預金保険法

# 昭和四十六年法律第三十四号 #
略称 : 預保法 

第四章 預金等債権の買取り

分類 法律
カテゴリ   金融・保険
@ 施行日 : 令和八年八月十二日
@ 最終更新 : 令和八年法律第六十四号
最終編集日 : 2026年 10月14日 02時33分


1項

機構は、第五十七条第一項に規定する場合(第一種保険事故の発生した金融機関の預金者等の保護のため必要があると認める場合を含む。)には、委員会の議決を経て、同項各号に規定する保険事故に係る預金等債権(預金者等が当該保険事故の発生した金融機関に対して有する預金等(政令で定める預金等を除く。)に係る債権であつて、担保権の目的となつていないものをいう。以下同じ。)の買取りをすることを決定することができる。

2項

前項の買取りは、第七十二条第一項 又は第三項の規定により公告した買取期間内に、前項の保険事故に係る預金者等が有する預金等債権を、その請求に基づいて、概算払額に相当する金額で買い取ることにより行うものとする。


ただし、機構は、その買取りに係る預金等債権の回収をした場合において、当該回収によつて得た金額から当該買取りに要した費用として政令で定めるものの額を控除した金額が、当該買取りに係る概算払額に相当する金額を超えるときは、その超える部分の金額を当該預金者等に対して支払うものとする。

3項

前項に規定する概算払額は、機構が預金者等から買い取る預金等債権の額から、保険事故が発生した日から当該買取りの日までの期間に対応する利息、収益の分配 その他これらに準ずるもので政令で定めるものの額を控除した額に、次条第一項の規定により機構が定める率(以下「概算払率」という。)を乗じて計算した金額とする。

4項

第五十三条第三項の規定は、第二項の規定による買取りに係る概算払額に相当する金額の支払(以下「概算払額の支払」という。)について準用する。

5項

機構は、預金者等が第二項の買取期間内に同項の請求をしなかつたことにつき災害 その他やむを得ない事情があると認めるときは、同項の規定にかかわらず、当該買取期間経過後であつても、当該預金者等の預金等債権の買取りをすることができる。

1項

機構は、前条第一項の決定においては、委員会の議決を経て、当該決定に係る買取りの概算払率を定めるものとし、当該決定について内閣総理大臣 及び財務大臣の認可を受けなければならない。

2項

委員会は、前項の概算払率に係る議決を行う場合には、前条第一項の決定に係る金融機関の財務の状況に照らし、当該金融機関について破産手続が行われたならば当該金融機関に係る預金等債権について弁済を受けることができると見込まれる額を考慮し、機構の資産の効率的な利用に配意しなければならない。

3項

内閣総理大臣 及び財務大臣は、第一項の認可を行う場合において、当該金融機関が労働金庫 又は労働金庫連合会であるときは厚生労働大臣の同意を、当該金融機関が株式会社商工組合中央金庫であるときは経済産業大臣の同意を、それぞれ得なければならない。

1項

機構は、前条第一項の認可を受けたときは、速やかに、委員会の議決を経て、預金等債権の買取りに係る買取期間、買取場所、概算払額の支払方法 その他政令で定める事項を定め、これを当該認可に係る概算払率とともに公告しなければならない。

2項

機構は、前項の公告をした後に当該金融機関について破産法第百九十七条第一項(同法第二百九条第三項において準用する場合を含む。)の規定による公告、第百三十七条の二第二項の規定による通知 その他の政令で定める事由があつたときは、政令で定めるところにより、前項の規定により公告した買取期間を変更することができる。

3項

機構は、前項の規定により買取期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。

4項

機構は、第七十条第二項ただし書の規定による支払をするときは、あらかじめ、委員会の議決を経て、支払額、支払期間 その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。

5項

第五十六条第四項の規定は、第一項に規定する事項を定めた場合、第二項の規定により買取期間を変更した場合 及び前項に規定する事項を定めた場合について準用する。

1項

預金者等がその有する預金等債権(第二条第二項第五号に掲げる預金等に係るもののうち割引の方法により発行される長期信用銀行債等に係るものを除く。以下この条において同じ。)について概算払額の支払を受けた場合には、当該概算払額の支払を受けた金額(以下この条において「概算払の金額」という。)が当該概算払額の支払の日における当該預金等債権のうち元本の額として政令で定める金額(以下この条において「基準日における元本額」という。)以下であるときにあつては当該概算払の金額は当該預金等債権のうち元本の払戻しの額とみなし、当該概算払の金額が当該基準日における元本額を超えるときにあつては当該概算払の金額のうち当該基準日における元本額に相当する部分の金額は当該預金等債権のうち元本の払戻しの額と、当該概算払の金額のうちその超える部分の金額は当該預金等債権に係る預金等の次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定めるものの額とみなして、所得税法 その他の所得税に関する法令の規定を適用する。

一 号

預金

当該預金の利子

二 号

定期積金

当該定期積金に係る契約に基づく給付補塡金(所得税法第百七十四条第三号に掲げる給付補塡金をいう。)

三 号

第二条第二項第三号に掲げる掛金

当該掛金に係る契約に基づく給付補塡金(所得税法第百七十四条第四号に掲げる給付補塡金をいう。)

四 号

第二条第二項第四号に掲げる金銭

当該金銭に係る同号に規定する金銭信託の収益の分配

五 号

第二条第二項第五号に掲げる金銭

長期信用銀行債等(割引の方法により発行されるものを除く。)の利子

2項

預金者等が第七十条第二項ただし書の規定による支払を受けた場合には、当該支払に係る預金等債権につき支払を受けた金額(以下この項において「精算払の金額」という。)は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める額とみなして、所得税法 その他の所得税に関する法令の規定を適用する。

一 号

精算払の金額と当該預金等債権に係る概算払の金額との合計額(次号において「精算払の金額と概算払の金額との合計額」という。)が、当該預金等債権に係る基準日における元本額以下である場合

当該預金等債権のうち元本の払戻しの額

二 号

精算払の金額と概算払の金額との合計額が当該預金等債権に係る基準日における元本額を超え、かつ、当該預金等債権に係る概算払の金額が当該基準日における元本額以下である場合

次に掲げる精算払の金額の区分に応じそれぞれ次に定める額

イ

当該精算払の金額のうち、当該基準日における元本額から当該概算払の金額を控除した金額に相当する金額

当該預金等債権のうち元本の払戻しの額

ロ

当該精算払の金額のうち、精算払の金額と概算払の金額との合計額から当該基準日における元本額を控除した金額に相当する金額

当該預金等債権に係る預金等の前項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定めるものの額

三 号

当該預金等債権に係る概算払の金額が当該預金等債権に係る基準日における元本額を超える場合

当該預金等債権に係る預金等の前項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定めるものの額

3項

前二項の規定の適用がある場合における租税特別措置法第四条の二 及び第四条の三の規定の特例 その他前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。