一般の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、第三百六条各号に掲げる順序に従う。
民法
#
明治二十九年法律第八十九号
#
第三節 先取特権の順位
@ 施行日 : 令和六年五月二十四日
( 2024年 5月24日 )
@ 最終更新 :
令和六年法律第三十三号による改正
最終編集日 :
2024年 10月25日 21時20分
一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特権に優先する。
ただし、共益の費用の先取特権は、その利益を受けたすべての債権者に対して優先する効力を有する。
同一の動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、次に掲げる順序に従う。
この場合において、第二号に掲げる動産の保存の先取特権について数人の保存者があるときは、後の保存者が前の保存者に優先する。
一
号
二
号
不動産の賃貸、旅館の宿泊 及び運輸の先取特権
動産の保存の先取特権
三
号
動産の売買、種苗 又は肥料の供給、農業の労務 及び工業の労務の先取特権
前項の場合において、第一順位の先取特権者は、その債権取得の時において第二順位 又は第三順位の先取特権者があることを知っていたときは、これらの者に対して優先権を行使することができない。
第一順位の先取特権者のために物を保存した者に対しても、同様とする。
果実に関しては、第一の順位は農業の労務に従事する者に、第二の順位は種苗 又は肥料の供給者に、第三の順位は土地の賃貸人に属する。
同一の不動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、第三百二十五条各号に掲げる順序に従う。
同一の不動産について売買が順次された場合には、売主相互間における不動産売買の先取特権の優先権の順位は、売買の前後による。
同一の目的物について同一順位の先取特権者が数人あるときは、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける。