国は、外国人等である幼児、児童、生徒等に対する生活に必要な日本語 及び教科の指導等の充実 その他の日本語教育の充実を図るため、これらの指導等の充実を可能とする教員等(教員 及び学校において必要な支援を行う者をいう。以下この項において同じ。)の配置に係る制度の整備、教員等の養成 及び研修の充実、就学の支援 その他の必要な施策を講ずるものとする。
日本語教育の推進に関する法律
第一節 国内における日本語教育の機会の拡充
国は、外国人等である幼児、児童、生徒等が生活に必要な日本語を習得することの重要性についてのその保護者の理解と関心を深めるため、必要な啓発活動を行うよう努めるものとする。
国は、大学 及び大学院に在学する外国人留学生等(出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)別表第一の四の表の留学の在留資格をもって在留する者 及び日本の国籍を有する者であって我が国に留学しているものをいう。次項において同じ。)であって日本語を理解し、使用する能力(以下「日本語能力」という。)を必要とする職業に就くこと、我が国において教育研究を行うこと等を希望するものに対して就業、教育研究等に必要な日本語を習得させるための日本語教育の充実を図るために必要な施策を講ずるものとする。
国は、外国人留学生等(大学 及び大学院に在学する者を除く。)であって日本語能力を必要とする職業に就くこと 又は我が国において進学することを希望するものに対して就業 又は進学に必要な日本語を習得させるための日本語教育の充実を図るために必要な施策を講ずるものとする。
国は、事業主がその雇用する外国人等(次項に規定する技能実習生を除く。)に対して、日本語学習の機会を提供するとともに、研修等により専門分野に関する日本語教育の充実を図ることができるよう、必要な支援を行うものとする。
国は、事業主等が技能実習生(出入国管理及び難民認定法別表第一の二の表の技能実習の在留資格をもって在留する者をいう。)に対して日本語能力の更なる向上の機会を提供することができるよう、教材の開発 その他の日本語学習に関する必要な支援を行うものとする。
国は、定住者等(出入国管理及び難民認定法別表第二の上欄に掲げる在留資格をもって在留する者をいう。)が就労に必要な水準の日本語を習得することができるよう、必要な施策を講ずるものとする。
国は、出入国管理及び難民認定法第六十一条の二第一項に規定する難民の認定 又は同条第二項に規定する補完的保護対象者の認定を受けている外国人 及びその家族 並びに外国において一時的に庇護されていた外国人であって政府の方針により国際的動向を踏まえ我が国に受け入れたものが国内における定住のために必要とされる基礎的な日本語を習得することができるよう、学習の機会の提供 その他の必要な施策を講ずるものとする。
国は、地域における日本語教育の機会の拡充を図るため、日本語教室(専ら住民である外国人等に対して日本語教育を実施する事業をいう。以下この条において同じ。)の開始 及び運営の支援、日本語教室における日本語教育に従事する者の養成 及び使用される教材の開発等の支援、日本語教室を利用することが困難な者の日本語学習に係る環境の整備 その他の必要な施策を講ずるものとする。
国は、国内における日本語教育が外国人等の日本語能力を向上させるとともに、共生社会の実現に資することを踏まえ、外国人等に対する日本語教育についての国民の理解と関心を深めるよう、日本語教育に関する広報活動の充実 その他の必要な施策を講ずるものとする。