株式会社は、相続 その他の一般承継により当該株式会社の株式(譲渡制限株式に限る。)を取得した者に対し、当該株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる旨を定款で定めることができる。
会社法
第五款 相続人等に対する売渡しの請求
株式会社は、前条の規定による定款の定めがある場合において、次条第一項の規定による請求をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
次条第一項の規定による請求をする株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類 及び種類ごとの数)
前号の株式を有する者の氏名 又は名称
前項第二号の者は、同項の株主総会において議決権を行使することができない。
ただし、同号の者以外の株主の全部が当該株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。
株式会社は、前条第一項各号に掲げる事項を定めたときは、同項第二号の者に対し、同項第一号の株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる。
ただし、当該株式会社が相続 その他の一般承継があったことを知った日から一年を経過したときは、この限りでない。
前項の規定による請求は、その請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類 及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
株式会社は、いつでも、第一項の規定による請求を撤回することができる。
前条第一項の規定による請求があった場合には、第百七十五条第一項第一号の株式の売買価格は、株式会社と同項第二号の者との協議によって定める。
株式会社 又は第百七十五条第一項第二号の者は、前条第一項の規定による請求があった日から二十日以内に、裁判所に対し、売買価格の決定の申立てをすることができる。
裁判所は、前項の決定をするには、前条第一項の規定による請求の時における株式会社の資産状態 その他一切の事情を考慮しなければならない。
第一項の規定にかかわらず、第二項の期間内に同項の申立てがあったときは、当該申立てにより裁判所が定めた額をもって第百七十五条第一項第一号の株式の売買価格とする。
第二項の期間内に同項の申立てがないとき(当該期間内に第一項の協議が調った場合を除く。)は、前条第一項の規定による請求は、その効力を失う。