資産の流動化に関する法律

# 平成十年法律第百五号 #
略称 : 資産流動化法 

第二百六十七条 # 受益証券の権利者の閲覧請求権等

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第七十九号による改正

1項

百分の三これを下回る割合を特定目的信託契約で定めた場合にあっては、その割合以上の元本持分を有する受益証券の権利者は、第二百四十条第一項の規定にかかわらず、受託信託会社等に対し、次に掲げる請求をすることができる。

一 号
信託法第三十七条第一項 又は第五項の書類の閲覧 又は謄写の請求
二 号
信託法第三十七条第一項 又は第五項の電磁的記録に記録された事項を内閣府令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求
三 号
信託事務の処理の状況についての報告の請求
2項

前項の請求は、理由を付した書面をもって行わなければならない。

3項

第一項に規定する受益証券の権利者は、あらかじめ特定目的信託契約に定めがあるときは、前項の規定による書面による請求に代えて、電磁的方法により第一項の請求をすることができる。


この場合において、当該受益証券の権利者は、当該書面による請求をしたものとみなす。

4項

第一項の請求があったときは、受託信託会社等は、次の各号いずれかに該当すると認められる場合を除き、これを拒むことができない

一 号

当該請求を行う受益証券の権利者がその権利の確保 又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。

二 号
当該請求を行う受益証券の権利者が、当該特定目的信託の事務の遂行を妨げ、又は受益証券の権利者共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。
三 号
当該請求を行う受益証券の権利者が、当該特定目的信託による資産の流動化に係る業務と実質的に競争関係にある事業を営み、又はこれに従事する者であるとき。
四 号

当該請求を行う受益証券の権利者が、第一項の規定による閲覧 若しくは謄写 又は報告によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。

五 号

当該請求を行う受益証券の権利者が、過去二年以内において、第一項の規定による閲覧 若しくは謄写 又は報告によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがある者であるとき。

六 号

当該請求を行う受益証券の権利者が、不適当なときに第一項の規定による閲覧 若しくは謄写 又は報告の請求を行ったとき。

5項

信託法第三十六条(信託事務の処理の状況についての報告義務)、第三十八条(帳簿等の閲覧等の請求)及び第三十九条(他の受益者の氏名等の開示の請求)の規定は、受益証券の権利者については、適用しない