裁判所は、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるときは、破産手続開始の決定と同時に、破産手続廃止の決定をしなければならない。
破産法
第九章 破産手続の終了
前項の規定は、破産手続の費用を支弁するのに足りる金額の予納があった場合には、適用しない。
裁判所は、第一項の規定により破産手続開始の決定と同時に破産手続廃止の決定をしたときは、直ちに、次に掲げる事項を公告し、かつ、これを破産者に通知しなければならない。
第一項の規定による破産手続廃止の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
第三十一条 及び第三十二条の規定は、第一項の規定による破産手続廃止の決定を取り消す決定が確定した場合について準用する。
裁判所は、破産手続開始の決定があった後、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるときは、破産管財人の申立てにより又は職権で、破産手続廃止の決定をしなければならない。
この場合においては、裁判所は、債権者集会の期日において破産債権者の意見を聴かなければならない。
前項後段の規定にかかわらず、裁判所は、相当と認めるときは、同項後段に規定する債権者集会の期日における破産債権者の意見の聴取に代えて、書面によって破産債権者の意見を聴くことができる。
この場合においては、当該意見の聴取を目的とする第百三十五条第一項第二号 又は第三号に掲げる者による同項の規定による債権者集会の招集の申立ては、することができない。
前二項の規定は、破産手続の費用を支弁するのに足りる金額の予納があった場合には、適用しない。
裁判所は、第一項の規定による破産手続廃止の決定をしたときは、直ちに、その主文 及び理由の要旨を公告し、かつ、その裁判書を破産者 及び破産管財人に送達しなければならない。
裁判所は、第一項の申立てを棄却する決定をしたときは、その裁判書を破産管財人に送達しなければならない。
この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
第一項の規定による破産手続廃止の決定 及び同項の申立てを棄却する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
第一項の規定による破産手続廃止の決定を取り消す決定が確定したときは、当該破産手続廃止の決定をした裁判所は、直ちに、その旨を公告しなければならない。
第一項の規定による破産手続廃止の決定は、確定しなければその効力を生じない。
裁判所は、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当する破産者の申立てがあったときは、破産手続廃止の決定をしなければならない。
前号の同意をしない破産債権者がある場合において、当該破産債権者に対して裁判所が相当と認める担保を供しているとき。
ただし、破産財団から当該担保を供した場合には、破産財団から当該担保を供したことについて、他の届出をした破産債権者の同意を得ているときに限る。
前項の規定にかかわらず、裁判所は、まだ確定していない破産債権を有する破産債権者について同項第一号 及び第二号ただし書の同意を得ることを要しない旨の決定をすることができる。
この場合における同項第一号 及び第二号ただし書の規定の適用については、
これらの規定中
「届出をした破産債権者」とあるのは、
「届出をした破産債権者(まだ確定していない破産債権を有する破産債権者であって、裁判所の決定によりその同意を得ることを要しないとされたものを除く。)」と
する。
裁判所は、第一項の申立てがあったときは、その旨を公告しなければならない。
届出をした破産債権者は、前項に規定する公告が効力を生じた日から起算して二週間以内に、裁判所に対し、第一項の申立てについて意見を述べることができる。
前条第四項から第八項までの規定は、第一項の規定による破産手続廃止の決定について準用する。
この場合において、
同条第五項中
「破産管財人」とあるのは、
「破産者」と
読み替えるものとする。
法人である破産者が前条第一項の申立てをするには、定款 その他の基本約款の変更に関する規定に従い、あらかじめ、当該法人を継続する手続をしなければならない。
裁判所は、最後配当、簡易配当 又は同意配当が終了した後、第八十八条第四項の債権者集会が終結したとき、又は第八十九条第二項に規定する期間が経過したときは、破産手続終結の決定をしなければならない。
裁判所は、前項の規定により破産手続終結の決定をしたときは、直ちに、その主文 及び理由の要旨を公告し、かつ、これを破産者に通知しなければならない。
第二百十七条第一項 若しくは第二百十八条第一項の規定による破産手続廃止の決定が確定したとき、又は前条第一項の規定による破産手続終結の決定があったときは、確定した破産債権については、破産債権者表の記載は、破産者に対し、確定判決と同一の効力を有する。
この場合において、破産債権者は、確定した破産債権について、当該破産者に対し、破産債権者表の記載により強制執行をすることができる。
前項の規定は、破産者(第百二十一条第三項ただし書の代理人を含む。)が第百十八条第二項、第百十九条第五項、第百二十一条第四項(同条第六項(同条第七項 又は第百二十二条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第七項 又は第百二十二条第二項において準用する場合を含む。)又は第百二十三条第一項の規定による異議を述べた場合には、適用しない。