刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律

# 平成十七年法律第五十号 #
略称 : 刑事施設法  刑事収容施設法  刑事被収容者処遇法 

第四十六条 # 差入物の引取り等

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第六十三号による改正

1項

刑事施設の長は、第四十四条第三号に掲げる現金 又は物品が次の各号いずれかに該当するときは、その現金 又は物品を持参し、又は送付した者(以下「差入人」という。)に対し、その引取りを求めるものとする。

一 号

被収容者に交付することにより、刑事施設の規律 及び秩序を害するおそれがあるものであるとき。

二 号

交付の相手方が受刑者であり、かつ、差入人が親族以外の者である場合において、その受刑者に交付することにより、その矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがあるものであるとき。

三 号

交付の相手方が未決拘禁者である場合において、刑事訴訟法の定めるところによりその者が交付を受けることが許されない物品であるとき。

四 号

差入人の氏名が明らかでないものであるとき。

五 号

自弁により使用し、若しくは摂取することができることとされる物品 又は釈放の際に必要と認められる物品(以下「自弁物品等」という。以外の物品であるとき。

六 号

前条第一項各号いずれかに該当する物品であるとき。

2項

第四十四条第三号に掲げる現金 又は物品であって、前項第一号から第四号までいずれかに該当するものについて、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないときは、刑事施設の長は、その旨を政令で定める方法によって公告しなければならない。

3項

前項に規定する現金 又は物品について、第一項の規定による引取りを求め、又は前項の規定により公告した日から起算して六月を経過する日までに差入人がその現金 又は物品の引取りをしないときは、その現金 又は物品は、国庫に帰属する。

4項

第二項に規定する物品であって、第一項第六号に該当するものについては、刑事施設の長は、前項の期間内でも、これを売却してその代金を保管することができる。


ただし、売却できないものは、廃棄することができる。

5項

第四十四条第三号に掲げる現金 又は物品であって、第一項第五号 又は第六号に該当するもの(同項第一号から第四号までいずれかに該当するものを除く)について、差入人の所在が明らかでないため同項の規定による引取りを求めることができないとき、若しくはその引取りを求めることが相当でないとき、又は差入人がその引取りを拒んだときは、刑事施設の長は、被収容者に対し、親族 その他相当と認める者への交付 その他相当の処分を求めるものとする。

6項

前条第二項の規定は、前項の規定により処分を求めた場合について準用する。

7項

第四十四条第三号に掲げる現金 又は物品であって、第一項各号いずれにも該当しないものについて、被収容者がその交付を受けることを拒んだ場合には、刑事施設の長は、差入人に対し、その引取りを求めるものとする。


この場合においては、第二項 及び第三項の規定を準用する。