刑事補償法

# 昭和二十五年法律第一号 #

第四条 # 補償の内容

@ 施行日 : 令和五年十一月十五日 ( 2023年 11月15日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第二十八号による改正

1項

抑留 又は拘禁による補償においては、前条 及び次条第二項に規定する場合を除いては、その日数に応じて、一日千円以上一万二千五百円以下の割合による額の補償金を交付する。


懲役、禁錮 若しくは拘留の執行 又は拘置による補償においても、同様である。

2項

裁判所は、前項の補償金の額を定めるには、拘束の種類 及びその期間の長短、本人が受けた財産上の損失、得るはずであつた利益の喪失、精神上の苦痛 及び身体上の損傷 並びに警察検察 及び裁判の各機関の故意過失の有無 その他一切の事情を考慮しなければならない。

3項

死刑の執行による補償においては、三千万円以内裁判所の相当と認める額の補償金を交付する。


ただし本人の死亡によつて生じた財産上の損失額が証明された場合には、補償金の額は、その損失額に三千万円を加算した額の範囲内とする。

4項

裁判所は、前項の補償金の額を定めるには、同項但書の証明された損失額の外、本人の年齢、健康状態、収入能力 その他の事情を考慮しなければならない。

5項

罰金 又は科料の執行による補償においては、既に徴収した罰金 又は科料の額に、これに対する徴収の日の翌日から補償の決定の日までの期間に応じ徴収の日の翌日の法定利率による金額を加算した額に等しい補償金を交付する。


労役場留置の執行をしたときは、第一項の規定を準用する。

6項

没収の執行による補償においては、没収物がまだ処分されていないときは、その物を返付し、既に処分されているときは、その物の時価に等しい額の補償金を交付し、また、徴収した追徴金についてはその額にこれに対する徴収の日の翌日から補償の決定の日までの期間に応じ徴収の日の翌日の法定利率による金額を加算した額に等しい補償金を交付する。