高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律

# 平成十七年法律第百二十四号 #
略称 : 高齢者虐待防止法 

第二条 # 定義等

@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正

1項

この法律において「高齢者」とは、六十五歳以上の者をいう。

2項

この法律において「養護者」とは、高齢者を現に養護する者であって養介護施設従事者等(第五項第一号の施設の業務に従事する者 及び同項第二号の事業において業務に従事する者をいう。以下同じ。以外のものをいう。

3項

この法律において「高齢者虐待」とは、養護者による高齢者虐待 及び養介護施設従事者等による高齢者虐待をいう。

4項

この法律において「養護者による高齢者虐待」とは、次のいずれかに該当する行為をいう。

一 号

養護者がその養護する高齢者について行う次に掲げる行為

高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

高齢者を衰弱させるような著しい減食 又は長時間の放置、養護者以外の同居人による 又はに掲げる行為と同様の行為の放置等養護を著しく怠ること。

高齢者に対する著しい暴言 又は著しく拒絶的な対応 その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

高齢者にわいせつな行為をすること 又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること。

二 号

養護者 又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分すること その他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること。

5項

この法律において「養介護施設従事者等による高齢者虐待」とは、次のいずれかに該当する行為をいう。

一 号

老人福祉法昭和三十八年法律第百三十三号第五条の三に規定する老人福祉施設 若しくは同法第二十九条第一項に規定する有料老人ホーム 又は介護保険法平成九年法律第百二十三号)第八条第二十二項に規定する地域密着型介護老人福祉施設、同条第二十七項に規定する介護老人福祉施設、同条第二十八項に規定する介護老人保健施設、同条第二十九項に規定する介護医療院 若しくは同法第百十五条の四十六第一項に規定する地域包括支援センター(以下「養介護施設」という。)の業務に従事する者が、当該養介護施設に入所し、その他当該養介護施設を利用する高齢者について行う次に掲げる行為

高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。

高齢者を衰弱させるような著しい減食 又は長時間の放置 その他の高齢者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること。

高齢者に対する著しい暴言 又は著しく拒絶的な対応 その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。

高齢者にわいせつな行為をすること 又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること。

高齢者の財産を不当に処分すること その他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること。

二 号

老人福祉法第五条の二第一項に規定する老人居宅生活支援事業 又は介護保険法第八条第一項に規定する居宅サービス事業、同条第十四項に規定する地域密着型サービス事業、同条第二十四項に規定する居宅介護支援事業、同法第八条の二第一項に規定する介護予防サービス事業、同条第十二項に規定する地域密着型介護予防サービス事業 若しくは同条第十六項に規定する介護予防支援事業(以下「養介護事業」という。)において業務に従事する者が、当該養介護事業に係るサービスの提供を受ける高齢者について行う前号イからホまでに掲げる行為

6項

六十五歳未満の者であって養介護施設に入所し、その他養介護施設を利用し、又は養介護事業に係るサービスの提供を受ける障害者(障害者基本法昭和四十五年法律第八十四号第二条第一号に規定する障害者をいう。)については、高齢者とみなして、養介護施設従事者等による高齢者虐待に関する規定を適用する。