著作権法

# 昭和四十五年法律第四十八号 #

第三十条 # 私的使用のための複製

@ 施行日 : 令和六年七月十九日 ( 2024年 7月19日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第五十五号による改正

1項

著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内 その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。

一 号

公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部 又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合

二 号

技術的保護手段の回避(第二条第一項第二十号に規定する信号の除去 若しくは改変 その他の当該信号の効果を妨げる行為(記録 又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約によるものを除く)を行うこと 又は同号に規定する特定の変換を必要とするよう変換された著作物、実演、レコード 若しくは放送 若しくは有線放送に係る音 若しくは影像の復元を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすること(著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く)をいう。第百十三条第七項 並びに第百二十条の二第一号 及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合

三 号

著作権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音 又は録画(以下この号 及び次項において「特定侵害録音録画」という。)を、特定侵害録音録画であることを知りながら行う場合

四 号

著作権(第二十八条に規定する権利(翻訳以外の方法により創作された二次的著作物に係るものに限る)を除く。以下この号において同じ。)を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の複製(録音 及び録画を除く。以下この号において同じ。)(当該著作権に係る著作物のうち当該複製がされる部分の占める割合、当該部分が自動公衆送信される際の表示の精度 その他の要素に照らし軽微なものを除く。以下この号 及び次項において「特定侵害複製」という。)を、特定侵害複製であることを知りながら行う場合(当該著作物の種類 及び用途 並びに当該特定侵害複製の態様に照らし著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合を除く

2項

前項第三号 及び第四号の規定は、特定侵害録音録画 又は特定侵害複製であることを重大な過失により知らないで行う場合を含むものと解釈してはならない。

3項

私的使用を目的として、デジタル方式の録音 又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能 その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機 その他の本来の機能に附属する機能として録音 又は録画の機能を有するものを除く)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音 又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音 又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。