この法律は、父 又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するため、当該児童について児童扶養手当を支給し、もつて児童の福祉の増進を図ることを目的とする。
児童扶養手当法
第一章 総則
児童扶養手当は、児童の心身の健やかな成長に寄与することを趣旨として支給されるものであつて、その支給を受けた者は、これをその趣旨に従つて用いなければならない。
児童扶養手当の支給を受けた父 又は母は、自ら進んでその自立を図り、家庭の生活の安定と向上に努めなければならない。
児童扶養手当の支給は、婚姻を解消した父母等が児童に対して履行すべき扶養義務の程度 又は内容を変更するものではない。
この法律において「児童」とは、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある者 又は二十歳未満で政令で定める程度の障害の状態にある者をいう。
この法律において「公的年金給付」とは、次の各号に掲げる給付をいう。
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)に基づく年金たる給付
厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)に基づく年金たる給付(同法附則第二十八条に規定する共済組合が支給する年金たる給付を含む。)
船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)に基づく年金たる給付(雇用保険法等の一部を改正する法律(平成十九年法律第三十号)附則第三十九条の規定によりなお従前の例によるものとされた年金たる給付に限る。)
恩給法(大正十二年法律第四十八号。他の法律において準用する場合を含む。)に基づく年金たる給付
地方公務員の退職年金に関する条例に基づく年金たる給付
旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法(昭和二十五年法律第二百五十六号)に基づいて国家公務員共済組合連合会が支給する年金たる給付
戦傷病者戦没者遺族等援護法(昭和二十七年法律第百二十七号)に基づく年金たる給付
未帰還者留守家族等援護法(昭和二十八年法律第百六十一号)に基づく留守家族手当 及び特別手当(同法附則第四十五項に規定する手当を含む。)
労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)に基づく年金たる給付
国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号。他の法律において準用する場合を含む。)に基づく年金たる補償
公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律(昭和三十二年法律第百四十三号)に基づく条例の規定に基づく年金たる補償
地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)及び同法に基づく条例の規定に基づく年金たる補償
この法律にいう「婚姻」には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含み、「配偶者」には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み、「父」には、母が児童を懐胎した当時婚姻の届出をしていないが、その母と事実上 婚姻関係と同様の事情にあつた者を含むものとする。