資産の流動化に関する法律

# 平成十年法律第百五号 #
略称 : 資産流動化法 

第三十一条 # 特定出資の譲渡に係る承認手続

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第七十九号による改正

1項

特定社員は、その有する特定出資を特定社員以外の者(当該特定出資を発行した特定目的会社を除く)に譲り渡そうとするときは、当該特定目的会社に対し、当該者が当該特定出資を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。

2項

特定出資を当該特定出資を発行した特定目的会社以外の者から取得した者(特定社員以外の者に限り、当該特定目的会社を除く。以下この条において「特定出資取得者」という。)は、特定目的会社に対し、当該特定出資を取得したことについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。

3項

前項の規定による請求は、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして内閣府令で定める場合を除き、その取得した特定出資の特定社員として特定社員名簿に記載され、若しくは記録された者 又はその相続人 その他の一般承継人と共同してしなければならない。

4項

次の各号に掲げる請求(以下この条において「譲渡等承認請求」という。)は、当該各号に定める事項を明らかにしてしなければならない。

一 号

第一項の規定による請求 次に掲げる事項

当該請求をする特定社員が譲り渡そうとする特定出資の口数

の特定出資を譲り受ける者の氏名 又は名称

特定目的会社が第一項の承認をしない旨の決定をする場合において、第七項に規定する指定買取人がの特定出資を買い取ることを請求するときは、その旨

二 号

第二項の規定による請求 次に掲げる事項

当該請求をする特定出資取得者の取得した特定出資の口数

の特定出資取得者の氏名 又は名称

特定目的会社が第二項の承認をしない旨の決定をする場合において、第七項に規定する指定買取人がの特定出資を買い取ることを請求するときは、その旨

5項

特定目的会社が第一項 又は第二項の承認をするか否かの決定をするには、社員総会の決議によらなければならない。

6項

特定目的会社は、前項の決定をしたときは、譲渡等承認請求をした者(以下この条において「譲渡等承認請求者」という。)に対し、当該決定の内容を通知しなければならない。

7項

特定目的会社は、第四項第一号ハ 又は第二号ハの請求を受けた場合において、第一項 又は第二項の承認をしない旨の決定をしたときは、社員総会の決議によって、当該譲渡等承認請求に係る特定出資を買い取る者(当該特定目的会社を除く。以下この条において「指定買取人」という。)を指定しなければならない。

8項

会社法第百四十二条第一項 及び第二項指定買取人による買取りの通知)の規定は指定買取人について、同法第百四十三条第二項譲渡等承認請求の撤回)の規定は第四項第一号ハ 又は第二号ハの請求をした譲渡等承認請求者について、同法第百四十四条第一項から第六項まで売買価格の決定)、第八百六十八条第一項非訟事件の管轄)、第八百七十条第二項第三号に係る部分に限る)(陳述の聴取)、第八百七十条の二申立書の写しの送付等)、第八百七十一条本文(理由の付記)、第八百七十二条第五号に係る部分に限る)(即時抗告)、第八百七十二条の二抗告状の写しの送付等)、第八百七十三条本文(原裁判の執行停止)、第八百七十五条非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条最高裁判所規則)の規定はこの項において準用する同法第百四十二条第一項の規定による通知があった場合について、それぞれ準用する。


この場合において、

同法第百四十二条第一項
第百四十条第四項」とあるのは
資産流動化法第三十一条第七項」と、

同条第二項
一株」とあるのは
「一口」と、

株式会社」とあるのは
「特定目的会社」と、

同法第百四十四条第一項 及び第四項から第六項までの規定中
対象株式」とあるのは
資産流動化法第三十一条第七項に規定する特定出資」と、

第百四十条第一項第二号」とあるのは
第百四十二条第一項第二号」と、

同条第一項第二項 及び第六項
株式会社」とあるのは
「指定買取人」と、

同条第五項
一株」とあるのは
「一口」と、

同条第六項
第百四十一条第二項」とあるのは
第百四十二条第二項」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

9項

会社法第百四十五条第二号除く)(株式会社が承認をしたとみなされる場合)の規定は、特定目的会社の第一項 又は第二項の承認について準用する。


この場合において、

同条第一号中
第百三十九条第二項」とあるのは、
資産流動化法第三十一条第六項」と

読み替えるものとする。