賃金の支払の確保等に関する法律

# 昭和五十一年法律第三十四号 #
略称 : 賃確法  賃金支払確保法 

第三章 未払賃金の立替払事業

分類 法律
カテゴリ   労働
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正
最終編集日 : 2023年 03月19日 21時49分


1項

政府は、労働者災害補償保険の適用事業に該当する事業(労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和四十四年法律第八十四号)第八条の規定の適用を受ける事業にあつては、同条の規定の適用がないものとした場合における事業をいう。以下この条において同じ。)の事業主(厚生労働省令で定める期間以上の期間にわたつて当該事業を行つていたものに限る)が破産手続開始の決定を受け、その他政令で定める事由に該当することとなつた場合において、当該事業に従事する労働者で政令で定める期間内に当該事業を退職したものに係る未払賃金(支払期日の経過後まだ支払われていない賃金をいう。以下 この条 及び次条において同じ。)があるときは、民法明治二十九年法律第八十九号第四百七十四条第二項から第四項までの規定にかかわらず、当該労働者(厚生労働省令で定める者にあつては、厚生労働省令で定めるところにより、未払賃金の額 その他の事項について労働基準監督署長の確認を受けた者に限る)の請求に基づき、当該未払賃金に係る債務のうち政令で定める範囲内のものを当該事業主に代わつて弁済するものとする。

1項

偽りその他不正の行為により前条の規定による未払賃金に係る債務の弁済を受けた者がある場合には、政府は、その者に対し、弁済を受けた金額の全部 又は一部を返還することを命ずることができ、また、当該偽りその他不正の行為により弁済を受けた金額に相当する額以下の金額を納付することを命ずることができる。

2項

前項の場合において、事業主が偽りの報告 又は証明をしたため当該未払賃金に係る債務が弁済されたものであるときは、政府は、その事業主に対し、当該未払賃金に係る債務の弁済を受けた者と連帯して、同項の規定による返還 又は納付を命ぜられた金額の納付を命ずることができる。

3項

労働保険の保険料の徴収等に関する法律第二十七条 及び第四十一条の規定は、前二項の規定により返還 又は納付を命ぜられた金額について準用する。

4項

政府は、第一項 又は第二項の規定により返還 又は納付を命ぜられた金額の返還 又は納付に係る事務の実施に関して必要な限度において、厚生労働省令で定めるところにより、第一項の規定に該当する者(同項の規定に該当すると認められる者を含む。)又は事業主に対し、未払賃金の額、賃金の支払状況 その他の事項についての報告 又は文書の提出を命ずることができる。

1項

この章に規定する事業は、労働者災害補償保険法昭和二十二年法律第五十号) 第二十九条第一項第三号に掲げる事業として行う。