日本銀行法

# 平成九年法律第八十九号 #
略称 : 日銀法 

附 則

分類 法律
カテゴリ   金融・保険
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正
最終編集日 : 2024年 09月10日 15時20分


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# 第一条 @ 施行期日

1項
この法律は、平成十年四月一日から施行する。ただし、第二十三条第一項 及び第二項の規定(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)並びに附則第五条、第十条第一項 及び第二項、第十五条 並びに第十九条第二項の規定は、公布の日から施行する。

# 第二条 @ 日本銀行の同一性及びその職員の身分の継続

1項
この法律の施行の際 現に存する日本銀行は、改正後の日本銀行法(以下「新法」という。)の規定に基づく日本銀行として同一性をもって存続するものとし、この法律の施行の際 現に日本銀行の職員(役員を除く。)である者は、別に辞令を用いないで、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)に新法第二十八条の規定により日本銀行の職員として任命されたものとみなす。

# 第三条 @ 支店その他の事務所等に係る経過措置

1項
この法律の施行の際 現に存する日本銀行の支店 及び出張所 並びに支店 及び出張所以外の事務所で新法第七条第二項に規定する事務所に該当するもの並びに改正前の日本銀行法(以下「旧法」という。)第四条第二項の規定による認可を受けた代理店は、それぞれ新法第七条第二項 又は第三項の規定による大蔵大臣の認可を受けて設置された支店 その他の事務所 及び代理店とみなす。

# 第四条 @ 出資及び出資証券に係る経過措置

1項
旧法の規定による出資 及び出資証券は、それぞれ新法の相当規定による出資 及び出資証券とみなす。

# 第五条 @ 定款の変更に係る経過措置

1項
日本銀行は、施行日までに、この法律の施行に伴い必要となる定款の変更をし、大蔵大臣の認可を受けなければならない。この場合において、その認可の効力は、施行日から生じるものとする。
2項
前項の場合における大蔵大臣の認可の手続は、新法第十一条第三項の規定の例による。

# 第六条 @ 政策委員会の議決に係る経過措置

1項
当分の間、臨時金利調整法(昭和二十二年法律第百八十一号)第二条第一項に規定する金利の最高限度の同項 又は同条第二項の規定による決定、変更 又は廃止は、新法第十五条第一項各号に掲げる事項の一に該当するものとみなす。
2項
旧法第十三条ノ二に規定する日本銀行の政策委員会がした議決は、新法第十四条に規定する日本銀行の政策委員会が新法の相当規定(前項の規定を含む。)によりした議決とみなす。

# 第七条 @ 役員の任命及び任期の特例

1項
施行日以後最初に任命される日本銀行の副総裁 及び審議委員の任命について、国会の閉会 又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、新法第二十三条第五項 及び第六項の規定を準用する。
2項
この法律の施行の際 現に旧法第十六条に規定する総裁、副総裁、理事、監事 又は参与である者は、それぞれ施行日に新法の相当規定により総裁、副総裁、理事、監事 又は参与として任命されたものとみなす。この場合において、その任命されたものとみなされる者の任期は、新法第二十四条第一項の規定にかかわらず、施行日における旧法第十六条第五項の規定による総裁、副総裁、理事、監事 又は参与としてのそれぞれの任期の残任期間と同一の期間とする。
3項
前項の規定により理事 又は監事として任命されたものとみなされる者の総数がそれぞれ新法第二十一条に規定する理事 又は監事の定員を超える場合には、これらの者の退任 又は任期の満了により理事 又は監事の総数がそれぞれ同条に規定するその定員以下となるまでの間、同条の規定にかかわらず、理事 又は監事の総数を理事 又は監事の定員とみなす。
4項
この法律の施行の際 現に旧法第十三条ノ四第三項に規定する任命委員である者は、施行日に新法第二十三条第二項の規定により審議委員として任命されたものとみなす。この場合において、その任命されたものとみなされる者の任期は、新法第二十四条第一項の規定にかかわらず、施行日における旧法第十三条ノ五第一項の規定による任命委員としての任期の残任期間と同一の期間とする。
5項
内閣は、新法第二十三条第一項 又は第二項の規定により副総裁 又は審議委員のそれぞれについて施行日以後最初に任命する者(第二項 又は前項の規定により施行日に副総裁 又は審議委員として任命されたものとみなされる者を除くものとし、その者の退任 又は任期の満了後最初に任命する者を含む。)については、日本銀行の政策委員会の委員の任期の満了の期日が特定の年に偏ることのないよう、新法第二十四条第一項の規定にかかわらず、二年以上五年以内で内閣の定める任期をもって任命することができる。

