仲裁法

# 平成十五年法律第百三十八号 #

第四十六条 # 仲裁判断の執行決定

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第十五号による改正

1項

仲裁判断に基づいて民事執行をしようとする当事者は、債務者を被申立人として、裁判所に対し、執行決定(仲裁判断に基づく民事執行を許す旨の決定をいう。以下同じ。)を求める申立てをすることができる。

2項

前項の申立てをするときは、仲裁判断書の写し、当該写しの内容が仲裁判断書と同一であることを証明する文書 及び仲裁判断書(日本語で作成されたものを除く。以下この項において同じ。)の日本語による翻訳文を提出しなければならない。


ただし、裁判所は、相当と認めるときは、被申立人の意見を聴いて、仲裁判断書の全部 又は一部について日本語による翻訳文を提出することを要しないものとすることができる。

3項

第一項の申立てを受けた裁判所は、前条第二項第七号に規定する裁判機関に対して仲裁判断の取消し 又はその効力の停止を求める申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、第一項の申立てに係る手続を中止することができる。


この場合において、裁判所は、同項の申立てをした者の申立てにより、被申立人に対し、担保を立てるべきことを命ずることができる。

4項

第一項の申立てに係る事件は、第五条第一項 及び第二項の規定にかかわらず、次に掲げる裁判所の管轄に専属する。

一 号

第五条第一項各号に掲げる裁判所

二 号
請求の目的 又は差し押さえることができる被申立人の財産の所在地を管轄する地方裁判所
三 号

東京地方裁判所 及び大阪地方裁判所(仲裁地、被申立人の普通裁判籍の所在地 又は請求の目的 若しくは差し押さえることができる被申立人の財産の所在地が日本国内にある場合に限る

5項

第一項の申立てに係る事件についての第五条第四項 又は第五項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。

6項

裁判所は、次項 又は第八項の規定により第一項の申立てを却下する場合を除き、執行決定をしなければならない。

7項

裁判所は、第一項の申立てがあった場合において、前条第二項各号に掲げる事由のいずれかがあると認める場合(同項第一号から第七号までに掲げる事由にあっては、被申立人が当該事由の存在を証明した場合に限る)に限り、当該申立てを却下することができる。

8項

前条第三項の規定は、同条第二項第五号に掲げる事由がある場合における前項の規定の適用について準用する。

9項

第四十四条第四項 及び第七項の規定は、第一項の申立てについての決定について準用する。