会社(株式会社 又は合同会社に限る。)は、吸収分割をすることができる。
この場合においては、当該会社がその事業に関して有する権利義務の全部 又は一部を当該会社から承継する会社(以下 この編において「吸収分割承継会社」という。)との間で、吸収分割契約を締結しなければならない。
会社(株式会社 又は合同会社に限る。)は、吸収分割をすることができる。
この場合においては、当該会社がその事業に関して有する権利義務の全部 又は一部を当該会社から承継する会社(以下 この編において「吸収分割承継会社」という。)との間で、吸収分割契約を締結しなければならない。
会社が吸収分割をする場合において、吸収分割承継会社が株式会社であるときは、吸収分割契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
吸収分割をする会社(以下 この編において「吸収分割会社」という。)及び株式会社である吸収分割承継会社(以下 この編において「吸収分割承継株式会社」という。)の商号 及び住所
吸収分割承継株式会社が吸収分割により吸収分割会社から承継する資産、債務、雇用契約 その他の権利義務(株式会社である吸収分割会社(以下 この編において「吸収分割株式会社」という。)及び吸収分割承継株式会社の株式 並びに吸収分割株式会社の新株予約権に係る義務を除く。)に関する事項
吸収分割により吸収分割株式会社 又は吸収分割承継株式会社の株式を吸収分割承継株式会社に承継させるときは、当該株式に関する事項
吸収分割承継株式会社が吸収分割に際して吸収分割会社に対してその事業に関する権利義務の全部 又は一部に代わる金銭等を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
当該金銭等が吸収分割承継株式会社の株式であるときは、当該株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類 及び種類ごとの数) 又はその数の算定方法並びに当該吸収分割承継株式会社の資本金 及び準備金の額に関する事項
当該金銭等が吸収分割承継株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類 及び種類ごとの各社債の金額の合計額 又はその算定方法
当該金銭等が吸収分割承継株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容 及び数 又はその算定方法
当該金銭等が吸収分割承継株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのロに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのハに規定する事項
当該金銭等が吸収分割承継株式会社の株式等以外の財産であるときは、当該財産の内容 及び数 若しくは額 又はこれらの算定方法
吸収分割承継株式会社が吸収分割に際して吸収分割株式会社の新株予約権の新株予約権者に対して当該新株予約権に代わる当該吸収分割承継株式会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権についての次に掲げる事項
当該吸収分割承継株式会社の新株予約権の交付を受ける吸収分割株式会社の新株予約権の新株予約権者の有する新株予約権(以下 この編において「吸収分割契約新株予約権」という。)の内容
吸収分割契約新株予約権の新株予約権者に対して交付する吸収分割承継株式会社の新株予約権の内容及び数 又はその算定方法
吸収分割契約新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権であるときは、吸収分割承継株式会社が当該新株予約権付社債についての社債に係る債務を承継する旨 並びにその承継に係る社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額 又はその算定方法
前号に規定する場合には、吸収分割契約新株予約権の新株予約権者に対する同号の吸収分割承継株式会社の新株予約権の割当てに関する事項
吸収分割がその効力を生ずる日(以下 この節において「効力発生日」という。)
吸収分割株式会社が効力発生日に次に掲げる行為をするときは、その旨
第百七十一条第一項の規定による株式の取得(同項第一号に規定する取得対価が吸収分割承継株式会社の株式(吸収分割株式会社が吸収分割をする前から有するものを除き、吸収分割承継株式会社の株式に準ずるものとして法務省令で定めるものを含む。ロにおいて同じ。)のみであるものに限る。)
剰余金の配当(配当財産が吸収分割承継株式会社の株式のみであるものに限る。)
吸収分割承継株式会社は、効力発生日に、吸収分割契約の定めに従い、吸収分割会社の権利義務を承継する。
前項の規定にかかわらず、第七百八十九条第一項第二号(第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により異議を述べることができる吸収分割会社の債権者であって、第七百八十九条第二項(第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の各別の催告を受けなかったもの(第七百八十九条第三項(第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。 )に規定する場合にあっては、不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限る。次項において同じ。)は、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割会社に対して、吸収分割会社が効力発生日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
第一項の規定にかかわらず、第七百八十九条第一項第二号の規定により異議を述べることができる吸収分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割承継株式会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割承継株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
第一項の規定にかかわらず、吸収分割会社が吸収分割承継株式会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って吸収分割をした場合には、残存債権者は、吸収分割承継株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
ただし、吸収分割承継株式会社が吸収分割の効力が生じた時において残存債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
前項の規定は、前条第八号に掲げる事項についての定めがある場合には、適用しない。
第一項の規定にかかわらず、吸収分割会社が吸収分割承継株式会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って吸収分割をした場合には、残存債権者は、吸収分割承継株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
ただし、吸収分割承継株式会社が吸収分割の効力が生じた時において残存債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
