資産の流動化に関する法律

# 平成十年法律第百五号 #
略称 : 資産流動化法 

第四十二条 # 優先出資の発行の登記、優先出資社員となる時期等

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第七十九号による改正

1項

特定目的会社は、その発行に係る優先出資の総口数の全額の払込みがあった日から二週間以内に、その本店の所在地において、優先出資の発行に係る事項として次に掲げる事項を登記しなければならない。

一 号

優先資本金の額(この法律に別段の定めがある場合を除き、優先出資の発行に際して優先出資社員となる者が特定目的会社に対し、払込みをした財産の額をいう。以下同じ。

二 号

内容の異なる二以上の種類の優先出資を発行するときは、優先出資の総口数 並びに当該優先出資の種類ごとの口数 並びに利益の配当 又は残余財産の分配についての優先的内容 及び消却に関する規定

三 号

優先出資社員名簿管理人(特定目的会社に代わって優先出資社員名簿の作成 及び備置きその他の優先出資社員名簿に関する事務を行う者をいう。以下同じ。)を置いたときは、その氏名 又は名称 及び住所 並びに営業所

2項

募集優先出資の引受人は、前項の登記の日に、前条第四項の規定による払込みをした募集優先出資の優先出資社員となる。

3項

特定目的会社の発行に係る優先出資につき第一項の登記の時において引受けのない部分があるときは、取締役は、共同して、当該部分について引き受けたものとみなす。


特定目的会社の発行に係る優先出資につき第一項の登記後に優先出資の引受人の募集優先出資の引受けに係る意思表示が取り消されたときも、同様とする。

4項

特定目的会社の発行に係る優先出資につき第一項の登記の時において前条第四項の規定による払込みがされていないものがあるときは、取締役は、連帯して、当該払込みがされていない額を支払う義務を負う。

5項

会社法第二百十条募集株式の発行等をやめることの請求)の規定は特定目的会社の第三十九条第一項の募集に係る優先出資の発行について、同法第二百十二条第一項第一号に係る部分に限る)(不公正な払込金額で株式を引き受けた者等の責任)の規定は特定目的会社の募集優先出資の引受人について、それぞれ準用する。


この場合において、

同法第二百十条
株主」とあるのは
「社員」と、

同条第一号
法令 又は定款」とあるのは
「法令、資産流動化計画 又は定款」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

6項

会社法第八百二十八条第一項第二号に係る部分に限る)及び第二項第二号に係る部分に限る)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第八百三十四条第二号に係る部分に限る)(被告)、第八百三十五条第一項訴えの管轄 及び移送)、第八百三十六条第一項 及び第三項担保提供命令)、第八百三十七条から第八百四十条まで弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効 又は取消しの判決の効力、新株発行の無効判決の効力)、第八百四十六条原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第九百三十七条第一項第一号ロに係る部分に限る)(裁判による登記の嘱託)の規定は特定目的会社の優先出資の発行の無効の訴えについて、同法第八百六十八条第一項非訟事件の管轄)、第八百七十一条本文(理由の付記)、第八百七十二条第二号に係る部分に限る)(即時抗告)、第八百七十三条本文(原裁判の執行停止)、第八百七十五条から第八百七十七条まで非訟事件手続法の規定の適用除外、最高裁判所規則、審問等の必要的併合)及び第八百七十八条第一項裁判の効力)の規定はこの項において準用する同法第八百四十条第二項の申立てについて、それぞれ準用する。


この場合において、

同法第八百二十八条第一項第二号
六箇月以内(公開会社でない株式会社にあっては、株式の発行の効力が生じた日から一年以内)」とあるのは
一年以内」と、

同条第二項第二号
株主等」とあるのは
「社員、取締役、監査役 又は清算人」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

7項

会社法第八百二十九条第一号に係る部分に限る)(新株発行等の不存在の確認の訴え)、第八百三十四条第十三号に係る部分に限る)(被告)、第八百三十五条第一項訴えの管轄 及び移送)、第八百三十六条から第八百三十八条まで担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲)、第八百四十六条原告が敗訴した場合の損害賠償責任)及び第九百三十七条第一項第一号ホに係る部分に限る)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定目的会社の優先出資の発行の不存在の確認の訴えについて準用する。


この場合において、

同法第八百三十六条第一項
株主 又は設立時株主」とあるのは
「社員」と、

同項ただし書中
当該株主」とあるのは
「当該社員」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

8項

第九十七条第三項 及び会社法第七編第二章第二節第八百四十七条第二項第八百四十七条の二第八百四十七条の三第八百四十九条第二項第三項 及び第六項から第十一項まで第八百四十九条の二第八百五十一条 並びに第八百五十三条第一項第二号 及び第三号除く)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、第五項において準用する同法第二百十二条第一項の規定による支払を求める訴えについて準用する。


この場合において、

同法第八百四十七条第一項
六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは
「特定社員 又は六箇月これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、

同条第三項
株主」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同条第四項
株主 又は同項の発起人等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同条第五項
株主」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同法第八百四十七条の四第二項
株主等(株主、適格旧株主 又は最終完全親会社等の株主をいう。以下この節において同じ。)」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

当該株主等」とあるのは
「当該特定社員 又は優先出資社員」と、

同法第八百四十九条第一項
株主等」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と、

同条第四項
株主等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同条第五項
株主」とあるのは
「特定社員 及び優先出資社員」と、

同法第八百五十条第三項 及び第八百五十二条
株主等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、

同法第八百五十三条第一項第一号
株主」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と

読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

9項

会社法第九百十五条第一項変更の登記)の規定は、特定目的会社について準用する。


この場合において、

同項
第九百十一条第三項各号 又は前三条各号」とあるのは、
資産流動化法第四十二条第一項各号」と

読み替えるものとする。