公職選挙法

# 昭和二十五年法律第百号 #

第二百五十一条の二 # 総括主宰者、出納責任者等の選挙犯罪による公職の候補者等であつた者の当選無効及び立候補の禁止

@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第五十二号による改正

1項

次の各号に掲げる者が第二百二十一条第二百二十二条第二百二十三条 又は第二百二十三条の二の罪を犯し刑に処せられたとき(第四号 及び第五号に掲げる者については、これらの罪を犯し禁錮以上の刑に処せられたとき)は、当該公職の候補者 又は公職の候補者となろうとする者(以下この条において「公職の候補者等」という。)であつた者の当選は無効とし、かつ、これらの者は、第二百五十一条の五に規定する時から五年間、当該選挙に係る選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)において行われる当該公職に係る選挙において公職の候補者となり、又は公職の候補者であることができない。


この場合において、当該公職の候補者等であつた者で衆議院(小選挙区選出)議員の選挙における候補者であつたものが、当該選挙と同時に行われた衆議院(比例代表選出)議員の選挙における当選人となつたときは、当該当選人の当選は、無効とする。

一 号

選挙運動(参議院比例代表選出議員の選挙にあつては、参議院名簿登載者(第八十六条の三第一項後段の規定により優先的に当選人となるべき候補者としてその氏名 及び当選人となるべき順位が参議院名簿に記載されている者を除く )のために行う選挙運動に限る次号除き、以下この条 及び次条において同じ。)を総括主宰した者

二 号

出納責任者(公職の候補者(参議院比例代表選出議員の選挙における候補者たる参議院名簿登載者で第八十六条の三第一項後段の規定により優先的に当選人となるべき候補者としてその氏名 及び当選人となるべき順位が参議院名簿に記載されているものを除く。以下この号において同じ。)又は出納責任者と意思を通じて当該公職の候補者のための選挙運動に関する支出の金額のうち第百九十六条の規定により告示された額の二分の一以上に相当する額を支出した者を含む。

三 号

三以内に分けられた選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)の地域のうち 又はの地域における選挙運動を主宰すべき者として公職の候補者 又は第一号に掲げる者から定められ、当該地域における選挙運動を主宰した者

四 号

公職の候補者等の父母、配偶者、子 又は兄弟姉妹で当該公職の候補者等 又は第一号 若しくは前号に掲げる者と意思を通じて選挙運動をしたもの

五 号

公職の候補者等の秘書(公職の候補者等に使用される者で当該公職の候補者等の政治活動を補佐するものをいう。)で当該公職の候補者等 又は第一号 若しくは第三号に掲げる者と意思を通じて選挙運動をしたもの

2項

公職の候補者等の秘書という名称を使用する者 又はこれに類似する名称を使用する者について、当該公職の候補者等がこれらの名称の使用を承諾し 又は容認している場合には、当該名称を使用する者は、前項の規定の適用については、公職の候補者等の秘書と推定する。

3項

出納責任者が第二百四十七条の罪を犯し刑に処せられたときは、当該出納責任者に係る公職の候補者であつた者の当選は、無効とし、かつ、その者は、第二百五十一条の五に規定する時から五年間、当該選挙に係る選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)において行われる当該公職に係る選挙において、公職の候補者となり、又は公職の候補者であることができない。


この場合においては、第一項後段の規定を準用する。

4項

前三項の規定(立候補の禁止 及び衆議院比例代表選出議員の選挙における当選の無効に関する部分に限る)は、第一項 又は前項に規定する罪に該当する行為が、次の各号いずれかに該当する場合には、当該行為に関する限りにおいて、適用しない

一 号

第一項 又は前項に規定する罪に該当する行為が当該行為をした者以外の者の誘導 又は挑発によつてされ、かつ、その誘導 又は挑発が第一項 若しくは前項 又は次条第一項の規定に該当することにより当該公職の候補者等の当選を失わせ 又は立候補の資格を失わせる目的をもつて、当該公職の候補者等以外の公職の候補者等 その他その公職の候補者等の選挙運動に従事する者と意思を通じてされたものであるとき。

二 号

第一項 又は前項に規定する罪に該当する行為が第一項 若しくは前項又は次条第一項の規定に該当することにより当該公職の候補者等の当選を失わせ 又は立候補の資格を失わせる目的をもつて、当該公職の候補者等以外の公職の候補者等 その他その公職の候補者等の選挙運動に従事する者と意思を通じてされたものであるとき。

5項

前各項の規定(第一項後段 及び第三項後段の規定 並びに前項の規定(衆議院比例代表選出議員の選挙における当選の無効に関する部分に限る)を除く)は、衆議院(比例代表選出)議員の選挙については、適用しない