所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法

# 平成三十年法律第四十九号 #
略称 : 所有者不明土地法 

第一款 地域福利増進事業の実施の準備

分類 法律
カテゴリ   土地
@ 施行日 : 令和五年四月一日 ( 2023年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第三十八号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時25分

1項

地域福利増進事業を実施しようとする者は、その準備のため他人の土地(特定所有者不明土地に限る次条第一項 及び第八条第一項において同じ。)又は当該土地にある簡易建築物等 その他の工作物に立ち入って測量 又は調査を行う必要があるときは、その必要の限度において、当該土地 又は工作物に、自ら立ち入り、又はその命じた者 若しくは委任した者に立ち入らせることができる。


ただし、地域福利増進事業を実施しようとする者が国 及び地方公共団体以外の者であるときは、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、当該土地の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けた場合に限る

1項

前条の規定により他人の土地 又は工作物に立ち入って測量 又は調査を行う者は、その測量 又は調査を行うに当たり、やむを得ない必要があって、障害となる植物 又は垣、柵 その他の工作物(以下「障害物」という。)の伐採 又は除去(以下「伐採等」という。)をしようとするときは、国土交通省令で定めるところにより当該障害物の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けて、伐採等をすることができる。


この場合において、都道府県知事は、許可を与えようとするときは、あらかじめ、当該障害物の確知所有者(所有者で知れているものをいう。以下同じ。)に対し、意見を述べる機会を与えなければならない。

2項

前項の規定により障害物の伐採等をしようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、その旨を、伐採等をしようとする日の十五日前までに公告するとともに、伐採等をしようとする日の三日前までに当該障害物の確知所有者に通知しなければならない。

3項

第一項の規定により障害物の伐採等をしようとする者は、その現状を著しく損傷しないときは、前二項の規定にかかわらず、国土交通省令で定めるところにより当該障害物の所在地を管轄する都道府県知事の許可を受けて、直ちに伐採等をすることができる。


この場合においては、伐採等をした後遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、その旨を、公告するとともに、当該障害物の確知所有者に通知しなければならない。

1項

第六条の規定により他人の土地 又は工作物に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書(国 及び地方公共団体以外の者にあっては、その身分を示す証明書 及び同条ただし書の許可を受けたことを証する書面)を携帯しなければならない。

2項

前条第一項 又は第三項の規定により障害物の伐採等をしようとする者は、その身分を示す証明書 及び同条第一項 又は第三項の許可を受けたことを証する書面を携帯しなければならない。

3項

前二項の証明書 又は書面は、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

1項

地域福利増進事業を実施しようとする者は、第六条 又は第七条第一項 若しくは第三項の規定による行為により他人に損失を与えたときは、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。

2項

前項の規定による損失の補償については、損失を与えた者と損失を受けた者とが協議しなければならない。

3項

前項の規定による協議が成立しないときは、損失を与えた者 又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法第九十四条第二項の規定による裁決を申請することができる。