会社法

# 平成十七年法律第八十六号 #

第一款 株式の併合

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和五年六月十四日 ( 2023年 6月14日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第五十三号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時25分

1項

株式会社は、株式の併合をすることができる。

2項

株式会社は、株式の併合をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 号
併合の割合
二 号

株式の併合がその効力を生ずる日(以下 この款において「効力発生日」という。

三 号

株式会社が種類株式発行会社である場合には、併合する株式の種類

四 号
効力発生日における発行可能株式総数
3項

前項第四号の発行可能株式総数は、効力発生日における発行済株式の総数の四倍超えることができない


ただし、株式会社が公開会社でない場合は、この限りでない。

4項

取締役は、第二項の株主総会において、株式の併合をすることを必要とする理由を説明しなければならない。

1項

株式会社は、効力発生日の二週間前までに、株主(種類株式発行会社にあっては、前条第二項第三号の種類の種類株主。以下 この款において同じ。)及び その登録株式質権者に対し、同項各号に掲げる事項を通知しなければならない。

2項

前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

1項

株主は、効力発生日に、その日の前日に有する株式(種類株式発行会社にあっては、第百八十条第二項第三号の種類の株式。以下 この項において同じ。)の数に同条第二項第一号の割合を乗じて得た数の株式の株主となる。

2項

株式の併合をした株式会社は、効力発生日に、第百八十条第二項第四号に掲げる事項についての定めに従い、当該事項に係る定款の変更をしたものとみなす。

1項

株式の併合(単元株式数(種類株式発行会社にあっては、第百八十条第二項第三号の種類の株式の単元株式数。以下 この項において同じ。)を定款で定めている場合にあっては、当該単元株式数に同条第二項第一号の割合を乗じて得た数に一に満たない端数が生ずるものに限る。以下 この款において同じ。)をする株式会社は、次に掲げる日のいずれか早い日から効力発生日後六箇月を経過する日までの間、同項各号に掲げる事項 その他法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。

一 号

第百八十条第二項の株主総会(株式の併合をするために種類株主総会の決議を要する場合にあっては、当該種類株主総会を含む。第百八十二条の四第二項において同じ。)の日の二週間前の日第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日

二 号

第百八十二条の四第三項の規定により読み替えて適用する第百八十一条第一項の規定による株主に対する通知の日又は第百八十一条第二項の公告の日のいずれか早い日

2項

株式の併合をする株式会社の株主は、当該株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。

一 号

前項の書面の閲覧の請求

二 号

前項の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号

前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

四 号

前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求

1項

株式の併合が法令 又は定款に違反する場合において、株主が不利益を受けるおそれがあるときは、株主は、株式会社に対し、当該株式の併合をやめることを請求することができる。

1項

株式会社が株式の併合をすることにより株式の数に一株に満たない端数が生ずる場合には、反対株主は、当該株式会社に対し、自己の有する株式のうち一株に満たない端数となるものの全部を公正な価格で買い取ることを請求することができる。

2項

前項に規定する「反対株主」とは、次に掲げる株主をいう。

一 号

第百八十条第二項の株主総会に先立って当該株式の併合に反対する旨を当該株式会社に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該株式の併合に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る

二 号

当該株主総会において議決権を行使することができない株主

3項

株式会社が株式の併合をする場合における株主に対する通知についての第百八十一条第一項の規定の適用については、

同項
二週間」とあるのは、
二十日」と

する。

4項

第一項の規定による請求(以下 この款において「株式買取請求」という。)は、効力発生日の二十日前の日から 効力発生日の前日までの間に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類 及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。

5項

株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、株式会社に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。


ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。

6項

株式買取請求をした株主は、株式会社の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。

7項

第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない

1項

株式買取請求があった場合において、株式の価格の決定について、株主と株式会社との間に協議が調ったときは、株式会社は、効力発生日から六十日以内に その支払をしなければならない。

2項

株式の価格の決定について、効力発生日から三十日以内に協議が調わないときは、株主 又は株式会社は、その期間の満了の日後三十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。

3項

前条第六項の規定にかかわらず前項に規定する場合において、効力発生日から六十日以内に同項の申立てがないときは、その期間の満了後は、株主は、いつでも、株式買取請求を撤回することができる。

4項

株式会社は、裁判所の決定した価格に対する第一項の期間の満了の日後の法定利率による利息をも支払わなければならない。

5項

株式会社は、株式の価格の決定があるまでは、株主に対し、当該株式会社が公正な価格と認める額を支払うことができる。

6項

株式買取請求に係る株式の買取りは、効力発生日に、その効力を生ずる。

7項

株券発行会社は、株券が発行されている株式について株式買取請求があったときは、株券と引換えに、その株式買取請求に係る株式の代金を支払わなければならない。

1項

株式の併合をした株式会社は、効力発生日後遅滞なく、株式の併合が効力を生じた時における発行済株式(種類株式発行会社にあっては、第百八十条第二項第三号の種類の発行済株式)の総数 その他の株式の併合に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録を作成しなければならない。

2項

株式会社は、効力発生日から六箇月間前項の書面 又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。

3項

株式の併合をした株式会社の株主 又は効力発生日に当該株式会社の株主であった者は、当該株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


ただし第二号 又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。

一 号

前項の書面の閲覧の請求

二 号

前項の書面の謄本 又は抄本の交付の請求

三 号

前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求

四 号

前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求