吸収分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定 又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、吸収分割承継株式会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。
次の各号に掲げる場合には、吸収分割会社は、効力発生日に、吸収分割契約の定めに従い、当該各号に定める者となる。
前条第四号イに掲げる事項についての定めがある場合
同号イの株式の株主
前条第四号ロに掲げる事項についての定めがある場合
同号ロの社債の社債権者
前条第四号ハに掲げる事項についての定めがある場合
同号ハの新株予約権の新株予約権者
前条第四号ニに掲げる事項についての定めがある場合
同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者 及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
前条第五号に規定する場合には、効力発生日に、吸収分割契約新株予約権は、消滅し、当該吸収分割契約新株予約権の新株予約権者は、同条第六号に掲げる事項についての定めに従い、同条第五号ロの吸収分割承継株式会社の新株予約権の新株予約権者となる。
前各項の規定は、第七百八十九条(第一項第三号 及び第二項第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第七百九十九条の規定による手続が終了していない場合又は吸収分割を中止した場合には、適用しない。
会社が吸収分割をする場合において、吸収分割承継会社が持分会社であるときは、吸収分割契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
吸収分割会社 及び持分会社である吸収分割承継会社(以下 この節において「吸収分割承継持分会社」という。)の商号 及び住所
吸収分割承継持分会社が吸収分割により吸収分割会社から承継する資産、債務、雇用契約 その他の権利義務(吸収分割株式会社の株式 及び新株予約権に係る義務を除く。)に関する事項
吸収分割により吸収分割株式会社の株式を吸収分割承継持分会社に承継させるときは、当該株式に関する事項
吸収分割会社が吸収分割に際して吸収分割承継持分会社の社員となるときは、次のイからハまでに掲げる吸収分割承継持分会社の区分に応じ、当該イからハまでに定める事項
合名会社
当該社員の氏名 又は名称 及び住所 並びに出資の価額
合資会社
当該社員の氏名 又は名称 及び住所、当該社員が無限責任社員 又は有限責任社員のいずれであるかの別 並びに当該社員の出資の価額
合同会社
当該社員の氏名 又は名称 及び住所 並びに出資の価額
吸収分割承継持分会社が吸収分割に際して吸収分割会社に対してその事業に関する権利義務の全部 又は一部に代わる金銭等(吸収分割承継持分会社の持分を除く。)を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
当該金銭等が吸収分割承継持分会社の社債であるときは、当該社債の種類 及び種類ごとの各社債の金額の合計額 又はその算定方法
当該金銭等が吸収分割承継持分会社の社債以外の財産であるときは、当該財産の内容 及び数 若しくは額 又はこれらの算定方法
吸収分割株式会社が効力発生日に次に掲げる行為をするときは、その旨
第百七十一条第一項の規定による株式の取得(同項第一号に規定する取得対価が吸収分割承継持分会社の持分(吸収分割株式会社が吸収分割をする前から有するものを除き、吸収分割承継持分会社の持分に準ずるものとして法務省令で定めるものを含む。ロにおいて同じ。)のみであるものに限る。)
剰余金の配当(配当財産が吸収分割承継持分会社の持分のみであるものに限る。)
吸収分割承継持分会社は、効力発生日に、吸収分割契約の定めに従い、吸収分割会社の権利義務を承継する。
前項の規定にかかわらず、第七百八十九条第一項第二号(第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により異議を述べることができる吸収分割会社の債権者であって、第七百八十九条第二項(第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の各別の催告を受けなかったもの(第七百八十九条第三項(第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する場合にあっては、不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限る。次項において同じ。)は、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割会社に対して、吸収分割会社が効力発生日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
第一項の規定にかかわらず、第七百八十九条第一項第二号の規定により異議を述べることができる吸収分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったものは、吸収分割契約において吸収分割後に吸収分割承継持分会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、吸収分割承継持分会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
第一項の規定にかかわらず、吸収分割会社が吸収分割承継持分会社に承継されない債務の債権者(以下 この条において「残存債権者」という。)を害することを知って吸収分割をした場合には、残存債権者は、吸収分割承継持分会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
ただし、吸収分割承継持分会社が吸収分割の効力が生じた時において残存債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
前項の規定は、前条第七号に掲げる事項についての定めがある場合には、適用しない。
吸収分割承継持分会社が第四項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、吸収分割会社が残存債権者を害することを知って吸収分割をしたことを知った時から二年以内に請求 又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。
効力発生日から十年を経過したときも、同様とする。
吸収分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定 又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、吸収分割承継持分会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。
前条第四号に規定する場合には、吸収分割会社は、効力発生日に、同号に掲げる事項についての定めに従い、吸収分割承継持分会社の社員となる。
この場合においては、吸収分割承継持分会社は、効力発生日に、同号の社員に係る定款の変更をしたものとみなす。
前条第五号イに掲げる事項についての定めがある場合には、吸収分割会社は、効力発生日に、吸収分割契約の定めに従い、同号イの社債の社債権者となる。
前各項の規定は、第七百八十九条(第一項第三号 及び第二項第三号を除き、第七百九十三条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第八百二条第二項において準用する第七百九十九条(第二項第三号を除く。)の規定による手続が終了していない場合 又は吸収分割を中止した場合には、適用しない。