# 第八条 @ 役員の身分保障に係る経過措置

1項
新法第二十五条第一項第一号の規定の適用については、この法律の施行前に禁治産、準禁治産 又は破産の宣告を受けていた者(この法律の施行の際 現に当該禁治産 若しくは準禁治産の宣告が取り消され、又は復権している者を除く。)は、施行日に禁治産、準禁治産 又は破産の宣告を受けたものとみなす。
2項
新法第二十五条第一項第二号の規定の適用については、附則第三十八条の規定によりなお従前の例によることとされる罰則の適用により処罰された者は、新法の規定により処罰されたものとみなす。
3項
新法第二十五条第一項第三号の規定の適用については、この法律の施行前に禁錮 以上の刑に処せられた者(この法律の施行前にその刑の執行が終了し、又はその刑の執行を受けることがなくなった者を除く。)は、施行日に禁錮 以上の刑に処せられたものとみなす。

# 第九条 @ 代理人に係る経過措置

1項
この法律の施行の際 現に旧法第十七条の規定により日本銀行の総裁から選任されている代理人である者(施行日において日本銀行の理事 又は職員である者に限る。)は、施行日に新法第二十七条の規定により代理人として選任されたものとみなす。

# 第十条 @ 給与等の支給の基準及び服務に関する準則に係る経過措置

1項
日本銀行は、施行日までに、新法第三十一条第一項に規定する給与等の支給の基準(日本銀行の職員に係るものを除く。次項 及び第三項において同じ。)及び新法第三十二条に規定する服務に関する準則で施行日から効力を生じるものを定め、これを大蔵大臣に届け出るとともに、公表しなければならない。
2項
前項の給与等の支給の基準 及び服務に関する準則の作成については、旧法第十三条ノ二に規定する日本銀行の政策委員会の議決を経なければならない。
3項
第一項の給与等の支給の基準 及び服務に関する準則については、施行日以後遅滞なく、日本銀行の政策委員会の議決を経なければならない。
4項
日本銀行の職員に係る新法第三十一条第一項に規定する給与等(次項において「給与等」という。)については、同条第一項の規定は、平成十年十月一日以後に支給されるものについて適用する。
5項
前項の規定により平成十年十月一日以後に支給される日本銀行の職員に係る給与等について作成された給与等の支給の基準の適用により同日を含む事業年度の経費の予算の算定の基礎が異なることとなる場合には、日本銀行は、同日までに、その異なることとなった算定の基礎に基づき作成した当該事業年度の経費の予算を大蔵大臣に提出して、その認可を受けなければならない。
6項
新法第五十一条第二項 及び第三項の規定は、前項の認可について準用する。

# 第十一条 @ 秘密保持義務に係る経過措置

1項
この法律の施行前に旧法第十三条ノ四第三項に規定する日本銀行の任命委員であった者 又は旧法第十九条に規定する日本銀行の職員であった者については、これを施行日に新法第二十一条 又は第二十八条に規定する日本銀行の役員 又は職員の職を退いた者とみなして、新法第二十九条 及び第六十三条の規定を適用する。

# 第十二条 @ 基準となるべき割引率等に係る経過措置

1項
この法律の施行の際 現に旧法第二十一条の規定により公告されている基準となるべき割引歩合 又は基準となるべき貸付利子歩合は、新法第十五条第一項の規定により日本銀行の政策委員会が議決した同項第一号に規定する基準となるべき割引率 又は同項第二号に規定する基準となるべき貸付利率とみなす。

# 第十三条 @ 信用秩序の維持のための業務に係る経過措置

1項
日本銀行がこの法律の施行の際 現に旧法第二十五条の規定による主務大臣の認可を受けている業務のうち、新法第三十七条第一項の規定により行うことができることとされる業務に該当するものがある場合には、当該業務については、同条第二項の規定による届出は、することを要しない。
2項
日本銀行がこの法律の施行の際 現に旧法第二十五条の規定による主務大臣の認可を受けている業務のうち、新法第三十八条第一項に規定する信用秩序の維持のために必要と認められる業務(新法第三十三条第一項に規定する業務を除く。)に該当するものがある場合には、当該業務については、施行日に新法第三十八条第一項の規定による大蔵大臣の要請があったものとみなす。

