都道府県は、その設置する児童相談所に、児童福祉司を置かなければならない。
児童福祉法
第五節 児童福祉司
児童福祉司の数は、各児童相談所の管轄区域内の人口、児童虐待に係る相談に応じた件数、第二十七条第一項第三号の規定による里親への委託の状況 及び市町村におけるこの法律による事務の実施状況 その他の条件を総合的に勘案して政令で定める基準を標準として都道府県が定めるものとする。
児童福祉司は、都道府県知事の補助機関である職員とし、次の各号のいずれかに該当する者のうちから、任用しなければならない。
学校教育法に基づく大学 又は旧大学令に基づく大学において、心理学、教育学 若しくは社会学を専修する学科 又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者(当該学科 又は当該課程を修めて同法に基づく専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)であつて、内閣府令で定める施設において一年以上相談援助業務(児童 その他の者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導 その他の援助を行う業務をいう。第八号 及び第六項において同じ。)に従事したもの
社会福祉主事として二年以上相談援助業務に従事した者であつて、内閣総理大臣が定める講習会の課程を修了したもの
第二号から前号までに掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者であつて、内閣府令で定めるもの
児童福祉司は、児童相談所長の命を受けて、児童の保護 その他児童の福祉に関する事項について、相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な指導を行う等 児童の福祉増進に努める。
児童福祉司の中には、他の児童福祉司が前項の職務を行うため必要な専門的技術に関する指導 及び教育を行う児童福祉司(次項 及び第七項において「指導教育担当児童福祉司」という。)が含まれなければならない。
指導教育担当児童福祉司は、児童福祉司としておおむね五年以上(第三項第一号に規定する者のうち、内閣府令で定める施設において二年以上相談援助業務に従事した者 その他の内閣府令で定めるものにあつては、おおむね三年以上)勤務した者であつて、内閣総理大臣が定める基準に適合する研修の課程を修了したものでなければならない。
指導教育担当児童福祉司の数は、政令で定める基準を参酌して都道府県が定めるものとする。
児童福祉司は、児童相談所長が定める担当区域により、第四項の職務を行い、担当区域内の市町村長に協力を求めることができる。
第三項第二号の施設 及び講習会の指定に関し必要な事項は、政令で定める。
市町村長は、前条第四項に規定する事項に関し、児童福祉司に必要な状況の通報 及び資料の提供 並びに必要な援助を求めることができる。
児童福祉司は、その担当区域内における児童に関し、必要な事項につき、その担当区域を管轄する児童相談所長 又は市町村長にその状況を通知し、併せて意見を述べなければならない。
この法律で定めるもののほか、児童福祉司の任用叙級 その他児童福祉司に関し必要な事項は、命令でこれを定める。