児童福祉法

# 昭和二十二年法律第百六十四号 #
略称 : 児福法 

第三十四条の十五

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十三号による改正

1項

市町村は、家庭的保育事業等を行うことができる。

○2項
国、都道府県 及び市町村以外の者は、内閣府令の定めるところにより、市町村長の認可を得て、家庭的保育事業等を行うことができる。
○3項

市町村長は、家庭的保育事業等に関する前項の認可の申請があつたときは、次条第一項の条例で定める基準に適合するかどうかを審査するほか、次に掲げる基準(当該認可の申請をした者が社会福祉法人 又は学校法人である場合にあつては、第四号に掲げる基準に限る)によつて、その申請を審査しなければならない。

一 号

当該家庭的保育事業等を行うために必要な経済的基礎があること。

二 号

当該家庭的保育事業等を行う者(その者が法人である場合にあつては、経営担当役員(業務を執行する社員、取締役、執行役 又はこれらに準ずる者をいう。第三十五条第五項第二号において同じ。)とする。)が社会的信望を有すること。

三 号

実務を担当する幹部職員が社会福祉事業に関する知識 又は経験を有すること。

四 号

次のいずれにも該当しないこと。

申請者が、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

申請者が、この法律 その他国民の福祉に関する法律で政令で定めるものの規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

申請者が、労働に関する法律の規定であつて政令で定めるものにより罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者であるとき。

申請者が、第五十八条第二項の規定により認可を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過しない者(当該認可を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があつた日前六十日以内に当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役 又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問 その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役 又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。において同じ。)又はその事業を管理する者 その他の政令で定める使用人(以下この号 及び第三十五条第五項第四号において「役員等」という。)であつた者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含み、当該認可を取り消された者が法人でない場合においては、当該通知があつた日前六十日以内に当該事業を行う者の管理者であつた者で当該取消しの日から起算して五年を経過しないものを含む。)であるとき。


ただし、当該認可の取消しが、家庭的保育事業等の認可の取消しのうち当該認可の取消しの処分の理由となつた事実 及び当該事実の発生を防止するための当該家庭的保育事業等を行う者による業務管理体制の整備についての取組の状況 その他の当該事実に関して当該家庭的保育事業等を行う者が有していた責任の程度を考慮して、本文に規定する認可の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして内閣府令で定めるものに該当する場合を除く。

申請者と密接な関係を有する者(申請者(法人に限る。以下において同じ。)の役員に占めるその役員の割合が二分の一を超え、若しくは当該申請者の株式の所有 その他の事由を通じて当該申請者の事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として内閣府令で定めるもの(以下において「申請者の親会社等」という。)、申請者の親会社等の役員と同一の者がその役員に占める割合が二分の一を超え、若しくは申請者の親会社等が株式の所有 その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として内閣府令で定めるもの又は当該申請者の役員と同一の者がその役員に占める割合が二分の一を超え、若しくは当該申請者が株式の所有 その他の事由を通じてその事業を実質的に支配し、若しくはその事業に重要な影響を与える関係にある者として内閣府令で定めるもののうち、当該申請者と内閣府令で定める密接な関係を有する法人をいう。第三十五条第五項第四号ホにおいて同じ。)が、第五十八条第二項の規定により認可を取り消され、その取消しの日から起算して五年を経過していないとき。


ただし、当該認可の取消しが、家庭的保育事業等の認可の取消しのうち当該認可の取消しの処分の理由となつた事実 及び当該事実の発生を防止するための当該家庭的保育事業等を行う者による業務管理体制の整備についての取組の状況 その他の当該事実に関して当該家庭的保育事業等を行う者が有していた責任の程度を考慮して、本文に規定する認可の取消しに該当しないこととすることが相当であると認められるものとして内閣府令で定めるものに該当する場合を除く。

申請者が、第五十八条第二項の規定による認可の取消しの処分に係る行政手続法第十五条の規定による通知があつた日から当該処分をする日 又は処分をしないことを決定する日までの間に第七項の規定による事業の廃止をした者(当該廃止について相当の理由がある者を除く)で、当該事業の廃止の承認の日から起算して五年を経過しないものであるとき。

申請者が、第三十四条の十七第一項の規定による検査が行われた日から聴聞決定予定日(当該検査の結果に基づき第五十八条第二項の規定による認可の取消しの処分に係る聴聞を行うか否かの決定をすることが見込まれる日として厚生労働省令で定めるところにより市町村長が当該申請者に当該検査が行われた日から十日以内に特定の日を通知した場合における当該特定の日をいう。)までの間に第七項の規定による事業の廃止をした者(当該廃止について相当の理由がある者を除く)で、当該事業の廃止の承認の日から起算して五年を経過しないものであるとき。

に規定する期間内に第七項の規定による事業の廃止の承認の申請があつた場合において、申請者が、の通知の日前六十日以内に当該申請に係る法人(当該事業の廃止について相当の理由がある法人を除く)の役員等 又は当該申請に係る法人でない事業を行う者(当該事業の廃止について相当の理由があるものを除く)の管理者であつた者で、当該事業の廃止の承認の日から起算して五年を経過しないものであるとき。

申請者が、認可の申請前五年以内に保育に関し不正 又は著しく不当な行為をした者であるとき。

申請者が、法人で、その役員等のうちにイからニまで 又はヘからリまでのいずれかに該当する者のあるものであるとき。

申請者が、法人でない者で、その管理者がイからニまで 又はヘからリまでいずれかに該当する者であるとき。

○4項

市町村長は、第二項の認可をしようとするときは、あらかじめ、市町村児童福祉審議会を設置している場合にあつてはその意見を、その他の場合にあつては児童の保護者 その他児童福祉に係る当事者の意見を聴かなければならない。

○5項

市町村長は、第三項に基づく審査の結果、その申請が次条第一項の条例で定める基準に適合しており、かつ、その事業を行う者が第三項各号に掲げる基準(その者が社会福祉法人 又は学校法人である場合にあつては、同項第四号に掲げる基準に限る)に該当すると認めるときは、第二項の認可をするものとする。


ただし、市町村長は、当該申請に係る家庭的保育事業等の所在地を含む教育・保育提供区域(子ども・子育て支援法第六十一条第二項第一号の規定により当該市町村が定める教育・保育提供区域とする。以下この項において同じ。)における特定地域型保育事業所(同法第二十九条第三項第一号に規定する特定地域型保育事業所をいい、事業所内保育事業における同法第四十三条第一項に規定する労働者等の監護する小学校就学前子どもに係る部分を除く。以下この項において同じ。)の利用定員の総数(同法第十九条第三号に掲げる小学校就学前子どもの区分に係るものに限る)が、同法第六十一条第一項の規定により当該市町村が定める市町村子ども・子育て支援事業計画において定める当該教育・保育提供区域の特定地域型保育事業所に係る必要利用定員総数(同法第十九条第三号に掲げる小学校就学前子どもの区分に係るものに限る)に既に達しているか、又は当該申請に係る家庭的保育事業等の開始によつてこれを超えることになると認めるとき、その他の当該市町村子ども・子育て支援事業計画の達成に支障を生ずるおそれがある場合として内閣府令で定める場合に該当すると認めるときは、第二項の認可をしないことができる。

○6項

市町村長は、家庭的保育事業等に関する第二項の申請に係る認可をしないときは、速やかにその旨 及び理由を通知しなければならない。

○7項

国、都道府県 及び市町村以外の者は、家庭的保育事業等を廃止し、又は休止しようとするときは、内閣府令の定めるところにより、市町村長の承認を受けなければならない。