# 第十四条 @ 国際金融業務等に係る経過措置

1項
前条に規定するもののほか、日本銀行がこの法律の施行の際 現に旧法第二十四条、第二十五条 又は第二十七条の規定による主務大臣の認可を受けている業務 又は取引のうち、新法第三十九条第一項、第四十条第三項、第四十二条 又は第四十三条第一項の規定による大蔵大臣の認可 又は承認が必要とされる業務 又は取引に該当するものがある場合には、これらの業務 又は取引は、それぞれその種類に応じ これらの規定による大蔵大臣の認可 又は承認を受けたものとみなす。

# 第十五条 @ 業務方法書に係る経過措置

1項
日本銀行は、施行日までに、新法第四十五条第一項に規定する業務方法書で施行日から効力を生じるものを定め、これを大蔵大臣に届け出なければならない。
2項
附則第十条第二項 及び第三項の規定は、前項の業務方法書について準用する。

# 第十六条 @ 日本銀行券に係る経過措置

1項
旧法第二十九条第一項の規定により発行された銀行券は、新法第四十六条第一項の規定により発行された日本銀行券とみなす。
2項
旧法第三十三条第一項 及び第二項の規定により主務大臣が定め、及び公示した銀行券の様式は、新法第四十七条第二項の規定により大蔵大臣が定め、及び公示した日本銀行券の様式とみなす。

# 第十七条 @ 発行税の廃止に伴う経過措置

1項
この法律の施行前に旧法第三十一条ノ二の規定により課した、又は課すべきであった発行税については、なお従前の例による。

# 第十八条 @ 日本銀行券の製造及び消却の手続に係る経過措置

1項
この法律の施行の際 現に日本銀行が旧法第三十六条の規定により定め、主務大臣の認可を受けている銀行券の製造 及び消却の手続は、新法第四十九条第一項の規定により日本銀行が定め、大蔵大臣の承認を受けた日本銀行券の製造 及び消却の手続とみなす。

# 第十九条 @ 経費の予算等に係る経過措置

1項
新法第五十一条から第五十三条まで及び第五十五条の規定は、施行日以後に開始する事業年度に係る経費の予算、決算に関する書類、剰余金の処分 及び業務概況書の公表について適用し、施行日前に開始した事業年度に係る予算、決算に関する書類、剰余金の処分 及び事業の概況の公告については、なお従前の例による。
2項
前項の場合において、施行日に開始する事業年度に係る経費の予算の認可については、新法第五十一条の規定の例による。

# 第二十条 @ 準備金に係る経過措置

1項
旧法第三十九条第一項 又は第二項の規定により積み立てられた準備金(前条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる剰余金の処分において積み立てられた準備金を含む。)は、新法第五十三条第一項 又は第二項の規定により積み立てられた準備金とみなす。

# 第二十一条 @ 旧法による認可等の効力

1項
この附則に別段の定めがあるものを除き、旧法の規定に基づいて行われた認可 その他の処分 又は認可の申請 その他の行為は、新法に相当規定がある場合には、それぞれ新法の相当規定に基づいて行われた認可 その他の処分 又は認可の申請 その他の行為とみなす。

# 第二十二条 @ 特別準備金に係る経過措置及び解散の場合の国庫帰属の特例

1項
日本銀行法の一部を改正する法律(昭和二十二年法律第四十六号)附則第五項 及び第六項の規定により積み立てられた特別準備金の取扱いについては、なお従前の例による。
2項
日本銀行が解散した場合において、前項に規定する特別準備金の残高があるときは、新法第六十条第二項の規定にかかわらず、払込資本金額 及び当該特別準備金の金額の合計額を超える部分の額に相当する残余財産に限り、国庫に帰属するものとする。

# 第三十八条 @ 罰則の適用に関する経過措置

1項
この法律の施行前にした行為 及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

# 第三十九条 @ その他の経過措置の政令への委任

1項
附則第二条から第二十二条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。