根保証がある場合の高金利の受領)の罪、同法第五条第一項後段 若しくは第二項後段、第五条の二第一項後段若しくは第五条の三第一項後段、第二項後段若しくは第三項後段の違反行為に係る同法第八条第一項高金利の受領等の脱法行為)の罪、同法第五条第三項後段の違反行為に係る同法第八条第二項業として行う著しい高金利の受領の脱法行為)の罪又は同法第一条 若しくは第二条第一項の違反行為に係る同法第八条第三項元本を保証して行う出資金の受入れ等)の罪

五 号

補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律昭和三十年法律第百七十九号第二十九条不正の手段による補助金等の受交付等)の罪

六 号

航空機工業振興法昭和三十三年法律第百五十号) 第二十九条(不正の手段による交付金等の受交付等)の罪

七 号

人質による強要行為等の処罰に関する法律昭和五十三年法律第四十八号第一条から第四条まで人質による強要等、加重人質強要、人質殺害)の罪

八 号

金融機関等の更生手続の特例等に関する法律平成八年法律第九十五号) 第五百四十九条(詐欺更生)の罪

九 号

民事再生法平成十一年法律第二百二十五号) 第二百五十五条(詐欺再生)の罪

十 号

会社更生法平成十四年法律第百五十四号) 第二百六十六条(詐欺更生)の罪

十一 号

破産法平成十六年法律第七十五号第二百六十五条詐欺破産)の罪

十二 号

海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律平成二十一年法律第五十五号第二条第四号に係る海賊行為に係る同法第三条第一項人質強要に係る海賊行為)又は第四条人質強要に係る海賊行為致死傷)の罪

3項

前項の規定にかかわらず次の各号いずれかに 該当するときは、犯罪被害財産(第一項各号に掲げる財産の一部が犯罪被害財産である場合における当該部分を含む。以下この項において同じ。)を没収することができる。

一 号

前項各号に掲げる罪の犯罪行為が、団体の活動として、当該犯罪行為を実行するための組織により行われたもの、又は第三条第二項に規定する目的で行われたものであるとき、その他犯罪の性質に照らし、前項各号に掲げる罪の犯罪行為により受けた被害の回復に関し、犯人に対する損害賠償請求権 その他の請求権の行使が困難であると認められるとき。

二 号

当該犯罪被害財産について、その取得 若しくは処分 若しくは発生の原因につき事実を仮装し、又は当該犯罪被害財産を隠匿する行為が行われたとき。

三 号

当該犯罪被害財産について、情を知って、これを収受する行為が行われたとき。

4項

次に掲げる財産は、これを没収する。


ただし第九条第一項から第三項までの罪が薬物犯罪収益 又はその保有 若しくは処分に基づき得た財産とこれらの財産以外の財産とが混和した財産に係る場合において、これらの罪につき次に掲げる財産の全部を没収することが相当でないと認められるときは、その一部を没収することができる。

一 号

第九条第一項の罪に係る株主等の地位に係る株式 又は持分であって、薬物不法収益等を用いることにより取得されたもの

二 号

第九条第二項 又は第三項の罪に係る債権であって、薬物不法収益等を用いることにより取得されたもの(当該債権がその取得に用いられた薬物不法収益等である財産の返還を目的とするものであるときは、当該薬物不法収益等

三 号

薬物不法収益等を用いた第九条第一項から第三項までの犯罪行為により得た財産 又は当該犯罪行為の報酬として得た財産

四 号

前三号の財産の果実として得た財産、前三号の財産の対価として得た財産、これらの財産の対価として得た財産 その他前三号の財産の保有 又は処分に基づき得た財産

5項

前項の規定により没収すべき財産について、当該財産の性質、その使用の状況、当該財産に関する犯人以外の者の権利の有無 その他の事情からこれを没収することが相当でないと認められるときは、同項の規定にかかわらず、これを没収しないことができる。